手を離して目を離さない子育て・親育て

自閉症スペクトラム(ASD)親娘の日常(過去・現在)を中心に書いています

「人間を決定するのは遺伝子と環境だ。」

病気や特性だから……。しつけが悪い、親の責任だ……。

どちらかに偏った意見を聞くとモヤっとして、“病や特性への理解相応の対応と教育”両方なんだよなぁと、いつも思っていました。そして、今期のドラマの中で印象に残ったセリフがありました。

『インハンド』【第8話/死を招く呪いのポスター自殺の原因は“鬼の血”?】

紐倉(山下智久さん)と高家(浜田岳さん)が園川会長(柄本明さん)を絵画コンクールの会場へ連れ出すシーン

「古典的な問いの答えを確かめに行くんですよ。(…中略…)人間は生まれ

なのか、育ちなのか?遺伝子なのか、環境なのか?」

「どんなに努力しても瞳や肌の色は変えられない。(…中略…)つまり、問いそのものが間違っている。人間を決定するのは遺伝子なのか、環境なのか?ではなく、遺伝子と環境

紐倉博士のような天才とは程遠いけど、その行動に共感できる部分があります。私もダンナも娘も……(*´▽`*)

その才能を認め、噂・憶測に流されず事実を知っている人が周りにいる。変人と思いながらも、うまく接する方法を知っている。助手の高家先生、サイエンス・メディカル室の牧野さん、大学時代の恩師・瀬見先生、元助手の入谷さん……この人たちが紐倉博士を支え、その才能を発揮できる。博士も、単なる自分勝手ではない。

自分を受け入れることも大事

本人や家族が頑張っても変えられない部分はあります。

でも、自分のこと(遺伝子、病、生まれながらの特性)を知れば、なぜ周りの人と違うのか?なぜ自分だけできないのか?という悩みに光が見えてきます。

注意欠如なところがあると気付けば、それを補うにはどう工夫すればいいか?を考えればいい。身体のぎこちなさがあるなら、これならできる!とか、適切な道具や補助があればできる!という場合もある。

注意欠如があるから、ぎこちなさがあるから、気持ちをうまく伝えられないから……と諦めたり我慢するのはもったいない。

もちろん、苦手なことを無理強いする必要もないし、好きなことや得意なことはどんどん挑戦すればいい!

得意なことを伸ばし、苦手なことには合理的配慮。

私の経験だと、幼児期から20代前半は自分では気づかない・対応方法がわからないことも多いです。中学生の頃には、心療内科を受診した方がいいんじゃないか?海外ドラマのように相談できるホームドクターがいたらいいのにと考えていましたが…、どうすればいいかわからないままでした。

だからこそ思うのです。周りの大人がある程度知識を持ち、調べたりしながら、こどもたちの悩みに気付くことができれば生きやすくなるはず。どうしたらいいか一緒に考えればいい。個性だから……と、適切な配慮を受けられずに苦しむのはもったいない。

     f:id:thebrokenwing:20190617131409j:plainacworksさんによるイラストACからのイラスト)

環境も大事

「親の育て方が悪い」何か問題が起こると、親だけが非難されるような発言を耳にすると悲しくなります。

環境=「親・教師・友達・地域住民の接し方、物理的環境」すべてを合わせたものでは?

私は、娘に話しています。

「いろんな子がいるんだよ。感じ方、考え方いろいろあって、それでいいんだよ。
チクチク言葉を言われたり、仲間はずれにされることもある。たぬこがパニックになって大きな声で泣き叫んだり、誰かを叩いてしまうと、“こわい”と感じる子もいる。そして『たぬこちゃん、こわい~』と陰口を言ったり、大勢の前で言いふらしたりする子もいる。それを聞いて、たぬこを避ける人もいる。(実際に幼児期~小2まで頻繁にありました。どこかで誰かが悪循環を止めなければいけない。だから、娘はADHDのお薬コンサータの助けを借りることにしました。)
いろんな感じ方、考え方をする子がいることを知らなきゃいけない。
そして、誰かが傷つくようなことはしちゃダメだって知らなきゃいけない。
大人になってもずっといろんなことを学び失敗しながら、工夫していければいいんだよ。」

人を育てるのは、親だけでなく関わる人すべてであり、社会・環境を状況に合わせて整えていけばいい。学校等、変えられる部分があるんじゃないかといくつかプランが浮かびますが、全然頭の中でまとまっていないし、行動へ移す方法がわからないです。

きっと、各々が生きやすいと感じる場所がある。その居場所探し・場所作りに何かできることがあるはず……。

 

thebrokenwing.hatenablog.com


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