見出し画像

青空ーすべてはバランス

新型コロナウイルスの影響ー5 消毒の徹底がもたらすもの

当初はすぐに終息するのではないかと甘く思っていたけど、長期間にわたって私たちを苦しめ、私たちのこれまでの社会の在り方を変えざるを得ない方向へ追い詰めている「新型コロナウイルス」。
このブログは「バランス」がテーマです。地球上のすべての営みはバランスの上に成り立っている。普段は昆虫までは目に見えるけど、細菌やウイルスは目に見えないから、存在は知っていても意識することはない。
しかし、地球上の環境を支える大きな存在であることを、このウイルス蔓延期間を通じて多くの人が意識したのではないでしょうか!
46億年の地球の歴史の中で、今、人間は地球上に存在しなかった新しい物質を大量に作り出し、大量に捨てている。これらの物質が目に見えない世界でどのように吸収され作用し変化しどのような影響を与えているのかを本格的に調査研究する時期に来ているのではないでしょうか。
0.1マイクロメートルほどのウイルス。しかし、世界を恐怖に陥れ世界に変化を促している。
今、日本はどのように変りつつあるのか?

これまでもキレイ好きな日本人は、まじめに手洗い・消毒等に精を出していくことでしょう。コロナが終息してからもこの習慣は継続していくのではないでしょうか。
そう考えると私には大きな不安が生じてきます。
毎日手を消毒したり、除菌として家の中でそういう商品をスプレーしまくる。

ちょっと想像してみる・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
菌やウイルスを寄せ付けない隔離した施設を人間は作っていくかもしれない。私が小学生の頃みんなが思い描いていたまさしく未来社会。外気をシャットアウトした街の中は常に空気が浄化され、消毒されている。食糧はすべて清潔な工場で作られる。

こうなると、究極の選択となるのだろう。人間の「免疫細胞」の役割はすでにない。細菌や病原菌、ウイルスがあるから免疫細胞が必要とされるのに、敵がいない状態では不要なので減少しほぼ消滅しているかもしれない。そして、わずかな異質の細菌などでも人間の体は大きなダメージを受けるから、なおさら厳重に地球上の他の生物との関係を断ち排除し、人間独自の生活圏の中で暮らさざるを得ない状況に追い込まれている・・・。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちょっと極端な想像をしてしまったけど、他の生物とのバランスの中で生きることをやめるとなると、そう夢物語の話でもなくなる。

ここで用語の理解と整理をしておきたい。不確かな認識で不確かな商品を買って不確かな清潔を感じて生活をするのは不確かな未来を作ってしまいます。
除菌、殺菌、抗菌、消毒、滅菌です。違いは?
この中で定義が明確で信頼できるのは消毒、滅菌です。
滅菌
滅菌は、すべての菌(微生物やウイルス含む)を死滅・除去することです。菌や微生物ウイルスなどの残量が100万分の1になることをもって滅菌とされています。電磁波や放射線、高圧、高熱などにより滅菌処理する。
消毒 
病原性のある微生物を死滅・除去させて害のない程度にすることです。目的はあくまで「無毒化」だから死滅させていなくともよい。病原体の感染力を不活性化させたり、病原体を危険ではない程度までにして無害化することです。「医薬品・医薬部外品」の製品にのみ消毒(殺菌)の文字の記載が許される
除菌
菌を減らす効果があるということで、どの程度菌を除去できるかは定義されていないから、ほとんど効果がなくても除菌とすることもできるし、逆に、たとえ殺菌や消毒効果があっても「医薬品・医薬部外品」の製品でなければ除菌という表示しかできない。

殺菌  
「細菌やウイルスを殺す」効果はあっても菌の種類や量についての定義がないから、こちらもあいまいです。1%でも菌を殺すことができれば殺菌です。
また、薬事法の対象となる「医薬品」と、薬用せっけんなどの「医薬部外品」のみに使用できる表現です。食器用洗剤には使えないそうです。

当ブログ「4ウイルスとの関係・・・手洗いと消毒」で感染予防のための手洗いについて書きましたが、普通の石けんでかなり洗い流せます。

「薬用せっけん」としていろんな化学物質を入れて「殺菌」と表示している商品を使った方が感染予防に効果があるのでしょうか?
参考:米国食品医薬品局(FDA)は2016年9月、「抗菌せっけんと普通のせっけんを比べたとき、感染症を予防する効果にあまり差は見られない」などを理由として、トリクロサンやトリクロカルバンなど19種類の有効成分については、抗菌せっけんに使用するのを1年以内にやめるよう通知を出した。・・・朝日新聞DIGITAL
抗菌
最近よく見かける表示です。住居の素材にも多く表示されている。これは菌の繁殖を抑える効果のことですが、細菌を除去したり殺したりする効果はなく、あらかじめ菌が繁殖しにくいようになっているという意味です。しかしこれも定義はありません。

ほとんど効果もないのに、いろんな合成化学物質を使っていかにも清潔なイメージで製品が売られている動きに不安を感じます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人間は免疫細胞が侵入する外敵を発見して戦う。敵と戦うためには敵のことをよく知らなければ戦略がたてられない。免疫細胞も外敵の実物をとりこんでそれを研究して戦い方の訓練をしている。そのことについてはこちらの私の記事にあります。
実は、新型コロナウイルスによる重症化は、免疫の暴走が原因である可能性があるという。
原因がわからず、これまで「現代病」と言われてきたさまざまな病気のうちのいくつかが実は免疫細胞の暴走であることが分かってきている。そして今、このウイルスもか!という気持ちでいます。しかし、逆にこの新型コロナウイルスによって、私たちは自分の体にある免疫細胞のバランスを崩した状態と向き合うことになったのです。皮肉なことにより明確に理解せざるを得なくなりました。



関連


青空ーすべてはバランス - にほんブログ村
 

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「生活・文化ー健康・体ーウイルス」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事