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カレー風味のもやしのサラダ 向田邦子さんの本から

■味、食感、価格、三拍子揃った「もやし」! 

とにかく、もやしが大好きです(笑)!

おつまみ味付もやし、サンマーメン、ニラレバ、野菜炒め、焼きそば、豚もやし鍋などなど、もやしの美味しさが際立つ一品ですよねー。

あのシャキシャキした歯ごたえ、みずみずしさ、鼻に抜ける旨味、温製、冷製、どちらもイケるし。しかも安価!

そんな、もやしを使ったオススメの一品「カレー味のもやしサラダ」のことを書いてみようと思います。

 

■きっかけは、向田邦子さんの本。

 「「津々井」のもやしサラダは、カレー味である。ピリッとしておいしいので、私はうちでためしてみたが、水っぽくなってうまく出来ない。何度やっても黄色く仕上がらなかった。」
向田邦子コロンブス」(無名仮名人名簿 /文藝春秋)より引用】

この本はかなり以前に読んだもので、その時もちょっと気にはなっていたのです。でも、かの有名洋食店の「津々井」に行く機会もなく、味をイメージすることもできずで、すっかり忘却の彼方状態でした。

ところが、先日ある料理店で食事をした時に、まさに「これのことでは!」と思うような一品に出会いました。これが、どこか懐かしさを感じさせるカレー風味で、なかなか美味しかったんです!

そこで私も作ってみようと思い立ち、再びこの本を開いたのでした。とは言っても、そもそも向田さんのどの本だったかが思い出せず、見つけるまでに相当時間がかかってしまいましたが(苦笑)。

この一文には続きがあって、

 「おやじさんは、沸かしたお湯に、いきなりカレー粉をほうり込んだ。カレー味のついた湯で、もやしをさっと茹でたのである。これに普通のドレッシングをかけるらしい。

 私は、普通のお湯で茹で、カレー粉を入れたドレッシングであえていた。だから水っぽくなっちゃったのだ。」

と続きます。作り方の謎が解けた時の嬉しさとすっきり感が表れていて、とても共感した当時記憶が蘇りました。

 

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↑日焼けしてしまった向田さんのエッセイ集。あらためて昭和を感じながら読み直しました。

 

■もやし料理のコツを少々。受け売りですけどね…(笑)

もやし料理に関しては、多くの専門家の方が語っていますが、皆さん基本的な下処理はほぼ同じようです。

・ひげ根をとる

・軽く水にさらす

・茹でた後は、水にさらさない

 

「ひげ根をとる」のは、本当に効果的! 口当たりというか舌ざわりがまったく違ってくるんですよね。でもこの作業は意外に時間が掛かってしまうのが難点。時間に余裕がない時は、すでににひげ根がとってあるものも売ってるので、そちらを使うという手がオススメですね。

でも、別の視点でいうと「ひげ根」にも栄養があるので取り除いてしまうのは、もったいない!という意見も。

どちらを優先するかは、状況に応じて、という感じでしょうかね。

ちなみに我が家では、ひげ根は取ちゃいますね! やっぱり食感優先で。

 

「水にさらす」のは保管時に袋にこもった臭いを取り除くためなので、軽く流水で流せば大丈夫ということ。でも長時間水にさらすのはNG。水溶性の栄養素であるビタミンC、ビタミンB1などが水に溶けて出てしまいます!

元々もやしは出荷前に清浄な水で洗浄されているので、保存状態の良いものはこの過程は省略してもOK。

 

「茹でた後は、水にさらさない」のは、せっかくの風味も栄養も抜けてしまうし、水っぽくなるのでNG。早く冷ましたいときは、バットに広げて冷ますのがオススメです。

料理屋さんなどでは、熱が入り過ぎないようにバットを二重にして、下のバットには氷水を入れてその上に素材を入れたバットを重ねて急冷したりするようですね。

 

※上記の情報の一部は、以下のサイトを参照しました。

Q&A | もやし生産者協会

 

■そして、カレー味のもやしのサラダを作ってみた!

というわけで、いよいよ作ってみました。

材料

・お湯

・塩(お湯の1〜2%程度)

・カレー粉(分量はお好みで)

・お好みのドレッシング

 

手順

・鍋にお湯を沸かす(小さい鍋の場合は数回に分けて茹でる)

・塩とカレー粉を適量入れる

・沸騰したら、もやしを投入

・再沸騰後10〜15秒で上げる

・ザルに上げてしっかり水気を切る(サラダスピナーがあれば尚良し)

・バットなどに広げて、ドレッシングを和えつつ冷ます。

 

これで出来上がりです!

この日は和風ドレッシングで和えてみましたが、夫や娘からの評価も上々。あっという間にひと袋分のもやしがなくなりました(嬉)。これからは我が家の定番サラダになりそうです!

そうそう、余談ですがカレー粉入りの茹で汁は捨てるのがもったいなくて、茹でたじゃがいもとチキンコンソメを加えてカレースープに変身させました。それはそれで美味しかったですよー(笑)!

 

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↑この時は900ccのお湯に、カレー粉小さじ1杯入れました。出来上がりのお味は、ちょっとピリッとする程度ですが、カレーの香りが際立って食欲をそそります! 韓国風のチョレギドレッシングも相性が良さそうな気がしました!

 

以下補足です。

ちなみに野菜を茹でる際にお湯に塩を入れるのは、酸化酵素を抑えて緑色を変色させないためと、栄養成分がお湯に流れ出るのを防ぐ目的。

今回は色のことは心配ないのですが、栄養のことは気になるので塩を入れたお湯で茹でました!

茹で時間は前述の「もやし生産者協会のQ&A」によると、沸騰したお湯に入れて再沸騰してから10〜15秒茹でると良い、ということです。

でも、お湯の量ともやしの量によっては時間も異なるのでしょうね。ちなみに我が家では多めの沸騰したお湯で茹で時間トータル30〜45秒くらいかな。

茹で上がったものは、しっかりとお湯を切った方が美味しいです!その時にサラダスピナーがあると本当に便利。仕上がりがザルでの湯切りとは格段に違いますので、オススメ!

お湯切り後、我が家ではバットに広げて冷ましていますが、冷ましている間にも余熱があるので茹加減は少し早めに上げるように心がけています!

また、夏場などは細菌が繁殖しやすい温度帯を早く抜けられるように、バットの下に保冷剤や氷などを当てるのも効果的ですね!

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↑こちらは我が家のサラダスピナー。購入してから20年は経っているシロモノ(苦笑)。

 

我が家のサラダスピナーはなんとも頑丈で、もう20年以上活躍中。最近のモデルにもとても興味があって、買う予定もないのに時々調べたりしてます(笑)。

パール金属のこのモデルが評判が良いようだったので、リンクを貼ってみました!ご参考まで。

 


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