ぼくの遊び場は畑でした。
私が住んでいるところは、福岡県八女市黒木町というところです。
福岡県の天気予報の観測所がある町です。山に囲まれた盆地状の自然豊かな地域です。
私が物心ついたときから、遊び場はブドウ園でした。父、祖父と続くブドウ農家だからしょうがないですね。
秋には、剪定という作業があります。子供の役目はブドウの剪定枝を集めて燃やすこと。小さい枝から燃やし、大きい枝に火を徐々に移していくんです。最後に、赤々と炭になった中へ濡れた新聞紙で包まれた生卵を入れるんです。我が家では「忍者卵」と言っていました。
これがめっちゃくちゃ旨いんです!
思い出はたくさんあります。
子供の頃から自然と戯れ、両親と祖父母に囲まれて育つという、ある意味、恵まれた環境だったことは間違いないのです。
父の背中
しかし、現在はどうでしょう?
次々と農家が離農し、田舎の町の人口も減少。
去年、奇麗に整備されていた畑が今年は荒れ放題なんてよくあることです。
「やっぱりそうだよな…」
「なんでだろう?」と思う前に、「そうだよな…」という言葉がでてしまう。
なぜかって、僕が農家だから。
農家だから分かるんです。
親(農家)の背中を見て育ってきたんです。
農家になっても「夢」も「希望」もない、と。
本当にそれでいいのかよ!
本当にいいのか…。
辞めるのは簡単。
すぐ辞めて、はい終わり…
本当にそれでいいのか?
後悔はないのか?
ここから本当の意味での自問自答がはじまるわけです。
(このあたりのことは別の機会にでも。)
若者よ、夢を持って世界へ
私たちが少しでも後悔しているなら「夢」「希望」をもって、先人を機(き)って行こうじゃないか。
後悔しない人生を生きるために。
そして、次世代に繋げるため、私たちが農業界を救うヒーロー、ヒロインを育てるんだ。
「ROC IA SAGA」は佐賀県内の教育機関、企業と協力し合い、佐賀県の特産品を活かした商品開発を計画しています。
将来を背負うであろう学生に「夢」と「希望」を与えたい。
そして、その「夢」の手助けをしたい。
将来、彼らが生きていく世界はとても広く深い。
大きな翼を持って、自信を持って世界へ飛び出してほしいと思っています。
だからこそ、まずは私たちROC IA SAGAから変わり始めます。
文責;
ROC IA SAGA
代表 井手一郎