おなかのへるうた


大中恩(おおなかめぐみ)さんが亡くなった。

私自身は大中恩という人物をつい1か月ほど前まで知らなかった。1か月ほど前,我が家で,私の妻と息子の妻がその子(私にとっては孫であるが)をあやしていて,息子の妻が子に「どうしておなかがへるのかな♪♪♪~」と歌ってあげていた。息子の妻が子に歌って聞かせているのを,そのはたで私が聞くのは,私にとって大変新鮮であったが,もっと新鮮だったのは,その歌がその日,私が市民講座で練習した曲だったことである。

「その歌,知ってる」とつい,言ってしまった。

私は月に1回,市が開く市民講座で童謡や唱歌の練習をしている。30人余りの年配の人が参加して,講師の先生に教えられながら歌うのである。唱歌は聞き覚えのある曲が多いが,童謡は初めて聞くものばかりである。

おなかのへるうたも私には初めて聞く歌であったが,さすがに童謡である。2,3回皆で合唱すると,もう,よく聞く歌,よく知っている歌に変身してしまう。大きな声を出して歌うので,満足感もあり,いい気持ちで家に帰ってきた。そうしたら,練習してきた曲を家で再び,聞いたのである。

どうして おなかが へるのかな
けんかを する~と へるのかな

この曲を作曲した人物が大中恩である。

今日は今年最後の市民講座の日である。そして今日も,おなかのへるうたを大声を出して,再び歌ってきた。家に帰って,インターネットでニュースを見ると,大中さんが亡くなったという記事が目に入った。不思議なご縁である。ご冥福をお祈りします。

生涯学習センター前の広場

(2018年12月4日 火曜日 曇り)