韓国は「アグレマン」前に駐日大使を発表した 
「北朝鮮一点買い」で延命(life-prolonging treatment,연명하다)図る文在寅
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12011731/?all=1
2020年12月1日 鈴置高史(스즈 오키 타카 부미,Takabu-mi Suzu-oki)
 
 
 
来年4月にソウル・釜山市長補欠選挙...結局政権再創出か奪還か/ YTN
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•2020/10/04

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在日本朝鮮人総聯合会
재일본조선인총련합회
General Association of Korean Residents
朝鮮總聯,조선총련,Chosun Chongryon
朝鮮民主主義人民共和国を支持する在日(Zainichi )朝鮮人 のうち、「主体思想(주체사상, Juche idea)」を指導的指針としてすべての活動、運動を展開しているとする人々で構成される団体
北朝鮮による日本人拉致事件へ関与,北朝鮮の韓国への工作に協力
 
――「日米のスクラム」はあまり知られていません
 
鈴置(Suzu-oki,스즈오키):
日本のメディアがちゃんと報じなかったからです。
米国は先制核攻撃も検討していましたから、日本政府は「日米スクラム」をメディアに強調しなかった。
むしろテレビは、韓国の影響下にある専門家が唱えた「日本蚊帳の外(be left out in the cold, 모기장 밖)論」を大々的に報じた。
 
 実態は報道とは完全に異なりました。
トランプ大統領が北朝鮮への武力行使も辞さない姿勢を打ち出すと2017年11月、安倍晋三首相は全面的に支持しました。
 
 口先だけではありません。
安倍政権は2015年に安保法制を制定し、自衛隊と米軍の共同作戦の自由度を拡大していた。
これが「日米スクラム」を確かなものとしました。
 
 同盟が深化する中、日本は米国に非核化と同時に拉致問題も解決するよう要請。
それを受け入れた米国は核兵器・拉致が解決した際には日本が北朝鮮を経済支援するよう求めました。
 
 だからトランプ大統領は2018年6月1日、米国北朝鮮初の首脳会談の直前に「核兵器問題が完全に解決すれば、北朝鮮への経済支援を日本などに求める」と表明。
いざ、金正恩委員長に会った際には拉致問題の解決を強く求めたのです。
 
 一方、文在寅大統領は就任前から「米国が先制攻撃する際には北朝鮮に通報する」と公言していました。
(『米韓同盟消滅』第1章第1節)
裏切りそのものです。
 
 米国北朝鮮首脳会談の後は非核化が進んでもいないのに、対北朝鮮援助に動きました。
それを米国から止められると文在寅大統領は欧州を回って賛意を取りつけようとしましたが、各国からきっぱりと拒否されてしまった。
この頃から「文在寅は金正恩の使い走り」との認識が世界に広がったのです。
 
警備陣に阻止された文在寅.
 
 文在寅政権は国民には「我が韓国が運転台に座っている」と繰り返し宣伝してきました
だが、次第にその嘘がばれてきました。
2019年6月に板門店で米国北朝鮮の首脳が会った際、文在寅大統領は割り込もうとしました。
 
 だが、米国の警備陣に阻止されました、
その光景がテレビに映し出されたので「本当のこと」を知ってショックを受けた韓国人も出ました。

 決定的だったのは、トランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)を2018年4月から2019年9月まで務めたJ・ボルトン(John Bolton)氏が退任後に『The Room Where It Happened』を上梓したことでした。
 
 ボルトン氏はこの本で、トランプ政権が安倍政権と息をピッタリ合わせて北朝鮮問題に取り組んだと強調。
半面、文在寅政権は金正恩政権の使い走りと見なしていたことを明らかにしたのです。
 
 文在寅政権とすればバイデン政権の登場はやり直すチャンスです。
とりあえずはバイデン政権に日本の悪口を吹き込み、自分の地位を上げたいところです。
 
 バイデン大統領は人権や環境の重視を打ち出しています
だから、慰安婦 (군사매춘부,Military Prostitutes, 위안부)や福島第一原子力発電所の処理水を問題化して言いつける可能性が高い。
 
 ただ、日韓慰安婦 (군사매춘부,Military Prostitutes, 위안부)合意はバイデン氏が副大統領時代に仲介役を務めたので、約束を破った韓国とすれば下手に持ち出すと藪ヘビ(to stir up a hornet's nest,긁어 부스럼 만들다)になりかねない。
参照)
 
 福島の処理水も「危険」と主張するのは世界で韓国だけ。
結局、「大使のアグレマン拒否」を活用したくなるでしょう。
 
水面下で動く日本北朝鮮.

