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フリーランスエージェントの手数料・中間マージン・搾取されないために

無料で登録できてフリーランスの仕事探しに役立つエージェントですが、中間マージンや手数料が気になる方も多いのではないでしょうか。

優良なエージェントを活用すれば、直接契約よりも高単価な案件を受注できる一方、悪質なエージェントやSES企業では、極端に高いマージン率を設定しているため注意が必要です。

この記事では、初心者にもわかりやすく「フリーランス案件の商流」や「エージェントの手数料」「マージン率」について紹介します。

搾取されないためのチェックポイントや注意点も参照しましょう。

フリーランスエージェントとは

フリーランスエージェントのマージンや収益構造について理解するためにも、事業の成り立ちやビジネスの仕組みを把握しておきましょう。

フリーランスエージェントのビジネスモデル

フリーランスエージェントのビジネスモデルは、企業から依頼のある人材募集や求人案件、タスクなどをエージェントに登録したフリーランスに仲介する業務により成立しています。

言い換えると外部人材を探している企業と、力を発揮できる場所を探しているフリーランスとをマッチングするのがエージェントの役割といえます。

そのため、企業・フリーランスともに固定費や初期費用がなく無料で利用できるサービスを提供するエージェントがほとんどです。

企業から広告費や媒体掲載費といった名目で収益を得る事業者もありますが、多くのエージェントは、成果報酬の料金体系を採用しています。

フリーランスエージェントの手数料と収益モデル

フリーランスエージェントが収益を得る手段として、一般的なのは仲介手数料です。クライアントから受注した業務委託の仕事をフリーランスに再委託して、受注金額から手数料(中間マージン)を差し引いた金額をフリーランスに報酬として支払うのです。

また、基本的なサービスを無料で提供する代わりに成約時に紹介料という形式やシステム利用料のような名目で企業から収益を得るエージェントも存在します。

エージェントの手数料について、代表的な方法を以下で紹介します。

仲介手数料

エージェントのマネタイズで一般的な方法が仲介手数料です。企業とエージェント、エージェントとフリーランスがそれぞれ契約を交わし、エージェントはフリーランスに業務を再委託します。

企業から受け取る受注金額とフリーランスに支払う報酬金額の差額がエージェントの収益になります。

紹介手数料

転職エージェント業界でよく見られるマージンの取り方が成功報酬型の紹介フィーです。エージェントから紹介したフリーランスに仕事を依頼する契約がまとまった際に、法人側のクライアントとなるエンド企業や元請け企業から紹介手数料を受け取ることができます。

この形態では、企業とフリーランス、もしくは、元請け企業とフリーランスが直接契約を交わします。

システム利用料

エージェントの中には、企業とフリーランスがマッチングするためのシステムやプラットフォームを提供して対価を得る事業者もあります。このパターンでもフリーランスは無料で、企業から登録料やプラットフォーム利用料などの名目で費用を受け取る場合が多いです。

料金体型としては、固定費のみの場合もあれば、成功報酬のみや、固定費と成功報酬の組み合わせのパターンがあります。

フリーランスエージェントの役割

フリーランスエージェントは、フリーランスと企業を仲介する役割を担います。ここでは「フリーランス」と「企業」のそれぞれに対して、エージェントが果たす役割をみていきましょう。

フリーランス

エージェントがフリーランス向けに提供する主なサービスとしては以下のような内容があります。

  • 案件情報の提供
  • 企業面談への同席・面接対策
  • 条件交渉や契約のサポート
  • 参画後のフォロー

このように、企業に対する営業代行を中心にフリーランスが案件に参画できるよう支援するのです。

企業

一方で、エージェントは、企業に対してもサービスを提供しています。

  • 人材情報の提供
  • 募集する人材要件の定義
  • 候補者の選別・推薦
  • 契約のサポート

個人と直接契約することを面倒だったり、リスクと捉える企業もあり、エージェントを間に挟みたい企業も少なくありません。

クラウドソーシングやマッチングサービスとの違いは、上記のような人の手を介したサポートの有無といえるでしょう。

フリーランスエージェントのマージン率

さきほどフリーランスエージェントの収益構造で、代表的な収益モデルの例に仲介時の手数料を紹介しました。稼働中フリーランスの報酬に対する手数料をメインの収益とするエージェントでは、マージン率が決まっている会社も多いです。

