赤山川


久しぶりに家の外を出て,近所を散歩してみた。

家の近くに赤山川という小川が流れている。赤山川は土器川の小さな支流である。赤山川の源は山ではない。飯野山のすそ野に広がる田畑の排水路を水源としている。したがって普段は水がほとんど流れていない。

もう20年ほど前になるだろうか。ある大雨の日にどこからかおおきな鯉が流れてきて住み着いた。いまでは50cm以上の鯉がうじゃうじゃ川の中で生活している。ときどき,小学生や中学生が釣り糸を垂らしているが,せいぜい1,2匹を釣るくらいで,鯉がいなくなるということはない。また,春をすぎると多くの小鯉が生まれてくる。

赤山川は私の近所では東から西に流れて,土器川に合流する。土器川は南から北に流れているから,このあたりの地形は大雑把にいえば,南の方が高く,北の方が低い。したがって赤山川の南にある田畑は赤山川に排水し,赤山川の北にある田畑は赤山川から水を給水しているのである。

平時のときはこの排水,給水システムがうまく働いているが,大雨になると別である。

赤山川の水底の高さは赤山川の周辺の田畑とそんなに変わりはない。川の両側には2m近い土手があって,大雨時の水量に耐えるようになっているが,赤山川の南の田畑から排水された水は大雨時はもはや赤山川に排水できないのである。

だから赤山川の南の田畑が水に浸かったことが何度もあった。

今では赤山川と土器川の合流地点に大きなポンプが設置されていて,大雨になっても赤山川の水位が上がらないようになっている。

(2020年3月6日 金曜日 晴れ)