こんにちわー。
 
MDの「18の論文」の記事の4番目の論文
のところまで訳しました。
年代順になってるようなので、まだ私が
生まれる前の論文たちです。
 
訳しててしみじみ思うのは、糖尿病って
奥が深い病気で、今でさえもまだ未知の
部分が多いということ。
 
「血糖値を上げるのは炭水化物だけ
だから、それを制限すればいいだけ」
という見方はあまりに短絡的で
体全体の健康という視野を失って
しまうことにもなりかねません。
私は「断糖高脂肪食」は特に耐糖能に
異常がある人には長期的なリスクが
かなりあるんじゃないか、と思ってます。
 
また、糖質制限を勧めず、糖質も
ちゃんと摂るよう指導するドクター
を「不勉強」とか「金儲け」とか
決めつけるのも違うと思うのです。
 
私自身は、MDやバーナード先生たち
プラントベースドクターが勧める
低脂質で高炭水化物のホールフード食
で素晴らしく調子はいいですが、
これが絶対的正解と言うこともでき
ませんし、実践もそれほど簡単なこと
ではないので、無理に勧めるつもり
はありません。
 
でもこんなアプローチがあり、この
アプローチで2型糖尿病を逆転させて
いる人が世界中にたくさんいて、今も
続々と増えているということを伝え
続けていきたいな、と思います。
 
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インスリン感受性と耐糖能を最大
まで上げるために高炭水化物食が
最も効果的であることを証明する
18の研究論文
 
 
2)ブドウ糖耐性試験に影響を
及ぼす食事因子
(Sweeney氏ら 内科学アーカイブ
1927年)
 
1927年、J.Shirley Sweeney医師は、
23人の男性医学生をグループに分けて
行った興味深い実験を発表しました。
 
1番目のグループの人たちには白身肉と
卵白中心の高タンパク食を食べさせました。
 
2番目のグループの人たちには、油、
マヨネーズ、クリーム、バターで構成
した高脂肪食を食べさせました。
 
3番目のグループの人たちには食事を
与えず、2日間断食をさせました。
 
4番目のグループの人たちには、砂糖、
キャンディ、菓子パン、パン、ポテト、
シロップ、果物、玄米、オーツ麦など
の高炭水化物食を食べさせました。
 
そして全員に経口ブドウ糖耐性試験を行い
ました。その結果は興味深いものでした。
 
高炭水化物食のグループがブドウ糖耐性
が最大でした。
2時間後の血糖値は、高炭水化物食の
グループが平均96mg/dlでした。
高炭水化物の加工されたジャンクフード
を食べていたにもかかわらず、この数値は
正常と判定される数値です。
 
高脂肪食のグループの2時間後血糖値
の平均は173mg/dlでした。
たった2日間の高脂肪食で、糖尿病ではない
医学生が2型糖尿病の兆候を示したのです。
 
(上から、断食、高脂肪食、高たんぱく質食、
高炭水化物食。高脂肪食グループは
60分後の血糖値が200を超えている)
 
この結果を見てSweeney医師はさらなる
実験を行いました。
 
高脂肪食を食べて、血糖値を最も上げた
グループの生徒達に今度は高炭水化物食を
食べさせ、逆に高炭水化物食だったグループの
人たちに高脂肪食を食べさせました。
 
これらの生徒達は食事を切り替えた途端
血糖値も急激に変化しました。
 
高脂肪食を食べた人たちは血糖値が
190mg/dlを超え(糖負荷試験後)
高炭水化物食を食べた人たちの
血糖値は100mg/dl以下でした。
 
これは、食事中の脂質を増やしたこと
(エネルギー源を炭水化物にしない)
に反応して高血糖が生じることを明確
に示した最初の論文です。
 
3)高炭水化物低カロリー食が糖尿病
患者の炭水化物耐性に及ぼす影響
(Rabinowitch氏ら カナダ医学会ジャーナル
1930年)
 
1930年、Israel Rabinowitch医師は
彼の患者達に高炭水化物低脂肪食を
試し始めました。
 
彼はとても秩序だったアプローチを用いました。
患者達に積み木を使って、食事の量を
理解するよう教えたのです。
 
彼の食事プランは次のようなものでした。
 
・朝食:卵一個、フルーツ1つ、バター10g、
パン3切れ、低脂肪牛乳110㏄。
・昼食:肉もしくは魚42g、野菜、果物、
パンとバターと低脂肪乳は朝と同じ量。
・夕食:昼食と同じ。
 
 
パンだけで一日の炭水化物量は162gで、
これは当時の糖尿病治療食よりも大幅
に多いものでした。
 
ベーコン、脂肪の多い肉と魚、クリーム
は禁止し、一日の脂質量は総カロリー
の約24%であることを明確にしました。
 
対象となった50人の患者について
Rabinowitch医師は次のような結果を
報告しました。
 
・インスリン依存性(1型)の患者は、
インスリン注射の必要量が減った。
 
・インスリン非依存(2型)の患者では、
炭水化物を追加しても、インスリン注射の
必要量は増えなかった。(増えると信じられ
てきたが)
 
・すべての患者において血糖値コントロール
が改善した。
 
・すべての患者においてコレステロール値
が低下した。
 
この実験で特筆すべきことは、患者達
はカロリー制限はされておらず、実験前
と実験中の食事のカロリーはほぼ同じ
であった、ということです。
 
4)糖尿病治療における高炭水化物
低脂肪食の現在の状況
(Rabinowitch氏 カナダ医学会誌
1932年)
 
1932年、Rabinowitch医師は、高炭水化物
食が低炭水化物食と比べて血糖値コントロール
を改善し体全体の健康状態も良くしたという
500人の患者の結果を論文発表しました。
 
Rabinowitch医師の成果の多くは、患者に
高炭水化物食を食べ続けるよう指導する
その指導力によるものです。
 
この論文でRabinowitch医師はこう書いて
います。
 
「糖尿病は、インスリンの分泌障害に
よるものではなく、インスリンの正常な
作用が阻害されていることによるもの
と思われる。」
 
この論文でRabinowitch医師は、ほとんどの
糖尿病患者ではインスリン分泌に問題が
あるのではなく、高脂肪食がインスリンの
作用を干渉している、と述べています。
 
つづく
 
 


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