2018年10月22日月曜日

『ちるらん』から学ぶ幕末 - 6巻 -

[ちるらん6巻:時期]


1863-1864年


[ちるらん6巻:史実と重なる主な出来事]


ちるらん序盤で最高のシーン、岡田以蔵と土方歳三が戦う。史実では新選組に捉えられたわけではなく、当然ちるらんで描かれているような綺麗ごとばかりではないが、この時代の「人斬り」が人物としてきちんと描いている。


[ちるらん6巻:重要な登場人物]


武市半平太に利用され人斬りとしてしか生きられず28歳で処刑された岡田以蔵。

当時の状況を考えればまだ人が人として扱われないことなど無数にあるが、私利私欲にまみれた上の人間にここまで「使われた」人物は確かに異質であり、単なる強いキャラではなく人として丁寧に描かれた点にちるらんの魅力が詰まっていると思われる。

ちるらん6巻




【著者ひさなお】

慶應義塾大学→TOEIC満点→UCLA留学→大手IT企業10年で15か国にて仕事してきたグローバルエリートもどき

他に小説家(第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞)、投資歴10年

173センチ46キロの色白スレンダーバディ。年150冊読書。

TOEIC満点小説家のFIRE投資術



『ちるらん』から学ぶ幕末 - 5巻 -

[ちるらん5巻:時期]


1863年頃


[ちるらん5巻:史実と重なる主な出来事]


壬生浪士組で京で最初に死んだ隊士、阿比留鋭三郎が描かれている。ちるらんでは芹沢派の新見に騙され利用され、最後も直接新見に殺される。情報が少なくこのシナリオは漫画の世界だが、いよいよ芹沢派との全面戦争に突入する。


[ちるらん5巻:重要な登場人物]


ちるらんでは芹沢派が脅し取ったという設定だが、壬生浪士組は支度金200両を手に入れついに揃いの羽織を手に入れる。新選組を象徴するダンダラ模様の羽織である。

この頃には隊士も100名規模になっているが、考えてみれば新選組はわずか5年前後しか存在しなかった組織である。それも歴史を変えるような出来事を起こしたわけでもなく、何しろ敗軍側である。

それでも150年経った今でもなおこうして誰かを魅了する生き様が確かにあったということだろう。

ちるらん5巻





【著者ひさなお】

慶應義塾大学→TOEIC満点→UCLA留学→大手IT企業10年で15か国にて仕事してきたグローバルエリートもどき

他に小説家(第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞)、投資歴10年

173センチ46キロの色白スレンダーバディ。年150冊読書。

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『ちるらん』から学ぶ幕末 - 4巻 -

[ちるらん4巻:時期]


1863年頃


[ちるらん4巻:史実と重なる主な出来事]


会津預かりとなった壬生浪士組を久坂玄瑞や武市半平太に指示された岡田以蔵など刺客が襲う。架空の刺客なり個別の戦闘は漫画の世界だが、長州の中でも過激派でテロリストという見方もある久坂が登場する。


[ちるらん4巻:重要な登場人物]


吉田松陰の意志を受け継いだ双璧、久坂玄瑞と高杉晋作。高杉は芹沢編の後に登場するが、より「悪」として描かれる久坂がちるらんの序盤に登場する。

少し悪キャラに描かれ過ぎな部分もあるが、医師として生計を立てていた久坂はかなりの秀才であったらしく、それ故に松陰の思想を受け継いだことで手に負えない革命家となったのかもしれない。

わずか25歳でこの世を去るわけだが、高杉も久坂も「壊す」段階を終えた「作り直す」明治時代での活躍を見てみたかったファンは少なくないと思う。

ちるらん4巻




【著者ひさなお】

慶應義塾大学→TOEIC満点→UCLA留学→大手IT企業10年で15か国にて仕事してきたグローバルエリートもどき

他に小説家(第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞)、投資歴10年

173センチ46キロの色白スレンダーバディ。年150冊読書。

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2018年10月21日日曜日

『ちるらん』から学ぶ幕末 - 3巻 -

[ちるらん3巻:時期]


1863年頃


[ちるらん3巻:史実と重なる主な出来事]


壬生浪士組として集団化されたものの後ろ盾もなく資金もない彼らは、庇護を求めて会津藩士の中でも選りすぐりの手練れと五本勝負をするという設定。

実際、京都守護職の会津藩主、松平容保の庇護を受けることでようやくまともな組織として新選組が誕生することになる。


[ちるらん3巻:重要な登場人物]


