2020/11/19

201118川崎3-1横浜FM(J1 #30)

川崎3-1横浜FM(等々力, 19:00KO, 11,099人/12,000人)

ドローに終わったアウェイ鹿島戦(J1 #27)から中3日。
横浜FマリノスがACLに出場する影響で、第30節は前倒しで開催される。


先発は、鹿島戦から3人を変更する。
 守田、齋藤学、長谷川が入り、中村、三笘がベンチ、家長はベンチ外となった。
ベンチには、小林悠が戻ってきた。
 10月14日の広島戦(J1 #22)で全治6~8週間のケガを負ったが、5週間で復帰する。


横浜Fマリノスは、J1リーグで14勝5分13敗の暫定7位。
 この試合が終わると、カタールで集中開催されるACLに参加する。

アウェイでの対戦は、川崎が勝っている。
 200905横浜FM1-3川崎(J1 #14)

■1st half
マリノスは運動量が多く、川崎のパスコースを消してくる。
 最終ラインを高く設定して、スペースを与えず、狭いエリアでプレーさせる。
 谷口やジェジエウは次のパスを出せず、GKに戻したりロングボールを蹴っていた。

マルコス・ジュニオール(9)が攻撃を組み立てる。
 左右に動いて守田から離れたところで、縦パスを受けて前を向いた。
左サイドのエリキ(17)と右サイドの水沼宏太(18)を縦に走らせる。
 10分から15分あたりまで、多くのチャンスを作った。

川崎はマリノスの厳しいマークを抜け出して、サイドから仕掛ける。
 右の齋藤学、左の長谷川は、35分ごろから左右を入れ替える。

40分、田中碧のパントボールをCB畠中槙之輔(44)が目測を見誤る。
 抜け出した齋藤学のループシュートを、GK高丘陽平(32)はPA外で手で止めて、レッドカード。
 マリノスは10人で戦うこととなり、数的不利に陥る。

43分、脇坂のFKはGKオビ・パウエル・オビンナ(31)がセーブする。

■2nd half
川崎は1人多い優位性を活かして攻めていく。
 さすがにマリノスはパスコースを消し切れず、CBからスムースに組み立てる。
53分、齋藤学が1人抜いてから右クロスを三笘に届ける。
 三笘が中にパスを入れ、跳ね返ってきたボールをダイレクトで先制ゴール。

しかし、リードされてもマリノスは諦めなかった。
59分、ティーラトン(5)の右CKを、畠中のヘッドで同点に追いつく。
 GKソンリョンは飛び出したがボールに触れず、失点してしまう。

その後もマリノスは2トップのエリキとジュニオール・サントス(37)が仕掛ける。
 少ない人数であっても、個の力で川崎の守備を突破した。
75分、ジュニオール・サントスが登里を振り切って、クロスを入れる。
 中央で待ち受けるエリキのシュートは、わずかに左に外れた。

川崎はゴール前に攻め込む場面が増えていく。
 サイドにボールを動かしながら、最後は三笘を使っていく。
 90分、旗手の右クロスをジェジエウが競りながらも押し込んで、再びリードする。

そのあとは、怒濤の展開が待っていた。
 90+1分、仲川輝人(23)の決定機は、ジェジエウがブロック。
 90+2分、三笘が獲得したPKは、小林悠が蹴ってGKオビに防がれる。
 最後は90+4分、押し込まれたあと、三笘が自陣PA付近でボールを拾う。
  左サイドライン際をドリブルで持ち上がり、ラストパスを受けた小林悠が決めた。

■summary
マリノスは素晴らしかった。
 11人でも優位に立ち、10人となってからも怯まず攻撃を続けた。
 時間を使ってドローを狙うようなことはまったくなかった。
 GKから素早いリスタートでボールをつなぎ、ゴールを目指した。
 アンジェ・ポステコグルー監督らしい、美しいサッカーを見せてくれた。

GK高丘陽平のレッドカードは、畠中のミスがあってのもの。
 ただ、前半40分だったので、退場するには早い時間帯だった。
 
そして、GKオビ・パウエル・オビンナは好セーブを連発した。
 ファーストプレーで脇坂のFKを止めると、90+2分には小林悠のPKまで止めた。
 3失点はしたものの、オビの活躍がなければもっと大差となったと思われる。


中村憲剛(14)を抱き寄せるアンジェ・ポステコグルー監督。

川崎は1ボランチに守田が復帰したことで、鹿島戦よりチームは機能した。
 前半のみで交代した長谷川と田中碧も、十分なプレーを見せてくれた。
 後半に投入された三笘がドリブルで切り裂き、小林悠がゴールを決める。
 今シーズンの勝ちパターンで、マリノスに勝利することができた。

J1リーグ優勝に必要な勝ち点は、残り2となった。
次は、中2日でアウェイの大分戦(J1 #28)。
 19時KOから14時KOとなる日程は、FC東京戦(J1 #25)から札幌戦(J1 #26)までと同じ。
 札幌戦は先発を4人しか入れ替えず、完敗となった。
 大分戦ではしっかりとターンオーバーして、優勝を勝ち取りたい。

■goal
53三笘薫(18) 90ジェジエウ(4) 90+5小林悠(11) 
58畠中槙之輔(44)

■judge
ソンリョン(1) 4.5 58分、CKに飛び出すも触れず失点。80分、エリキを押し倒してイエロー。
山根視来(13) 5.5 エリキと対峙し、背後のスペースを狙われる。45+4分、脇坂へクロス。
ジェジエウ(4) 7.5 カウンターを防ぐ。90分、決勝ゴール。90+1分、シュートブロック。
谷口彰悟(5) 6.5 数的有利になるまでは、パスコースを探していた。69分、CKをヘッド。
登里享平(2) 5.5 長谷川や三笘を上手く使った。75分、Jサントスに抜かれ、決定機を与えた。
守田英正(6) 6.5 Mジュニオールと攻守ともに厳しく競り合った。20分、ロングシュート。
脇坂泰斗(8) 6.0 CK14本を担当。43分のFKはGKオビに防がれる。パスの中継点となった。
田中碧(25) 5.5 守田の脇に落ちてボランチの役割もこなす。37分、45+2分とCKを蹴った。
齋藤学(19) 6.0 40分、ループシュートを放ち、GK高丘が退場。54分のシュートは外した。
ダミアン(9) 5.5 ポストプレーやプレスで貢献した。スピードに欠け、シュートがなかった。
長谷川竜也(16) 6.0 左サイドでボールを受けて仕掛ける。25分、チャンスもシュートできず。

■sub
HT(25)大島僚太(10) 6.0 74分のミドルは、GKオビが好セーブ。47分、62分とクロス。
HT(16)三笘薫(18) 8.0 ドリブルで左サイドを制圧。先制ゴール、PK奪取、1アシスト。
65(9)小林悠(11) 6.0 90+2分、PKを失敗。それでも90+5分、落ち着いてゴールを決めた。
65(19)旗手玲央(30) 5.5 76分、右からシュート。90分、右クロスをジェジエウに届ける。
82(8)中村憲剛(14) 5.5 90分、右CKを担当。ハーフスペースに立ち、ボールを引き出した。

■bench
丹野研太(27) 車屋紳太郎(7) 

■coach
鬼木達 6.5 GK高丘の退場にも助けられたが、後半、選手交代を仕掛けて勝ち切った。

■referee
木村博之 6.0 イエロー6枚は多かったが、適切なジャッジ。GK高丘のレッドは妥当。

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