未成年者の教育⁈それともパワハラ⁈

また今日も痛ましいニュースを耳にしました。

今年3月に、ご当地アイドルだった16歳の少女が自殺したのは、会社側のパワハラ行為が原因だった、として遺族が裁判を起こす、というもの。

地元を盛り上げるために活動していた笑顔いっぱいの少女が、そこまで追い込まれるほどに、心身共に過酷な環境におかれていたと聞くと、胸が張り裂けそうになります。

指導?それともハラスメント?

つい二か月ほど前に報道されたスポーツ界でも、パワハラの対象になっていたのは10代の女性選手でした。

もちろん、若者の才能を最大限に伸ばし、教育し、訓練を施すことで「成功」へと導くのは、指導する大人の責任でもあります。

時に厳しいと感じる指導であっても、それが心底本人のためを思った適切なものであれば、パワハラにはなりません。適切な指導は、一時的に当人が痛みもがいたとしても、より良い方向へと変化と成長を促進させるものとなり、その双方の努力は、本人も指導者も満足できる結果へとつなげることができます。

この時、両者の絆はより深まり、若者は、愛情をもって厳しい指導を続けてくれた指導者や管理者への感謝を抱くことでしょう。さらに、それを見守り続けた関係者全体にとっても、その過程や結果は全般的にさわやかなものとなります。

しかしもし、上に立つ者が、本人のため、と言いつつ、大人の側の事情(自分個人の感情、名誉、手柄、建前・・・など)のため、必要以上に厳しく、度を超えた指導を行なったり、暴言、おどし、相手の人格を、あるいは家族を否定するような発言をしたり、暴力をふるったりすることが日常的に行われているとすれば、それは適切な指導とは言えず、明らかにパワハラとなります。

対象者が若ければ若いほど、そのような恐怖を感じる状況下で、自分の気持ちを適切に表現したり、伝えたりすることなど、到底できないでしょう。

仮に、パワハラを受けている当人が何とか耐えられたとしても、それを見ている周囲はどのように感じるでしょうか。その組織にずっと属していたい、と思うでしょうか?

もしかしてパワハラかも?気づいたら・・

組織の上に立つ大人、指導側の大人も、人間ですので、頭では分かっていても、一時的に感情をコントロールしきれず、パワハラに該当するような言動をしてしまうことがあるのも事実です。

今の発言は、パワハラだったかもしれない!? と思ったら、すぐに心から謝罪することは大切です。そうすれば、相手の心の傷や痛みを最小限にとどめることができ、「嫌がらせ」(ハラスメント)とはみなされないでしょう。

パワハラ問題が、大人の職場のみならず、未成年の若者たちにまで深刻な影を落としていることを考えると、若者たちの命を守るためにも、どのような言動がハラスメントに該当するか、について研修を通して伝えていくこと、それをきっかけに、対策を立て、防止し、予防していくことはどの組織にも必要なものだと、ますます痛感させられます。

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