2019/10/10

191009川崎3-1鹿島(YLC SF #1)

川崎3-1鹿島(等々力, 19:00KO, 18,412人)

湘南戦(J1 #28)の勝利から中2日。
10月の代表ウィークに入り、鹿島とのYBCルヴァンカップ(YLC)の準決勝を迎える。


先発は、中2日ということもあって、湘南戦から4人を変更。
右SBに馬渡、前線に脇坂、長谷川、ダミアンが新たに入った。
守田は右SBからボランチに回ることとなった。

ベンチには、7月7日の鳥栖戦(J1 #18)で負傷していた大島が復帰した。

田中碧はU22日本代表に招集されていて不在。
そのため、YLCの21歳以下の選手を1名以上先発させるルールは免除される。


鹿島はJ1リーグ首位で、川崎と同じ中2日の日程。
ACLは準々決勝で敗退したが、天皇杯を含めて国内3冠の可能性を残している。
21歳のFW上田綺世(36)が先発する。
なお、U22日本代表にDF町田浩樹(28)が招集されている。

今季は等々力で対戦があり、ドローだった。
 190301川崎1-1鹿島(J1 #2)

■1st half
10分、鹿島がカウンターから先制点を奪う。
駆け上がったレアンドロ(11)の右クロスを白崎凌兵(41)が決める。
川崎は人数が足りず、中央で谷口が1対2の状況を作られた。

1点は失ったものの、川崎はじっくりとプレー。
両サイドでは、SBとSHにボランチが加勢して3人で崩す。
中央でも脇坂がボールをもらうとドリブルで前に進んだ。

鹿島のプレスは緩めで、PAの3辺からゴールを目指した。
22分、脇坂の右クロスにダミアンがヘッド。
26分、車屋の左クロスを胸トラップしたダミアンがバイシクル。
そして、27分。守田が待望のプロ初ゴールを決めて同点とした。

37分、馬渡和彰が左足を痛めて、山村と負傷交代。
登里を左SBから右SBに回すなど配置を組み替えたが、混乱はなかった。
42分、ダミアンが決定的なヘッドを放つが、GK曽ヶ端準(21)がキャッチした。

■2nd half
後半も鹿島はカウンターを狙っていった。
55分にはレアンドロの突破から、上田がフリーでシュート。
ただ、可能性の低いプレーが多く、チャンスを作れなかった。

川崎はボールをつなぎながら、徐々に広がっていくスペースを使う。
52分のダミアン、54分の家長、72分の脇坂のシュートでゴールに近づく。

そして、76分に阿部、79分に大島を投入して勝負に出る。
82分、大島の縦パスを受けた阿部が、ダイレクトで脇坂にラストパス。
脇坂のシュートはDFに当たってゴールが決まった。

85分にも脇坂の右CKを山村がシュート。
GK曽ヶ端が弾いたボールを、阿部が豪快に蹴り込んだ。

■summary
鹿島は守りを主体としながら、川崎の縦パスを狙った。
ボールを奪えば、川崎の守備が整う前にカウンターを仕掛けた。

技術が高い選手が揃っていて、コントロールミスは少なかった。
しかし、川崎の守備を動かすパスが少なく、チャンスを作れない。
出しどころに困ってボールを戻しては、川崎の押し上げを許した。

守りは川崎のパスを封じることができず、耐える時間が長くなった。
中盤を締めることができなくなって、終盤、大島と阿部に蹂躙された。

アウェイゴールは決めたが、あと少しだけ我慢したかった。
第2戦は少なくとも2点が必要となったが、不可能な状況ではない。


川崎はフリーの選手に緩めのパスをつないだ。
ミスせずボールを運んでいって、ゴール前でスピードをあげる。
楽しい攻撃を仕掛ける面白い内容で、3ゴールで快勝した。

家長が圧倒的なキープ力を見せて、中盤を統率した。
しかし、大島が登場すると、その家長すらも脇役となった。
1ゴール1アシストの阿部も、大島の素晴らしさには叶わない。
そのくらいまばゆい輝きを放ち、試合を決めた。

次は中3日、アウェイで鹿島との第2戦(YLC SF #2)。
台風19号が接近しているため、予定通りの開催が危ぶまれる。
第1戦では中村、小林を休養させ、2点差を付けている。
さらにアウェイゴールを決め、余裕のある展開で決勝に進みたい。

■goal
27守田英正(6) 82脇坂泰斗(28) 85阿部浩之(8) 
10白崎凌兵(41)

■judge
新井章太(21) 6.0 プレー機会は少なかったが、ハイボールの処理やキックが安定していた。
馬渡和彰(17) 6.0 サイドライン沿いに高い位置でボールを受けた。左足を痛めて途中交代。
谷口彰悟(5) 6.5 パスも守備も良かった。ただ、19分、パスを奪われてカウンターを許す。
車屋紳太郎(7) 6.5 CBから左SBに移動。サイドを駆け上がり、ダミアンにクロスを入れる。
登里享平(2) 6.0 落ち着いたプレー。後半、攻め急ぐチームを家長とともに安定させた。
下田北斗(22) 6.5 中2日でも豊富な運動量。65分にミドルシュート。セットプレーも担当。
守田英正(6) 6.5 細かいドリブルでプレスをかいくぐった。27分、待望のプロ初ゴール。
家長昭博(41) 7.5 圧巻のキープ力とドリブルを披露。54分、鋭く切り返してシュート。
脇坂泰斗(28) 7.0 トップ下でプレー。72分、カウンターからシュート。82分に決勝点。
長谷川竜也(16) 6.0 左サイドから何度も仕掛け続けた。30分、ダミアンにクロス。
ダミアン(9) 6.5 連動してプレスを掛ける。美しいトラップから多くのシュートを打った。

■sub
37(17)山村和也(34) 6.0 突然の出場でも安定していた。55分、カウンターで競り負ける。
76(16)阿部浩之(8) 7.5 1ゴール1アシスト。ダイレクトプレーで素晴らしい結果を出した。
79(22)大島僚太(10) 8.0 復帰戦だったが、ゲームチェンジャーとなる。異次元のプレー。

■bench
ソンリョン(1) 中村憲剛(14) 知念慶(20) 小林悠(11) 

■coach
鬼木達 7.5 馬渡のアクシデントに的確に対応。ラスト15分の仕掛けで勝利を呼んだ。

■referee
西村雄一 5.5 ファウルの判断が一貫しない。どちらかのチームに偏ることはなかった。

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■おまけ

 大島僚太(10)。
 3か月ぶりの復帰戦。