こんにちわ。
今日はミッシェル先生の論文の続きです。
 
この論文は実際に実験をした結果ではなく、
たくさんのプラントベースと糖尿病について
の論文を集めて、分析してまとめたもののようです。
 
ミッシェル先生はプラントベースドクター
(最近海外ではそんなドクターが増えてるらしい)
なので、いわゆる「確証バイアス」、つまり
(プラントベースを支持するデータだけを集めて
ネガティブなデータは入れない)はあると思います。
 
それでも嘘とかでっち上げはなく、書かれて
いることのエビデンスは参照文献で明確に
されていますから、偏見抜きで読んでもらえれば、
と思います。
 
 
Michelle McMacken and Sapana Shah
(ニューヨーク医科大学医学部総合内科)
 
5.最近の食事ガイドラインと3大栄養素
(蛋白質・脂質・炭水化物)
 
アメリカ糖尿病学会(ADA)は、その2017年の
「糖尿病メディカルケアのスタンダード」の
中で、何種類かの食事パターンを2型糖尿病
患者と境界型患者の管理に勧めらると発表した。
 
それらは、地中海食、DASH食(高血圧予防食)、
プラントベースダイエットである。
 
このガイドラインでは、炭水化物を豆類、全粒穀物、
果物、野菜、乳製品から摂ることを勧め、栄養密度
が高く、高繊維で低GIの食品を強調している。
 
また、このガイドラインは、飽和脂肪、コレステロール、
トランス脂肪に関しても、糖尿病の人は一般の人向け
のガイドラインに従うよう勧めている。
 
プラントベースダイエットはこれらのガイドラインに
合致している。
 
米国栄養食事学会(AND)は、ベジタリアンダイエット
およびヴィーガンダイエットは乳児から大人まですべての
年齢層に適切であり、糖尿病、肥満、心臓病の予防に
有益と思われる、と発表した。
 
3大栄養素の比率とインスリン抵抗性の関係を調べた
研究はたくさんある。
 
最新のADAガイドラインは、2型糖尿病患者に最適な
3大栄養比率はまだ確立されていない、と述べている。
 
血糖値コントロールと2型糖尿病の予防という面で見れば、
栄養素の源の種類(動物性か植物性か、精製か未精製か)
も脂肪・蛋白質・炭水化物の養比率と同じように、
あるいはむしろそれ以上に重要である。
 
さらに言えば、最も現実的なこととして、人は個々の
栄養素や栄養比率を食べるのではなく、食物と
その組み合わせを食べるのである。
 
しかし、プラントベースダイエットが、インスリン
抵抗性、全身の健康向上、死亡率の低下に及ぼす
良い影響の証拠となるその栄養組成と栄養源となる
食材について焦点を当てることは意義がある。
 
5.1 蛋白質
2015年の合衆国食事ガイドラインは
「リーン」蛋白質源(脂の少ない鶏肉や白身魚)
を強調したが、特に2型糖尿病患者にとって、
蛋白質源を動物性のものにするのが良い、
ということを支持するエビデンスはない。
 
植物性の蛋白質源の多くは低脂肪であるという
利点がある。(豆類など)
さらに、食物繊維やたくさんの有益なファイトケミカル
を供給することができる。
 
これらは動物性食品の中には含まれておらず、
アメリカ人の標準的食事の中にも少ない。
 
2型糖尿病の治療のため、13のランダム試験を
メタ解析して、動物性蛋白質を植物性蛋白質に
置き換えることが血糖値コントロールに与える影響
についての評価が最近行われた。
 
試験参加者の平均年齢は62才で、一日の総蛋白質
の平均35%を動物性のものから植物性のものに置き換える
ことによって、対照群と比べてヘモグロビンA1c
、空腹時血糖値、血中インスリンが有意に低下した。
(訳注・試験期間が3週間以上の試験データを解析)
 
別のヨーロッパの6107人の糖尿病患者を対象にした
コホート調査では、一日10gの炭水化物を動物性
蛋白質に置き換えたところ、5年の間に体重が増加
したが、植物性蛋白質に置き換えた人は体重に
変化がなかったという結果が得られた。
 
