かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

北朝鮮竹島イラン旅行記
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バハマ&アメリカ滞在記十二日目・帰国

本当に駆け足で来ましたが、もう帰国日です。

この日もこの日とて、空港まで車で送っていただきました。いわゆるラッシュアワーだったので、アトランタ名物の渋滞を回避すべく、迂回した経路を取ってくれました。

空港で改めてお礼を言って、しばしのお別れです。

アトランタからは直航便で帰ります。席の都合で私だけ並びではなかったので、本を読んだり細君お薦めの映画を見たりして過ごしました。

才能に恵まれた人も人間である以上、弱さや限界があって、彼が人一倍難局や落とし穴も多い人生をどうくぐっていくか、これは誰を責められることでもなく難しいなあと思いました。細君は、行きも帰りもこれを見て泣いていましたが…。

日本に着いたのは翌日の昼下がり。バハマも日差しは強かったで須賀、いないうちに長梅雨から酷暑モードになった日本の夏をどうやり過ごすか、考えただけで少しげんなりしてしまいました。

〈糸冬〉

あとがき

最後にいくつか、改めて書かせてください。

まず今回は特に、行き当たりばったり旅行とは対照的な滞在でした。バハマも観光資源の整備されたリゾート地でしたし、アトランタでは親類の家に泊めてもらい、多くの時間を一緒に過ごしました。アトランタには1週間滞在しましたが、アトランタの観光地を「行き尽くした」わけでは全くありません。キング牧師やカーター元大統領に関する施設には機会があれば行きたかったですし、近隣にはストーンマウンテンという景勝地もあります。

それでも、限られた時間をホスト家の皆さんと共に過ごすために使えたことは、よかったと思っています。観光地を周遊することは、その街に行きさえすればいつでもできます。しかし、そこに住む人たち、特に自分たちにとって身近な人たちの日々の暮らしを肌で感じ、感覚として理解していくことは、こういう機会でないとできないことです。アメリカの地域図書館で毎週開かれている読み聞かせ会はどんな雰囲気だったか、そしてその時、姪っ子はどんな様子で遊んでいたかー。それらは、有名観光スポット巡りとは比べられない有益な、そして素敵な記憶になるでしょうし、長男にとってもそうであることを願います。そんな理屈は抜きにしても、1週間にわたり泊めていただき、そして多くの時間を割いてあちこちを案内してくれた義妹夫婦には感謝しかありません。喜ぶべき事情から、そう遠くない未来にまた会えることになりそうですので、その時にも再度、お礼の気持ちを伝えたいと思っています。

次は瑣末かもしれませんが、「書くことの意味」を感じることができたと思います。「滞在」としての性質上、このような形で旅行記めいたものを書くかどうか、実は少し悩みました。ただやはり、言語化することによって初めて気付くことや、調べが及ぶことというのも少なからずありました。記録に残すということ以上の意義が、ここにはあると思えました。

 最後はこれです。

www.google.co.jp

jp.usembassy.gov

この旅行中、2011年3月以降に北朝鮮渡航した人はビザ免除プログラムの対象外とする、と発表されました。正確にいうと、これはイランなど7カ国に対する措置に北朝鮮を追加したものです。

canarykanariiya.hatenadiary.jp

canarykanariiya.hatenadiary.jp

特にイランは割と「スレスレ」でして、何も悪いことはしていないながらも、ESTAを申請する際は少し身構えました(笑)

個別政策的な是非はともかくとして、制裁や安全保障上の理由で、特定国との人的往来を制限するオプションが存在することは理解します。もし私のイラン入国が1年後であっても、アメリカに完全に入国できなくなるわけではありません。ただ、こういう形で人的な交流が妨げられるのは残念だという気持ちも拭い難くあります。特に今の政権からは「お前なんか来なくていい」と言われそうで須賀、アメリカの「行きにくさ」は感じさせられる報道ではありました。

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アトランタ空港で売られていたチョコレート

最後にする話ではなかったかもしれませんが、今回がそういう旅行だっただけに、アメリカに身内がいる立場として触れておきたかったのです。

オチは確実についていない感じで須賀、毎度ながらご覧いただいた方に感謝申し上げて完結とさせていただきます。

(2019年8月15日午前6時半、自宅書斎にて)