糖尿病には三大合併症があります。
①糖尿病神経障害
②糖尿病網膜症
③糖尿病腎症
このなかで糖尿病腎症は最悪の場合「失明」に至ります。
今回はこの糖尿病網膜症についての話です。
現在の医学では失明は防ぐことができます。
◆ 糖尿病】失明は防ぐことができる
実際に眼科医と話をしたことがあります。
「昔は糖尿病で失明というのはあった。しかし現在の医学では糖尿病で失明するなんてありえない」
ほうほう、
これはなんとも頼もしい言葉ではありませんか。
糖尿病がすすむと、なぜ失明するのか?
糖尿がすすむと、血管が痛みます。
目の奥にある血管もそうです。
最初は自覚はありませんが、検査をするとポツポツと点状に小さく出血をしてきます。
血管が痛んできた証拠です。
そうすると、もともと存在しない新しい血管が生まれてきます。新生血管というものです。
新しい血管が生まれてくるし、出血するし、だんだんと蝕まれてきます。
かなり重症になってくると、赤いカーテンのようなものが見えたり、かすんで物がよく見えなくなってきます。
こうなるともう手遅れに近い。
このまま失明に至ります。
糖尿病網膜症はよほど重症にならないと自覚がないので、ちゃんと検査をしていないとわからないんです。
ところが、現在では失明を防ぐことができます。
これはまちがいありません。
◆ 糖尿病治療と目の定期検査でOK
現在の糖尿病治療は昔とちがって、かなり進んでいます。
薬も進んでいますが、薬に頼らなくても改善する方法がたくさんあります。
それも分かっているんですね。
なんともすごい時代になったものです。
なので、ちゃんと糖尿病治療を受けて、普段の生活に気を付けていたら、まず重症化はしません。
昔のように足を切断するとか、失明するとかは、現在医学では考えられません。
こういうと厳しい言葉かもしれませんが、
そういうことに至る人はちゃんと治療を受けていなかった人です。
それと、患者自身が自分のコントロールに甘かったのです。
目の検査も同様です。
たとえ糖尿病になっても、血糖コントロールをきちんとして、
ちゃんと目の検査を一年に一回でもいいので受けていたら、まず失明にいたることはありません。
◆ レーザー光凝固治療という必殺技がある
糖尿病がすすむと、もともと存在しないはずの新しい血管が生まれてきます。
糖尿のせいで血管がボロボロになりあちこち詰まってきています。
なんとか新しい血管を作り出してカバーしようも、それも破れて出血します。
静脈は腫れてきます。
物が見えなくなってきます。
悪循環です。
この血管は目にとってよくない。
この新生血管が破れて出血していくと失明の一歩手前。
なので、この新生血管をレーザーで焼きます。
早い段階でレーザー光凝固をすれば、それで安定することが多い。
もっともそれに至るまでに、きちんと正しい糖尿病治療を続けていくことが大前提ではありますが。
まず、きちんと正しい糖尿病治療を受けて、血糖コントロールをする。
そうすれば、重症化は防ぐことができます。
かりに、重症になってきても、早い段階で検査で発見できれば、目を守ることができます。
糖尿で失明するような人は、血糖コントロールが不良であったり、
定期的に目の検査を受けてこなかった人です。
現在の医療はきちんと検査と治療をすれば、まず糖尿で失明することはありません。
昔と違うのです。
あ!それともう一度大事なことを!
糖尿病治療は医師だけに任せるのではなく、
患者自身の勉強と努力も必要です。
もっというと、
「患者自身が糖尿病を勉強して、正しく普段の生活を送る」
これが最重要です。
医師任せにしている人ほど、進行が早いです。
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