そこで、ここではエージェントのマージン率の相場について紹介します。

エージェントのマージン率の相場

フリーランスエージェントのマージン率は会社によってまちまちですが、一般的な目安としては、20%〜30%といわれています。

例えば、企業から支払われる報酬の金額が100万円でマージン率が20%の場合で考えてみましょう。

総額100万円からエージェントの手数料として20万円が差し引かれ、80万円がフリーランスの取り分になります。

マージン率よりも報酬金額が重要

仮にマージン率が30%と20%のエージェントがあったとして、報酬が同じ100万円であれば料率が20%のエージェントを利用したほうが得なのは間違いありません。

一方で、マージン率30%でも報酬金額が120万円であれば、取り分は84万円になり、4万円多い計算です。

最終的に受け取れる金額に拘って受注するようにしましょう。

マージン率が非公開のエージェントも多い

フリーランスエージェントの中には、マージン率を公開しているエージェントもありますが、エージェント全体からみると少数派です。エージェント全体では、マージン率を非公開とするエージェントのほうが多いのです。

複数のエージェントに登録して比較する

マージン率を確認するには、複数のエージェントに登録して同じ案件の単価報酬を比較しましょう。

マージンを取られるというと、エージェントに搾取されているような気分になりますが、エージェントとフリーランスは持ちつ持たれつの関係です。

エージェントも利益を出さないことには事業を継続できませんし、フリーランスも案件紹介は無料で受けられます。

フリーランスエージェントの手数料の設定方法

次に、エージェントの手数料の設定方法を紹介します。報酬金額に対して、20%や30%など一律のマージン率を設定するルールを基準に、単価や継続回数によって調整をかける方法が一般的です。

単価に応じた調整

案件の報酬が100万円であれば、30万円を手数料で差し引いても70万円が残ります。一方で、報酬が50万円の案件で30万円を手数料で取るとフリーランスの手元には20万円しか残りません。

案件の単価に応じてエージェントが得られる手数料にも自然と限界がでてくるため、報酬の価格帯に応じてマージン率や手数料の固定金額を調整するのです。

契約実績に応じた調整

エージェントはフリーランスと企業の間に入り契約をサポートします。その際に、初回契約よりも、何度も契約更新しているフリーランスは信用面や管理コストに差があるのが実態です。

そのため、初回契約時は途中退場や音信普通などのリスクを織り込んで、継続の場合の手数料よりも高い料率設定の方式を採用するエージェントもあります。

営業担当の裁量での調整

エージェントによっては、一定のマージン率のなかで現場の営業担当者に手数料率の決定が一任されているケースもあります。

どうしても決めたい案件や急募で依頼がきており、人材が希少な案件であれば通常よりも低いマージン率で案件に入ることができます。

スキルや職種によってはこのタイプのエージェントを利用することが一番利益につながることもあります。

初心者におすすめは公開型エージェント

マージン率を公開しているエージェントは、会社で厳密にルールが決まっていることも多く、担当者個人の裁量は小さいところがほとんどです。

その代わり、過度に高いマージン率で案件を紹介されることもないため、フリーランス初心者にはおすすめです。

一方で、マージン率非公開のエージェントでは、案件や担当者毎にマージン率がことなるため、相場に対して低いか高いかの判断をしていく必要があり、ある程度慣れてからのほうがよいでしょう。

フリーランス案件の商流の仕組み

フリーランスエージェントの中間マージンを理解するには、クライアント企業から元請け企業、元請け企業からエージェント、エージェントからフリーランスというIT業界の多重下請け構造を理解する必要があります。

