天霧山


天霧山(あまぎりやま)は美しい山であるがゆえに,痛々しい。国道から天霧山を見ると,深くえぐられた採石場の跡が頂上ちかくまで無残な姿をさらしている。この採石場跡がなかったならば,どんなに美しい山かと思うのである。

妻に車で送ってもらい,多度津町白方に出向く。今日は白方から尾根伝いに天霧山に登ろうと思う。地図にある登山口は草に覆われて前に進めなくなっている。10メートルほど横の別の登り口を探し,登り始める。

登り始めは道の両側が笹や雑草で覆われている。勾配も急である。趣のない道をしばらく進むと樹林帯に入り,ホッとする。山道は落ち葉で覆われ,歩きにくい。急坂を登り,最初の送電線鉄塔まで来ると,すこし山らしくなってくる。

猪に警戒しながら,登り進める。途中,2番目の鉄塔に行く道と尾根筋の道に分かれるところがある。鉄塔に行く道の方が整っているため,この分岐は見過ごしやすい。赤いテーピングの印があったため,安心して尾根筋を進む。

小さなピークを過ぎると道は分かりづらくなってくるが,登る前,藪漕ぎを覚悟していたため,それほどでないことに安心する。

360メートルのピークに到達する前に,見晴らしの良い岩場がある。今日は曇り空であるが,空気は澄んでおり,青の山,飯野山,城山,大高見峰,大麻山,我拝師山がきれいに見える。

天霧山山頂に行く途中,ひとりの登山者に出会った。登山ルート等に関する雑談をし,分かれる。天霧城跡を散策する。石垣の崩れた跡しか残っていないが,趣のある場所である。城跡のすぐ横は採石場跡になっており,急崖である。注意しながら,登り降りする。

天霧山山頂からの下りは急坂である。前にも,この坂は登り降りしたことがあるが,こんなに急だったかと思い直す。

奥白方からの遍路みちと合流し,弥谷(いやだに)寺の方に進む。

10:00 登山口 → 10:45 鉄塔 → 10:55 山道分岐1 → 山道分岐2 → 11:40 小ピーク → 12:10 360mピーク → 天霧城跡 → 13:00 鉄塔 → 13:10 306mピーク → 13:20 遍路みち分岐 → 13:35 弥谷寺

(2019年1月6日 日曜日 曇り)