大切なきみへ。きみに出会えて幸せだった。

Precious memories.Precious love to you...

1 出会い

2018-12-24 09:57:59 | Precious Memories
彼女と出会ったきっかけは出会い系サイトである。
サイトでのメール交換を重ねてから会ったのだが、お互いに家庭のある状況では、連絡を取り合うのに電話をかけることはできず、SNSを利用した。

フリーメールやLINEを使わなかった理由は、彼女がそれまで利用していなかったからだ。
これから使えるように登録すると言う彼女に、今までと違う行動をしたら怪しまれると私が止めた。

気軽に使えるSNSで、ほんのちょっとの隙間の時間を使って、日に何度も他愛のない会話を交わした。
今日の天気のこと。仕事のこと。家族のこと。子どものこと。今日の献立や今読んでいる小説や見ているテレビドラマのこと。

それらは全部記録されているから、出会った最初の会話から終わった現在までの膨大なやり取りを、見ようと思えば克明に追えるのだが、つらくてとてもそんな真似はできない。

ただ、何でもない会話の積み重ねが理解を共感を深めていき、お互いへの思いを募らせる結果になったのは、わざわざ記録を追わなくてもわかる。

人はいきなり誰かを好きになれない。一目惚れはあるかもしれないが、ネットでの出会いは顔もわからず、相手の人柄はひたすら会話の積み重ねで知るしかない。その会話だって、合わない相手とは続かないだろうし、いつか話題が途切れてしまう。

彼女と私は合ったのだ。人間性やフィーリング、考え方や会話のリズムが、まるで長年付き合ってきた気心の知れた友人と会話するように心地よかった。歳も離れ、生い立ちも違う、住んでいる地域も違う、それまでぜんぜん話したこともなく顔もわからないのに、話題は尽きず、会う前からお互いを好きになっていた。