フリーランスと発注元となるエンド企業の間に挟まる企業が少ないほど「商流が浅い」多いほど「商流が深い」と表現されます。

エージェントから紹介されるフリーランス案件は、この商流によっていくつかのパターンに分類されます。

一次請け

エージェントがエンド企業に営業して獲得してきた案件です。フリーランスとの間にエージェント1社しか仲介業社を挟まないため、マージンを最小限に抑えられます。面談回数も少なく、決定のスピードも早い傾向にあります。

二次請け

エージェントがSIerなどの元請け会社やプライムベンダーに営業して獲得してきた案件です。間に数社入るため、その分のマージンが引かれますが、上限予算が高いポジションでは一次請けの案件よりも報酬が高くなります。

三次請け

元請けSIerやプライムベンダーから仕事を請け負う、二次請け、三次請けのシステム会社やSES企業から依頼を受けエージェントが人員を調達する案件です。間に複数社が介在するため、報酬の金額が低くなりがちです。

直接契約

エージェントを通さずに、クライアントとなるエンド企業と直接契約するパターンです。間に企業が挟まらないため、マージンを取られることはありません。

フリーランスエージェントに搾取されないために

エージェントに法外なマージンを取られないために注意できることがあります。

フリーランス市場も需要と供給で成立しています。搾取されないためにも、常に適正価格を見分けるようチェックしましょう。

単価相場や市場価値を把握する

自分のスキルセットや経験に対して適正な単価で案件を受注するには、仕事内容や職務経験に応じた報酬の相場を知っておくことが重要です。

フリーランスの単価相場だけでなく、エージェントや元請け企業が受け取る人月単価なども把握しておくと、自分の市場価値を見出しやすいでしょう。

エージェントに希望単価を提示する

エージェントから提示された単価に従うのではなく、自分から希望の単価を伝えることで搾取されにくくなります。

単価をエージェント任せにしたり、初心者だからわからないという態度をしてしまうと、手数料を多めに取られてしまいかねません。

案件選びで妥協しない

フリーランスが搾取されないためには、案件選びやエージェント選びで妥協しないことが大切です。

エージェントや担当が違うだけで、数10万円報酬に差が出ることもあります。

仕事がなく空白期間が続くよりは、何かしら案件に入ることもありますが、より良い条件を探す姿勢は持ちましょう。

フリーランスエージェントとの交渉のポイント

より良い契約条件を引き出すには、フリーランスエージェントの担当者を通してクライアントと交渉する必要があります。

交渉のタイミングは大きく分けて、新規契約時と契約更新時の2つです。

また、マージンを設定している以上、エージェント自体とも交渉の余地があることも覚えておきましょう。

商流を確認する

単価などの契約条件について交渉する際は、事前に商流を確認しておきましょう。エージェントがエンド企業と直接や元請け企業(プライムベンダー)とやりとりしている際は、条件交渉も行いやすいです。

逆に、二次請け以上の商流が深い案件では、そもそもエージェントの取り分が少なく、交渉の余地がなかったりもするものです。

受注金額やマージンを確認する

エンド企業から直接受注した案件など商流の浅いプロジェクトであれば、単価交渉の余地もあります。

エージェントの受注金額やマージン率を確認して交渉の幅を把握しましょう。マージン率を担当者に聞いて、回答が得られない場合は、同じ案件の単価で他のエージェントと比較してみましょう。

更新タイミングで単価交渉する

賃貸マンションやアパートと同様にフリーランス案件の単価交渉でも、契約更新時はタイミングとして狙い目です。

ただし、あくまでも必要とされているから交渉が成り立つことは理解しましょう。

役立つプロフェッショナルとして、現場で信頼されることが最低限必要です。

継続依頼の意向を受けたタイミングで、単価アップを交渉してみましょう。