0d42350e725439cb32d0a0d83133cc92_s.jfif


ごくっごくっごくっ、んーー、うまい!

はいこれ、ペットボトル飲料を飲んだ時のイメージです。

みなさん、そういえば牛乳のペットボトルって見たことありますか?

ボクはないですねぇ。

「アッ!あった!」と思っても、イチゴ牛乳だったりバナナ牛乳飲料だったりで、純粋な牛乳って見ませんよね?

もしかしたら、少ないながらもあるのかもしれませんが、少なくとも大手のスーパーやコンビニでは見たことないです。

どれもこれも、牛乳といえば紙パックや瓶がほとんどですよね。

なんでなの?

牛乳のペットボトルが見かけない理由

そこには私たちが知らない深ーい理由がありました。


◆ そもそも法律で禁止されていた 



知っていましたか?

私は知らなかったなぁ。そもそも法律で牛乳のペットボトルを作ることは禁止されていたんですね。

なぜか?

それは、牛乳はとても栄養価が高い。

そのため、人間だけでなく雑菌も元気にしてしまう。

摂氏10℃以下でなければあっというまに雑菌が繁殖してしまうのです。

牛乳を衛生的に保つために、容器にはガラス瓶や紙パックを使われています。


でも温度が低温でちゃんと管理されていたら問題ないはず。ペットボトル入りでも冷蔵庫に入れて保存すればいいじゃない。

しかし、メーカーはあえて、「開封後に持ち運びにくい容器」にしているのです。

蓋をあけた後も持ち運びしやすい容器に入っていると、長時間常温で持ち運んでしまうかもしれない。

ペットボトルは口を直接つけて飲むことがめっちゃ多い。

このような理由から法律で禁止されていました。

昔は食品衛生法の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(以下乳等省令と記す)では、
牛乳の容器としては、瓶か紙容器しか使用することができないようになっていました。



◆ 今は法改正されて作ってよし - でも無いよね…?



牛乳の生産量や消費量は年々減少しています。

そこで、「軽くて持ち運びがしやすい便利なペットボトル入りの牛乳があれば、消費量が増加するはず!」という意見から、生産者やメーカーは交渉を重ねました。

2007年、努力の甲斐があり、適切な条件下で管理されればペットボトル入りでも十分安全であるとして、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」が法改正されました。


しかーし、いまだにお店でペットボトル入りの牛乳は見かけませんよね。

生産者とメーカーが必死になって取り組んだ法改正ですが、販売には大きな落とし穴がありました。


牛乳には牛乳専用のペットボトルが必要だったのです。


他の売れ筋ペットボトル飲料との量の問題のほかに、空気を遮断する素材の使用など、今までのペットボトルとまったく同じものを流用することができない。

専用ペットボトルの開発、生産、牛乳をペットボトルに注入するマシンの開発・導入などに莫大なコストがかかります。

試算すると、紙パックに比べて約1.5~3倍の販売価格になってしまうといいます。



◆ 海外ではペットボトル入り牛乳があります



なんといっても海外の飲み物はスケールがでかい。

日本ではお店で一般的に売っている牛乳は1リットルの紙パックが多いですよね。

海外では4リットル入りとかもあります。

それは消費量が日本と比べてすごく多いから。

すぐに飲み切るため衛生面の問題が少ない。需要がすごく高い。


海外のペットボトル牛乳は、未開封なら日本では考えられないくらい賞味期限が長いものがあります。

これは殺菌方法だけでなく、牛乳専用のペットボトルには、アルミ箔の層構造が採用され、長期間の空気遮断ができます。

もし、日本でもペットボトル牛乳が採用されれば、数か月の保存が夢ではなくなるかも?


◆ まとめ



膨大な初期投資がかかるペットボトル入り牛乳。

せっかく法改正したのにね。

作るのにコストがかかりすぎる。

何年も誰も手を出さない。

この記事を読まれた方で、「よし!やってみるか。成功したらライバルはいない」とフロンティア精神旺盛な方がいて実現できるかな。


ちなみに、牛乳にかぎらず、ペットボトルは一度口をつけたあと、たった一晩で雑菌は2万倍に増えます。

「あ、やべ、昨日のペットボトル飲料飲んだわ」という方、味も変わらないし変な感じがしないかもしれませんが、雑菌あふれる飲み物を楽しんだことになります。


どんな飲料も早めに飲み切りましょう。


それでは最後まで読んでくださってありがとうございました。

カテゴリ

タグ