不毛大作戦!2~テロだか何だか、かなりヒドイかんじ1

【HJMG!不毛さん56
19.不毛大作戦!2~テロだか何だか、かなりヒドイかんじ1
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 ゴゴゴ……地鳴りのような音が響く。
 かぐやちゃんの腹が鳴る音だ。
 もうイヤや、この音。

 そんな中、お姉はこう宣言した──是が非でも! かぐや様とのデートにこぎつけるわ!

 2人でゲームセンターに行くと言い張るのだ。

「やめとき! 特にゲーセンなんてやめとき! 格ゲーなんてやってみ? お姉のディープな一面見られて、不審がられるのがオチや」

「大丈夫。我を失うようなゲームには手を出さないわ! 格ゲーも、クレーンゲーにもね! ただ、一緒にプリクラ撮るのが夢なのよ」

 悲しい夢やで、それ……。

「それもアカンって。プリクラが光った瞬間、テロだーって騒ぎ出すわ。目に見えるようや」

 しかし案の定、お姉はアタシの言うことなんて聞いちゃいない。

「かかかぐや様とのデデートのお膳立てをなさい。そしたら家賃1年分、無料(タダ)にしてあげるわ」

 ワンちゃん、伝染ったん?
 お姉の声はワナワナ震えている。

「ム! 家賃1年タダ? い、いや、だからアカンって。いくらお姉でも、あの人に関わったらアカン! そもそもお姉には旦那さんいるやん!」

 残念ながら変態のうらしまやけど……。

「何でよ。桃太郎とワンのは見守り隊まで組織したくせに。わたしとかぐや様は真っ向から反対するなんて。さてはあなた、かぐや様の美貌に……!」

「ち、違う! 何て目つきしてんの、お姉。言っとくけどアタシ、かぐやちゃんなんてイヤや! 悪いけどイヤや! いろんな意味でイヤや!」

 抵抗空しく、遂にアタシは家賃タダの誘惑に屈した──って、今1円も家賃払ってへんけどな?
 払う資力もないけどな?

 何にせよ、お姉は怖い。絶対逆らえへん。


     ※ ※ ※ ※ ※


「知ってるかい、リカちゃん。かぐや様は殺人マシーンで、目から光線が出るらしいぞ」

 何故かアタシに付いてきたうらしま、変なこと言って本気で怯えている。

「アンタが一番分からんわ。ていうか、情けないで? 何で恋敵(?)を様付けで呼ぶねん。かぐや様て…!」

 こき下ろしてもうらしまは平気な顔してる。

「何とかデートのお膳立てをして、乙姫サマのお役に立ちたいんだ!」

 まるで忠犬や。
 なんでこの人とあの人が夫婦なのかが不思議でしょうがない。
 SとMの相性がピッタリだって、神様が巡り合わせてくれたとしか思えへん。
 むなしいことこの上なしや。
 それに付き合わされるアタシの身にもなってみて?

            【つづく

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