――それにしても、これほどに外交的な無理を重ねてまで「運転台に座る」演出をせねばならぬのでしょうか
 
鈴置(Suzu-oki,스즈오키):
日本北朝鮮関係進展」への恐怖もあると思います。
菅政権は拉致問題の解決に極めて積極的です。
金正恩委員長との対話を公式に求めるほか、水面下でもパイプ作りに動いています。
 
 菅首相は就任早々の10月18日から21日まで、ベトナムとインドネシアを訪問しました。
その際、北朝鮮と関係が深い両国政府に金正恩委員長へのメッセージを託した模様です。
 
 2週間もたたぬうちに、北朝鮮が動きらしきものを見せました。
金正恩委員長が11月1日、朝鮮総連に送った祝賀文に以下の1文があったのです。
(11月2日、日本語版)から引きます。

日本の人民との友好・親善活動を能動的に繰り広げて、在日同胞社会の存立と発展に有利な対外的環境をもたらさなければなりません
 
 金正恩委員長のメッセージに「日本人民との友好」をわざわざ盛り込んだのは、菅首相の対話呼びかけに対する肯定的な返答と見ることもできます。
 
 文在寅政権としては見過ごせません。
日本北朝鮮が直接対話に動けば、朝鮮半島を巡る駆け引きで韓国はますます「蚊帳の外(be left out in the cold, 모기장 밖)」に追いやられるからです。
ここは何としても、日本北朝鮮の間に割って入るしかない。
 
 11月中旬に突然、韓国が東京五輪や拉致被害者を人質にして日本に「南北朝鮮米国日本」首脳会議を開かせようと動き始めたのはそのためでしょう。
参照)

 2017年秋から冬にかけて米国北朝鮮の情報機関が水面下で接触し、首脳会談開催を模索した際、韓国が割って入ったのと同じ構図です。
 
 この時も韓国は自分が仕切って初の米国北朝鮮首脳会談が実現したとのイメージを世界に振りまきました。
それに騙された日本の研究者が「日本は蚊帳の外(be left out in the cold, 모기장 밖)論」をテレビで言って回ったわけですが。
 
本音は4月のソウル・釜山市長選.

――文在寅政権はなぜ、北朝鮮との関係改善をこんなに急ぐのでしょうか

鈴置(Suzu-oki,스즈오키):
権力の維持です。証拠があります。
外交の作戦計画書とも呼べる記事ですが、原文の韓国語版はもっと長い。
削られている部分に本音が書かれています。

 韓国語版の
(11月18日)から「本音部分」を翻訳します。
チョ・ソンニョル(조성렬,Cho Sung-ryu)諮問委員の発言です。

米国の事情だけではなく韓国国内政治の日程も考慮せねばならない
来年4月にソウル・釜山市長の補欠選挙がある
上半期を過ぎれば韓国大統領選挙が本格化することだろう
その前にいち早く南北対話、朝米対話に動力を与え、対話を本格軌道に上げねばならない
来年春までに我が韓国政府が北朝鮮との信頼を維持することで、引き続きパイプを保つことが重要だ
来年4月前に、北朝鮮米国対話に持って行くカードを作らねばならない
 
ことごとく失敗した経済政策.

――要は、選挙対策なのですね

鈴置(Suzu-oki,스즈오키):
その通りです。
2021年4月のソウルと釜山の市長選挙は、2022年5月の大統領選挙の行方を大きく左右します。
ところが両市長選挙ともに、与党「共に民主党」には強い逆風が吹いています。

 補欠選挙を実施することになったのも両都市で相次ぎ市長のセクハラ事件が発覚、辞任に追い込まれたからですが、両市長はともに「共に民主党」所属でした。
「次の大統領候補」の呼び声もあったソウル市長は自殺しました。

 政府系紙、ハンギョレがこの記事を通じ、左派に必勝の決意を固めて選挙に臨むよう呼びかけた感があります。
見出しからして「4月の選挙の前に」ですからね。

――米国北朝鮮対話や南北朝鮮対話で票が稼げますか?.

