Webコンサルタントとは|仕事内容・スキル・年収・将来性
顧客のビジネスモデルやユーザーを把握し、事業課題や経営戦略にあわせWebに関する適切な打ち手を提案する職業が「Webコンサルタント」です。
Webサイトやスマホアプリ、オウンドメディア、SNSなどのチャネルが増加したことで企業からのコンサル需要も急増しています。
この記事では、Webコンサルティングの仕事内容や必要なスキル、年収、今後の将来性について紹介します。
Webコンサルタントとは
Webコンサルタントは、クライアントの経営方針やビジネス上の課題に対してWebを活用した問題解決に取り組む職業です。
Web戦略や施策の立案、運用オペレーションに関するコンサルティングや実行支援を行い効果的なWebサイトの運営をサポートします。
次にWebコンサルタントの仕事内容についてみていきましょう。
Webコンサルタントの仕事内容
Webコンサルタントは、制作会社やコンサルティング会社など支援企業に在籍して、プロジェクト単位でコンサルティング業務に従事します。
2、3ヶ月で実施するスポットコンサルティングや社内研修など比較的短期間のものから数年にわたり実施するものまで期間は様々です。
コンサルティング案件には、WebサイトのリニューアルやWeb戦略の立案など上流案件のほかに、以下のような個別の施策に対応した仕事もあります。
Web施策の例
- UX(User Experience)
- SEO(Search Engine Optimization)
- SEM(Search Engine Marketing)
- SNS(Social Networking Service)
- CRM(Customer Relationship Management)
- MA(Marketing Automation)
そのほか海外向けマーケティングやEコマース、美容、ファッション、旅行、金融、人材など業界知識をもとにしたコンサルティングを実施するコンサルタントも存在します。
インターネットの利用が身近になるなか、Webコンサルタントの活躍の幅もひろがっているのです。
Webコンサルタントに必要なスキル
問題解決
Webコンサルタントに必須のスキルとして、問題を解決する能力があります。クライアントへのヒアリングや現場観察を通して、課題を抽出し改善提案やコンサルティングをおこないます。
もれなく課題を列挙したうえで、事業へのインパクトや優先順位の高い問題に焦点を絞り解決策を導き出します。そのため、コンサルタントにはロジカルに思考を進める力がもとめられるのです。
クライアントによっては予算や法律などなにかしらの制約があることもあり、制約のなかでいかに結果をだすことができるかがコンサルタントの腕のみせどころといえるでしょう。
仮説設定・検証
正解がないといわれる経営や事業に対するアドバイスをおこなううえでは、スピーディーな施策実行と振り返りによって試行錯誤を実施することも大切です。
特にWebやデジタルの領域では、アクセスログや顧客データ、受注情報などのデータの利用が用意になるため立てた仮説を数値を解析しながら検証することができるのです。
無数にある選択肢のなかから、勝ち筋の高い施策を選び取る仮説設定の力はクライアントのビジネスを成功に導くうえで重要なスキルといえるでしょう。
広範にわたる知識
Webコンサルタントには、Webサイト制作や開発、運営に加えビジネスや経営・マーケティングに至るまで幅広い知識が求められます。
Webデザイナーやディレクター、エンジニアと共同で仕事を進めることも多く、テクノロジーに通じていればそれらの専門職との意思疎通もスムーズでしょう。
また、多くのコンサルティング案件では、Web運用を軌道にのせるための課題として、集客やマーケティングの実行が欠かせません。
そのため、検索エンジン対策(SEO)やSNSマーケティング、Web広告運用などの知見も必要になるのです。
Webコンサルタントの年収
Webコンサルタントの平均年収は500万円から600万円が相場です。経営コンサルタントやITコンサルタントの給料と比べると低く感じるかもしれませんが、一般的な会社員やサラリーマンの年収よりは高いといえます。
未経験から転職したばかりや新卒時の年収は、300万円から400万円程度が相場となります。需要が高い分野のため数年経験を積んで転職をすると年収をあげることができます。
Webコンサルタントは副業もおこないやすい職種です。週末や業務時間外で実施できるコンサル案件を受注すると効率よく稼げるでしょう。
独立してフリーランスで働くWebコンサルタントも多いです。その場合は1000万円以上の収入を得ることも難しくありません。
Webコンサルタントの将来性
最後に、Webコンサルタントの将来性や求人需要について紹介します。
Webコンサルタントの需要は高い
Webサイトの利用は企業にとってもユーザーにとっても生活のかなり多くの部分を占めるようになっています。
企業にとってWebの重要性が高まるとともに、コンサルティングのニーズも増しています。検索エンジンのほかに、SNSやスマホアプリなど情報発信のチャネルが増えWeb施策の難易度が増しており、コンサルタントが求められるシーンも増えているのです。
インターネット広告費がテレビ広告の費用を抜いて広告市場でトップになるなど、今後もますますWebプロモーションの需要が高まることは間違いありません。
マーケティングやグロースハックへの期待
Webコンサルティングのニーズは確実に高まっていますが、なかでも特に必要性が高い分野がマーケティングに関する仕事です。
企業がWebサイトやメディアを運用する目的はサービスや製品の認知向上もありますが、究極は売上をあげることです。
そのため、リリースしたメディアやアプリの利用者を増やしたりユーザーを拡大するグロース(成長)への期待が高いのです。
MAやEFO、LPO、ABテストなどツールを利用したり、アクセス解析やデータ分析を利用したサイト改善のスキルセットがあると仕事に困らないでしょう。