それ、問題です!

引退した大学教員(広島・森田信義)のつぶやきの記録

「預かっている」-関電問題-

2019-10-04 17:48:29 | 教育

 福井県白浜町の原発関連企業、町(助役)、関西電力幹部の間に、怪しげな金の動きがあり、関電の社長が二度にわたる記者会見を開いたものの、世間をあきれさせる事実が判明して、会見の効果はなかった。

 関電から発注を受けた企業は、相当な額を、町の助役(すでに死亡)に渡し、それがさらに関電幹部に渡されている。この際、大判、小判、金塊、金貨、洋服仕立券に姿を変えているので、なかなか助役も芸の細かいところを見せてはいるが、手口は古くさい。水戸黄門のドラマによくある、「○○屋、おぬしも悪よのう!」そのものではないか。

 受領した側の言い分、「拒否したら恫喝された。」「いずれ返そうと思い、これまで預かっていた。」など、子どもでも躊躇するような言い訳で、こういう連中が幹部である企業とは何か、と根本的なところに疑問を抱く。洋服仕立券は、既に使用済みのものが少なくないなど、まあ、みっともない話である。

  動いた金の出所は、そもそも電気料金という公共料金である。筆頭株主である大阪市以上に憤慨しなくてはならないのは、関電の利用者である。

  仲立ちをした助役は特異な存在のように見えるが、地方には、往々にしてこういう実力者がいて、また、持ちつ持たれつの関係を結ぶ連中も出てきて、利権関係ができあがる。助役は選挙で選出される存在ではないが、議会が承認している。こういう人物の言動が露見しないわけもなかろう。地元では、あろうことか、「天皇」などと呼ばれていたともいう。罷免の動きもなかったとしたら、責任範囲は大きくなる。

  窃盗、万引き、詐欺などが、「いずれ返そうと思って預かっていた」などの言い訳をする世の中にならないことを願っている。


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