サプリメントについて考える

今年の春以降、どんどん頭がクリアになってきています。今までどれだけボケていたのか(ブレインフォグ)自分でも呆れてしまうほど、今は頭がちゃんと物事を考え、判断ができるようになってきました。

本当に長い間ブレインフォグの状態で、自分が何を見ているのか、何を考えているのか、何を決めなければならないのか、何を調べているのか確信が持てないような状態でした。

文章を読んでもただ字を見ているだけで、内容が頭に入って来ない、モヤーッとした状態でした。

そんな頭にかかっていた霧がどんどん晴れて来て、やっている事の目的がはっきりし、その目的のためにどんなプロセスで何をするか、ということがきちんと思考できるようになりました。

最近、すっきりした頭で整理しているのがサプリメントについてです。今まで4年におよぶ副腎疲労の治療の中で飲んできたサプリメント、効果が現れたもの、失敗したもの、その理由、またドクターからの助言などを見直しています。

thinking

自分を含め誰もが、副腎疲労を改善するにはどうすれば良いのか・・・とインターネットを検索しまくったり、本を読み漁ったりして、誰かがこのサプリメントが良いと勧めているとすぐに自分も飲んでみようと買ってしまいます。

気がついたら、家の中にはサプリメントのボトルが山のように並んでいて、考えるのも怖くなるほどお金を使ってしまっていました。元気になるためなら藁をもつかみたい、そんな気持ちでどんどんサプリメントを買ってしまうのですが、そんな風にして買ったサプリメントはどうも悪い結果に終わってしまうことが多いものです。

どうしてなのか?それは自分の体の状態を正確に知ることが不可能だからです。今の自分の体はどういう段階なのか、何をしなければならないのか、何をしてはいけないのか、自分でわかってもいないのに、誰かが勧めるサプリメントを試してしまうからです。

supplement

副腎疲労患者が認識できていない事は、自分の体のストレスシステム全体が崩壊してしまったいるのだということです。

恥ずかしながら、僕は副腎疲労になる前は人にストレスシステムがあって、ストレスに見舞われた時に体がどのようにストレスを対処するのか、そこでどんな機能が働き体の中で何が起きているのか、などまったくわかっていませんでした。

「副腎疲労症候群かもしれないですね」と医者に言われて、そこから初めてこの病名を検索し、副腎という臓器、そこからストレスに対抗するホルモンが出ることを知ることになるのですが、初期の頃は、副腎と言う一つの臓器がストレスで働き過ぎて疲れてしまい、機能が低下してしまった、というそんな薄っぺらい知識だけでした。

しかしその後、どんどん学んでいくにつれ、まったくそんな単純なものではないことを思い知らされるのです。体全体、頭のてっぺんから足の先までとにかくあらゆるシステムが壊れて機能不全に陥っていたということを知らされます。だから、自分で自分の体をまったく制御できなくなり、一体どこで何が起こっているのか理解できず、ただただどこもかしこも調子が悪く、もうダメだという感じしかなかったのです。

また、一人一人ストレスに対処する方法は違っているということも学びました。個々の体は、ストレスに対し異なる反応をします。

ストレスの多い状況で、体内のストレスシステムはなんとか均衡を保とうとしてお互いに強力して必死に仕事をします。そしてストレスが取り除かれたら、体は元の平穏な状態に戻るのです。しかし強いストレスがいつまでも続き、体のシステムがもうどうすることもできなくなって均衡を保てなくなってしまうと、その時、体は壊れてしまうのです。

人の体にたくさん備わっている様々なシステムのうち、なにか一つが故障すると、他のシステムもうまく回らなくなってバランスを失います。僕の場合は、肝臓の機能に問題が生じ、解毒システムが正常に働かなくなってしまっていました。解毒システムの異常のために、他のシステムがその補完的な働きをしなければならず本来のバランスを崩してしまい、体はバラバラになってしまったかのようにまったくうまく調和できず、全身的に機能不全の状態になっていったのです。

そんな状態になっていると、『副腎の機能をサポートするサプリメントを飲むと良い』などという事態ではないのです。体が何一つちゃんと機能していないような状態なのです。

例えば、今もはっきりと覚えているのはミネラルのサプリメントです。副腎疲労には絶対ミネラルが必要だと何かで読み、すぐにミネラルを買って飲み始めたのですが、その時の体調はミネラルを受け入れられる状態ではなかったのです。刺激が強すぎ、今のドクターにミネラルを飲んでいると言った途端、すぐにやめるように言われました。

ドクターは言いました。「その通り、ミネラルは必要な栄養素ですが、今ではない。今の体には刺激が強すぎるのです。ミネラルを摂るタイミングが来たら、その時に言います。」

さらに、タイミングと同じ位重要なことは、サプリメントの組み合わせ、分量です。よく副腎疲労はビタミンCを大量に摂る必要があると言われます。それはそうなのですが、ただひたすらビタミンCを飲めばよいということではないのです。ビタミンCのタイプ、量、タイミング、何と一緒に飲むか、その配分。オーダーメイドのカクテルのように、色々な成分をミックスして飲むのです。

ドクターから説明を受け、学べば学ぶ程、副腎疲労症候群がいかに複雑で、だからこそ治療も一筋縄ではいかず、サプリメントもシンプルではないことを理解するようになりました。

今更言うのも変ですが、ドクターに毎回払っているカウンセリング料は安くはありません。でも彼の長年の研究と知識に対して払っている対価だと思うと、当然だと思えるのです。

僕にメッセージを送ってくださるフォロワーの方の中にも、色々なサプリメントを毎月何万円分も買っているという人がいたり、良いと勧められたサプリメントを飲んだらクラッシュしてしまったとか、一時良くなったけれどまた悪化してしまったなど、様々なメッセージを頂きます。

副腎疲労症候群が多くの人に知られるようになり、その分「副腎疲労専門」という医師や栄養士、また歯科医やカイロプラクティックなど様々な人から副腎疲労治療の情報が出されるようになってきました。

自分にとって本当に良い情報を見つけるのは簡単ではないと思います。僕自身も最初にハワイで診断してくれた副腎疲労の専門医というドクターの指示で飲んだサプリメントやホルモン剤、マッサージや鍼などの施術など、すべて今のドクターにすぐやめるように言われました。そんな経験もあり、一体どの情報を信じれば良いのかと悩んでしまいますが、自分の体のことです。

副腎疲労がどれだけ複雑なものであるかをよく認識して、自分自身がよく勉強して情報を選択していくことが必要です。