糖尿病についての間違いトップ3
果物、でんぷん質野菜、血糖値
 
By Cyrus Khambatta, PhD, 2016年12月6日
 
アメリカ人の10%近くが糖尿病で、
その数は増え続けています。
残念なことに、糖尿病についての
間違いが広まって混乱を招いています。
 
今回私達は最も多い間違いを暴きます。
 
ここ50年ほど、どんな型であれ糖尿病と
診断された人は、炭水化物を減らして
脂肪と蛋白質を増やした食事を食べるよう
、フルーツや芋、かぼちゃ、とうもろこし、
豆類、全粒穀物などの高炭水化物な食べ物
は避けるよう勧められてきました。
 
このような人気の考えとは逆に、85年
以上に渡る科学的研究は、低脂肪の
プラントベースホールフード食は1型および
2型糖尿病を管理する最も効果的なアプローチ
であることを明確に示しています。
 
低脂肪(低炭水化物ではなく)の食事は
糖尿病の内服薬やインスリン注射の使用を
最小限にし、血糖値を安定させ、長期の合併症
リスクを劇的に下げることが示されているのです。
 
間違い1:2型糖尿病の原因は糖質の過剰摂取
 
甘いものをたくさん食べることが2型糖尿病
の直接の原因ではありません。
 
2型糖尿病を発症する人はゆっくり時間を
かけてインスリン抵抗性を生じさせてきたの
です。インスリンはグルコース(ブドウ糖)を
血液の中から筋肉や肝臓などの組織内に
取り込ませるホルモンです。
 
私は2型糖尿病はインスリン抵抗性が非常に
強くなり、体がインスリンを正常に作動させる
ことができなってグルコースが血液中から出て
いけなくなる病気だと考えています。
 
ですから、血糖値が上がるのは糖尿病の症状
であって、根本原因ではありません。
 
インスリン抵抗性の真の原因は食事中の脂肪
です。
1型糖尿病の人も2型糖尿病の人も炭水化物が
少なくて高脂肪高蛋白質の食べ物を食べるように
勧められるのは、単にそのような食べ物は直ちには
インスリンを必要としないからです。
 
しかし高脂肪高蛋白質の食事を食べると何時間か
後、そして何日か後にインスリンの必要量が上がります。
 
脂肪も蛋白質も時間とともにインスリンの作用を
弱めていくからです。
 
こんなふうに考えてみてください。
あなたの体のすべての細胞にはドアがあって
鍵がかかっています。
インスリンはドアを開ける鍵です。
 
ドアを開けると、グルコースは体の組織内に
入ってエネルギーとなることができます。
脂肪はこの鍵穴を塞ぎます。
 
それでインスリンは仕事ができなくなり、
グルコースは細胞の外側、つまり血流内に
どどまり、ドアを叩いているのです。
 
問題はグルコースではありません。
 
インスリンがグルコースを体の細胞中に
入れるのを脂肪が妨害しているのです。
 
間違い2:果物とでんぷん質の野菜は血糖値
をスパイクさせる。
 
これは本当とも言えるし間違いとも言えます。
多くの糖尿病の人は、果物やでんぷん質の野菜
を食べたらすぐに高血糖になった経験をしています。
 
そんなとき、炭水化物のせいにするのは簡単です。
糖質を犯人にするのが最も論理的だからです。
 
しかし真実は、血糖値スパイクの原因は炭水化物
ではなく、まず食事中の脂肪の量が多かった
からなのです。
 
食事中の脂肪が多いほど、インスリンがグルコースを
細胞内に取り込ませて、血流の外に出す仕事を
難しくするのです。
 
信頼できる科学的エビデンスは、中等度の脂肪
もしくは高脂肪の食事を食べていると、炭水化物を
含む食事の後の血糖値の上昇幅を大きくすること
を示しています。
(中等度の脂肪は、一日の脂肪摂取量が30g以上、
高脂肪食は一日の脂肪摂取量が60g以上とカテゴ
ライズしていますが、アメリカ人は平均一日70g以上の
脂肪を食べています。)
 
本当の低脂肪食(一日の脂肪摂取量が30g以下)を
食べていると、血糖値スパイクを起こさずにもっと
多くの炭水化物を食べれるようになっていきます。
 
なぜなら、筋肉、肝臓、血液内の脂肪の量が
とても低くなるからです。
 
低脂肪のプラントベースホールフード食にする
と、炭水化物を代謝する能力が上がって
インスリン感受性は大きく上がります。
 
ですから、あなたの血糖値が異常に上がったときは、
果物やでんぷん質野菜のせいにしたくなるでしょうが、
こう自問してみてください。
 
その食事から24-72時間前の間にどれくらいの脂肪を
食べましたか?
 
もしあなたのその時間の脂肪摂取量が中等度もしくは
高度であるなら、真犯人は脂肪だと考えてください。
 
間違い3:果物やでんぷん質野菜はすべて
「ただの糖質」なので避けるべき。
 
この混乱は「糖質(砂糖)」という言葉から
始まっています。
 
多くの人は「糖質」という言葉を、果物やでんぷん
質野菜の成分である糖質にも加工食品に
含まれている人工的な甘味料にも使っています。
 
この二つを区別するために、私は人工甘味料
の精製糖と、果物とでんぷん質野菜の中の
天然糖という言葉を使っています。
 
天然の糖を含む果物とでんぷん質野菜(根菜)
は栄養の宝庫ですから、少しではなくたくさん
食べるべきなのです。
 
それらには5つのカテゴリのミクロ栄養素が
含まれています。
 
水分、抗酸化物質、ビタミン、食物繊維、ミネラル
です。(WAV-FMと表現されます。)
 
これらのミクロ栄養素はいわば舞台裏のキャスト
として、食べた栄養の消化、プロセス、利用に影響を
与えます。
 
家と建てる時の設計図(青写真)と同じように
ミクロ栄養素は、どのように炭水化物、脂肪、蛋白質を
消化し、吸収し、移動させ、取り込み、エネルギーとして
燃焼するかを体に指示します。
 
それらは次のようなとても重要なメッセージを出すのです。
 
これを取り込もう。
これは取り込んではいけない。
このDNAの配列を読もう。
この遺伝子を発現させよう。
この蛋白質を作ろう。
このホルモンを分泌させよう。
これは燃料として蓄えよう。
このプロセスは止めよう。
このプロセスを開始しよう。
この蛋白質は分解しよう。
この分子を燃焼させよう。
 
ショ糖、ブドウ糖、果糖液糖(コーンシロップ)、マルトデキストリン
などの精製糖を含む食べ物は、果物や野菜のミクロ栄養素を
ほんの部分的に含んでいるだけで、そしてそれらの食べ物は
食物繊維が少ないので非常に素早く吸収されます。
 
その結果、精製糖は血糖スパイクを生じさせ
ますが、天然の糖質は血糖値を正常範囲に
保ちます。
 
これらWAV-FMの指示なしでは、あなたの消化
システムは、どのように炭水化物と脂肪と蛋白質
を代謝するか判断しづらくなり、その結果、
血糖値を大きく上げたりしてしまいます。
 
白いパンや朝食用シリアル等の精製加工された
炭水化物も同じです。
 
食卓を見回して、どの食べ物には天然の糖質が
入っていて、どの食べ物には精製糖が入って
いるのか理解してください。
それを認識することは非常に重要なことで
見過ごしてはいけません!
 
おわり


 

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