鈴置(Suzu-oki,스즈오키):
それしか選挙で勝つ材料がない、というのが正確です。
不動産政策の失敗で家を持たない若者や貧困層の間で
――つまり、左派「共に民主党」の支持層で不満が高まっています。

 文在寅政権の経済センスは恐ろしく悪く、打つ手打つ手がことごとく問題を悪化させてきました。
来年4月までに不動産問題が解決するとは誰も考えていないでしょう。

 雇用問題でも若者や貧困層の支持を失っています。
最低賃金を2年間で30%も引き上げるという無謀な政策で、コンビニなど零細企業の廃業を誘発、若年層の失業率を高めてしまったのです。

 そこで切り札として北朝鮮カードを取り出したのです。
が、米朝首脳会談が実現し、それを韓国が仕切ったように見せても、文在寅政権の人気が急上昇するとは考えにくい。

 一方、南北首脳会談はそもそも北朝鮮が容易に応じる可能性は低い。
米国や日本との関係さえしっかりすれば、韓国に頼る必要はないからです。
 
大量投獄の報復を恐れる左派.
 

韓国歴代大統領の末路

 

①李承晩(SyngmanRhee,이승만)
(1948年7月―1960年4月)
不正選挙を批判され(resign from one's public post)、ハワイに亡命。
退陣要求のデモには警察が発砲、全国で183人死亡
②尹潽善(Yun Posun,윤보선)
(1960年8月―1962年3月)
軍部のクーデターによる政権掌握に抗議して下野(Retirement,resign from one's public post)。
議院内閣制の大統領で実権はなかった
③朴正煕(Park Chung-hee,박정희)
(1963年12月―1979年10月)
腹心(trusted retainer)のKCIA部長により暗殺。
1974年には在日(Zainichi Korean)韓国人に短銃で撃たれ、夫人の陸英修(Yuk Young-soo,육영수)氏が殺される
④崔圭夏(Che gyuha Kyu-ha, 최규하)
(1979年12月―1980年8月)
朴大統領暗殺に伴い、首相から大統領権限代行を経て大統領に。
軍の実権掌握で辞任
⑤全斗煥(Chun Doo-hwan,전두환)
(1980年9月―1988年2月)
退任後に親戚の不正を追及され隠遁生活。
遡及立法で光州事件(Gwangju Uprising,광주 사건)の責任など問われ死刑判決(後に恩赦)
⑥盧泰愚(No Tae-woo,노태우)
(1988年2月―1993年2月)
退任後、全斗煥(Chun Doo-hwan,전두환)氏とともに遡及立法により光州事件の責任など問われ、懲役刑判決(後に恩赦)
⑦金泳三(Kim Young-sam,김영삼)
(1993年2月―1998年2月)

1997年に次男が逮捕、懲役2年判決。罪状は通貨危機を呼んだ韓宝(Hanbo,한보 그룹)グループへの不正融資関与

⑧金大中(Kim Tae-jung,김대중)(1998年2月―2003年2月)

任期末期に3人の子息全員が斡旋収賄で逮捕

⑨盧武鉉(Roh Moo-hyun,노무현)

(2003年2月―2008年2月)

退任後、実兄が収賄罪で逮捕。
自身も2009年4月に収賄容疑で検察から聴取。
同年5月に自殺

⑩李明博(Lee Myung-bak,이명박)(2008年2月―2013年2月)

2018年3月に収賄、背任、職権乱用で逮捕。1審で懲役15年、罰金130億ウォン(約12億5,757万円,約1,157万USドル)の判決。

韓国日本議員連盟会長も務めた実兄も斡旋収賄などで逮捕、懲役2年

⑪朴槿恵(Park Geun-hye,박근혜)(2013年2月―2017年3月)

2017年3月10日、弾劾裁判で罷免宣告。
収賄、職権乱用などで逮捕、1審で懲役24年、罰金180億ウォン(約17億4,314万円 約1,604万USドル)の判決