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全部ジョークさ。人生なんてジョークだよ。

アーサー、それが俺の名なのか?くっくっく。。全くジョークだぜ。

お前ら何も分かっちゃいない。金も名誉も愛も怒りも正義も悪も全部ジョークさ。

俺はお前らのジョークを代弁しているに過ぎない。

I said that's life and as funny as it may seem..

それが(お前らの)人生だ。滑稽に見えるけれどさ。

でも一生懸命生きている。可哀想なくらいに。


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映画 JOKER ホアキン・フェニックスの神がかった演技に度肝を抜かれる。

JOKERとは何者なのか?

ホアキン・フェニックスは何者を演じたのか?

彼の確信に満ちた演技からJOKERとは何者か?がハッキリと定義されていると感じた。

JOKER像が曖昧ならあの演技はできない。

で、JOKER とは何者なのか?

それは「奥底に有る悪」をジャッジする存在である。

人は正義の美名の下に非情な決断を下し人を裁く。

強者が弱者を喰らい裁く。

強者が弱者に向かって”笑いなさい”と強要する。

弱者は強者に恐れ慄き”笑う”。


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突然笑いだすアーサー。その笑いは幸福感から発するものではない。

怒りや悲しみを押し殺すような笑いだ。

民はどうしてそんなに愚かなんだ。私は悲しい。

この悲しみがアーサーを笑わす。


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さて、映画JOKER、このストーリーは何なのか?ってところが議論を呼ぶだろう。

どこまでが現実でどこまでが妄想なのか?

妄想シーンはそれと分かるように創作されている。

ラストシーンの難解さがこの映画のコアだ。

手錠して白い入院服姿のアーサーがタバコを吹かし笑い続ける。

まるで思い出し笑いのように。

”何がおかしいの?”とアーカム州立病院の女性。

”・・・理解できないさ”

と答えるアーサー。

だが聞かせてあげる。理解できない者へ。

そして代償に命を頂く。

”言っただろう?理解できないって”

I said that's life and as funny as it may seem.
Some people get their kicks stomping on a dream.
But I don't let it, let it get me down.

僕の解釈では全てこの部屋で一人語りしたアーサーの作り話。

話し終わってタバコをくゆらせ満足しながら思い出し笑い。

そして新しいジョークを思いつく。

女性が問う。”何がおかしいの?”

どうせ理解できないだろうが聞かせてやろう。命と引き換えに。

そう、この映画はJOKERことアーサーこと彼の一人語りなのだ。

映画「ユージュアル・サスペクツ」のように。

JOKERとはカイザー・ソゼであり、カイザー・ソゼを語るケヴィン・スペイシーさんなのである。(笑)


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