現代日本は、大国、先進国?

 

国の格を表す言葉にはいろいろな種類がある。

 

例えば、大国、あるいは、先進国、

発展途上国など。

 

私は今から去ること数年前、

あるコメント欄で、馬鹿と格闘したことがある。

 

このころの私は今より青くて、

(今でも十二分に青いが)

馬鹿を見るとつい指摘したくなってしまう悪癖が

あった。

 

そいつは、日本が大国だという主張をしていた。

 

ありえない。

 

日本が大国?

 

そいつがいうには、日本のGDPは世界屈指であり、

だから大国だというのだ、日本の担う役割が

大きいからだなどとほざいていた。

 

馬鹿である。経済力で大国になれると思う

ところが。

 

大国というのは、明確な定義がある。

 

それは、他の国に直接影響力を行使できうる

国であること。

(パワーズ)

 

例えば、第二次世界大戦期の、大日本帝国は、

確実に大国である。

 

自国の盛栄与奪を自分の意思で決めることが

できたからであり、他国に影響を与えうる自前の

軍事力を保持していたからである。

 

が、翻って現在の日本はそうではない。

 

アメリカに安全保障を依存する、

いうなれば衛星国である。

 

つまり、大国でなどありえない。

 

結局、馬鹿を論破することはできなかった。

 

そのころから、うすうす気がついていたのだが、

馬鹿と議論してもどうにもならない。

 

馬鹿は前提の学習が欠落しているので、

持論をただ馬鹿でかい声でがなるしか能がないのである。

 

つまり、端から意味がなかったのである。

 

しかし、私はすくなくとも日本は先進国だと

思っていた。

 

先進国の定義は、必要な日常品を

外国から輸入すること無く生産することができる国。

 

だと思う。

 

が、すでに我が国は先進国ですらない。

 

今日新聞を見て愕然としてのだが、

日本のマスク生産の実体が載っていた。

 

曰く、全体生産の50%程度が中国からの

輸入であり、国内生産分では国内需要を賄えない

らしい。

 

且つ又、生産各社は、設備投資を渋っているらしい。

 

理由は、今後の需要予測ができないからという

信じられない理由であった。

 

我が国は、マスク一つ満足に造れない国に

成り下がっている。

 

その理由は、生産設備の不備でもなければ、

労働者の不足でもない。

 

理由は簡単だ。

 

消費税による、内需の縮小が確実だから、

どこも設備投資したくないと、そう言っているのだ。

 

ああ、アホらし。

 

これまでも、役人や政治家は阿保の集まりだと

思ってきたが、

事態がここまで深刻化していることを思うと、

馬鹿も酷すぎると犯罪的であるという事実に

思いが至る。

 

各社に補助をつけるとか、ねぶたいことを

国は言っているが、企業は需要が見込めない時は

なにをされようが、設備投資はしない。

 

それはリスクがでかいからである。

 

翻って、需要が見込めるとなったら、

黙っていても設備投資をするだろう。

 

我が国は推し進めた、株主資本主義とやらの行き着く

先は、首切りと、設備投資の拒否による、

短期利益の追求のみである。

 

株主は、国がどうなろうが、国民がどうなろうが、

それよりも四半期の利益のほうが大切なのである。

 

このような連中の話を聞いて、

国家運営をやっていれば、当然このような事態が

招来することは自明の理である。

 

現在の日本を正確に表す言葉は、

「衰退途上国」である。

 

現代日本は、大国、先進国?

 

PS

発展途上国という言葉があるが、

あれもいつからそうなったのかしらんが、

どうして単に後進国と言わんのだろう。

 

発展するかどうか?

 

それはわからんのだから。

 

衰退途上国のほうはどうか?

 

まあ、消費税政策とセットの

法人税減税、所得減税政策をやめないかぎり

確実に衰退するだろう。

 

つまり、そっちのほうは確実に衰退するから

衰退途上国でよろしい。

 

内需を冷え込ませて、補助金をつける。

 

馬鹿の思想は本当に信じられない。

 

そこまでして、自己の組織の権限強化を図りたい

役人とは、一体どんな人種なのだろう?

 

馬鹿は死んだ方がよろしい。