幕府が亡びると知りながらも「最悪」のポジションである京都守護職を引き受けた松平容保が登場する。

容保は最後の徳川将軍慶喜の親戚にあたり容姿も似て描かれているが、評価はむしろ容保の方が高いのではないか。私利私欲が溢れ返る幕末の日本にて、新選組と並び最後まで戦い抜いた男である。

幕末という日本の歴史上最悪の内戦にて最大の被害者(地域)はどこかと聞かれれば、間違いなくその1つは会津であり、その舵取りを若くして担わされた悲運にして一角の人物だったと思われる。

ちるらん3巻




【著者ひさなお】

慶應義塾大学→TOEIC満点→UCLA留学→大手IT企業10年で15か国にて仕事してきたグローバルエリートもどき

他に小説家(第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞)、投資歴10年

173センチ46キロの色白スレンダーバディ。年150冊読書。

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『ちるらん』から学ぶ幕末 - 2巻 -

[ちるらん2巻:時期] 


1863年頃。

1巻から早くも3年が経過。いよいよ動乱の真っ只中に入る。


[ちるらん2巻:史実と重なる主な出来事]


試衛館の面々には結果的に逆効果になるものの、清河八郎の尊王攘夷への画策がきっかけで壬生浪士組が結成される。新選組の前身がついに誕生したことになる。

ちるらんでは描かれていないがこの清河八郎を暗殺したのもまた1巻で紹介した佐々木只三郎である。


[ちるらん2巻:重要な登場人物]


何と言っても芹沢鴨が登場する。この壬生浪士組、そして新選組の初代局長である。

新選組は薩長と最後まで戦うというイメージが強いが、言うなればラスボスが薩長、世に出た飛躍イベントが池田屋事件であって、特に当初は身内で殺し合いを続ける集団だった。新選組が殺した人数は敵より身内の方が多いとも言われている。

その最たる事件の1つが暴君芹沢鴨の暗殺であるが、ちるらんでは登場キャラクターの中でも最高峰に芹沢鴨が強くかっこよく描かれており、後に「全面対決」では史実を離れても大興奮の展開が待っている。

ちるらん2巻




【著者ひさなお】

慶應義塾大学→TOEIC満点→UCLA留学→大手IT企業10年で15か国にて仕事してきたグローバルエリートもどき

他に小説家(第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞)、投資歴10年

173センチ46キロの色白スレンダーバディ。年150冊読書。

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『ちるらん』から学ぶ幕末 - 1巻 -

[ちるらん1巻:時期] 


1860年頃。

ほんの数年後に迫る幕末の動乱と新選組の終焉に向けた準備期間。


[ちるらん1巻:史実と重なる主な出来事]


新選組の前身である壬生浪士組のそのまた前身である試衛館が描かれている。

局長の近藤勇やちるらん主人公の土方歳三を始め、後に新選組幹部や主要メンバとなる面々が登場する。

新選組はそのおよそ100年後に司馬遼太郎氏によって掘り起こされてから今に至る人気を誇る部分が強く、この試衛館や初期メンバの生い立ちには諸説ある。


[ちるらん1巻:重要な登場人物]


どちらもこの時点で土方と対峙しているかはあくまで漫画の世界ではあるが、主要な「敵」が2名登場する。


先ずは幕末の「人斬り以蔵」こと岡田以蔵。彼とのエピソードはちるらんでも一、二を争う泣けるシーンなのでその際にじっくり語らさせていただく。

もう一人、ここでは完全に敵キャラである「小太刀日本一」こと佐々木只三郎と2巻にかけて戦う。ちるらんでは少し関わった後、随分後の22巻で再登場する。その際は味方として薩長相手に「淀・富ノ森の戦い」にて戦う。史実、彼はここで重傷を負い絶命する。

特記すべきは、幕末にて新選組と並び2大人気を誇る坂本龍馬。諸説ある彼の暗殺の中でも現在最有力なのが実はこの佐々木只三郎が指揮した京都見廻組による暗殺。(ちるらんシリーズの作者は西郷隆盛説を採用しているように思われる)

ちるらんでは佐々木も見廻組も主にこの最後でしか登場しないが、時には新選組の動き以上に歴史に影響を与えた人物や組織がいることを知れば、更に幕末の世界が広がり面白いのではないでしょか。

ちるらん1巻





【著者ひさなお】

慶應義塾大学→TOEIC満点→UCLA留学→大手IT企業10年で15か国にて仕事してきたグローバルエリートもどき

他に小説家(第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞)、投資歴10年

173センチ46キロの色白スレンダーバディ。年150冊読書。

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