加えて、植物性蛋白質への置き換えは、すべての
原因による死亡リスクを21%低下させた。
 
同様に、13万1342人の成人を対象にした最近の大規模な
コホート研究では、少なくとも一つ以上の不健康な
生活習慣ファクターを持つ人において、摂取総エネルギー
の3%を動物性蛋白質から植物性蛋白質に置き換えると
すべての原因による死亡リスクが10%、心臓血管疾患に
よる死亡リスクが12%減少するという関連性があった。
 
動物性から植物性への蛋白質の置き換えの死亡リスク
低下の効果は、広い範囲のすべての主要な動物性
蛋白質(加工肉、赤肉、卵、乳製品、鶏肉、魚)に
おいて認められた。
 
これらの研究は、糖尿病の管理と他の死亡リスク減少
のために推奨される蛋白質源を特定することの重要性を
示している。
 
5.2 脂肪
 
多くの代謝についての研究と疫学エビデンスが
食事の中の脂肪の種類(飽和脂肪、多価不飽和脂肪、
一価不飽和脂肪)がインスリン抵抗性に強い影響を
与えることを示唆している。
 
飽和脂肪とトランス脂肪が糖尿病の発症リスクを
上げ、糖尿病患者においては、食事の炭水化物を
別の栄養素に置き換える時、飽和脂肪は死亡リスク
の上昇に関係することが明らかになっている。
 
飽和脂肪、一価不飽和脂肪、多価不飽和脂肪、
および炭水化物が、グルコース・インスリン・
ホメオスタシス(インスリンによって血糖値を
一定に保つ体内システム)に与える影響を調べ
るために食事のランダム実験の系統的レビュー
が最近なされた。
 
炭水化物(主に精製されたでんぷんと単純糖)と
飽和脂肪を一価不飽和脂肪と多価不飽和脂肪に
置き換えると、ヘモグロビンA1cを下げ、インスリン
抵抗性を改善する。
 
多価不飽和脂肪はまた、インスリン分泌能も
改善することがわかった。
 
論文の著者たちは、炭水化物と飽和脂肪と比べると
一価不飽和脂肪と多価不飽和脂肪は、高血糖、
インスリン抵抗性、インスリン分泌能に望ましい
影響を与える、と結論している。
 
つまりこれらの結果は食事中の精製穀物と飽和脂肪を
植物性脂肪(ナッツ、アボガド、オリーブなどの)
に置き換えるのが良いことを示している。
 
しかし、脂肪の摂取量もインスリン抵抗性に影響を
与えるということも見過ごせない。
 
ヨーロッパの50才から75才までの2型糖尿病患者
1785人を対象にした調査研究では、脂肪摂取量を
カロリー比25%以下を35%以上に増加させると
LDLコレステロール、中性脂肪、ヘモグロビンA1c、
CRP(体内の炎症を示す指標)が有意に上昇し、
 
一方で炭水化物を45%以下から60%以上に増やすと
中性脂肪、ヘモグロビンA1c、CRPが有意に減少した。
 
さらに、ベスバイ氏らは、一価不飽和脂肪酸が
飽和脂肪酸の影響を抑えて、インスリン感受性に
及ぼす良い影響が、高脂肪食(エネルギー比で37%以上)
を摂取した人には見られないことを発見した。
 
2型糖尿病に対するプラントベースダイエットの
主要なランダム試験では、参加者に、脂肪の摂取を
低くするよう(エネルギー比で10%以下)勧められている
という点が重要である。
 
今日はここまでです。次回は「炭水化物」です。
 
今朝の体重は60.6kg.
昨日は炭水化物をかなりたくさん食べたの
ですが、それでも減った!体脂肪率も減りました。
エンジニアさんのブログで紹介されてた
「ハイカーボ・ハンナ」さん(でんぷん質を
たくさん食べるスターチソリューションで
別人のように痩せて、インスタで注目され
海外のメディアにも取り上げられたらしい)
に刺激を受け、私ももっとでんぷん質食べちゃおう
かな(その分フルーツはちょっと減らしたい。)
なんて思ってます。
 
 
 
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