法軍寺界隈


今日は生(なま)あったかい風が西から吹く。飯山図書館から借りた本がなかなか読めなくて,もう返却しようと思うが,今日はあいにくの休館日である。綾歌図書館は開館しているようなので,今日は飯山図書館まで本を返しにいくついでに,綾歌図書館まで散策しようと思う。

飯山図書館から綾歌図書館までの田園地帯は法軍寺(ほうくんじ)という。昔,法勲寺という大きなお寺があったので,その名前が地名として残った。

飯山図書館から南に進むと,王子神社という小さな神社がある。その神社の境内には大きなセンダンの木がある。センダンは千珠(せんだま)から付けられた和名だそうである。実の付き方がそのような形になっている。千珠にちなんでか,丸い石が多くセンダンの木の前に祀られている。このような祀り方は初めて見るものであり,珍しい。

県道22号線を渡って,細い路地を進むと古法勲寺跡がある。その敷地の一部に法勲寺という新しい寺が建っている。浄土真宗の寺のようである。お参りしに境内を行くとそこの住職さんとその友人らしき人に声を掛けられ,しばし談笑した。その住職さんは二代目だそうで,先代の方がその地にこのお寺を建てたらしい。住職さんのおかみさんも出てくれて,4人で話が弾んだ。今日一日の最高の一期一会であった。

法勲寺から先には3つの神社が隣接している。讃留霊王神社,八坂神社,八幡神社である。中でも,八坂神社,八幡神社はたいへん立派な神社である。地域の人々の両神社に寄せる思いが伝わってくる。

飯山南小学校のわき道をとおって県道438号線の方に進む。県道がカーブしたあたりに今日二カ所目の王子神社がある。王子神社の名の由来はなにであるのだろうと考えつつ,先に進む。

東論寺をすこし進んだ道端に東論寺大師井戸という石碑が建っている。その山際を望みこむと草むらに水場らしいものが見えた。

仁池の堤まで来ると綾歌図書館まではもう少しである。仁池の堤の上に飛渡神社という朽ちかけた神社があった。

さらに進むと諏訪神社がある。諏訪神社の先に,すこし坂を登ると専立寺がある。たいへん大きな本堂である。本堂の前で南無阿弥陀仏を唱える。

(写真は最初の王子神社の千珠の石である)

(2019年11月18日 月曜日 晴れのち曇り)