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児童文学作家・石井桃子さんの作品集です。


以前読んだ石井さんのエッセイで、
戦後しばらく女友達と3人で
北国で農業をしながら暮らしていた時の話がありました。

その経験から生まれた作品なのでしょうか。
「山のトムさん」は
戦後まもなく北国で開拓生活をはじめた家族と、
あまりのネズミの多さから
飼うことになった猫のトムのお話です。


戦後、
貧しくて食べるものも少ないけれど、
トムを含め
家族で仲良く笑いながら暮らしている様子には
日本の原風景を感じます。
「山のトムさん」の中でも、
「山のクリスマス」は
物がない中で、
忙しい合間に
家族が手作りをして
互いにプレゼントを贈りあう
とても心温まるお話でした。
アキラくんがプレゼントのキジを捕まえるシーンでは
その光景が目に浮かんで大笑い。
笑って暮らすって素敵だなと思いました。



今の私は笑って暮らしているかな?
ハナおばさん達よりも遥かに恵まれた
生活を送っているはずなのに、
全然笑って暮らしていない様な気がします。

日々何か悩み事があり、
(ほぼ子どものこと)
杞憂に時間を割き
常にストレスを抱えている。
 
物は持っていても
心が貧しいというか・・・
満たされていないというか・・・


上手くは言えないけれど
私は石井さんの作品を読むと、
自分の足元を見つめ直さなければという
気持ちになれます。

じゃあ
「どうしていったらいい?」の
答えはまだ出ていませんが・・・



作品集のなかに収録されている
「山のこどもたち」も、
昔の子ども達が
下駄を履いて山を遊びまわる
とても元気で楽しい
そして懐かしい気持ちになるお話です。
大きい子が小さい子の面倒をきちんと見ていて、
子ども達を面倒見ているのは
おばあさん。
きっと
たけちゃんたちは
逞しい大人になるんだろうな。

スマホ魔人のうちの息子も
見習ってほしいよ・・・






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