2019年1月19日土曜日

共立漏れ電流・負荷電流測定用クランプメータMODEL 2431

自宅でI0測定を練習されたいので個人で購入が容易な機種の相談
を数名の方から受け、勧める以上は実際に私も購入しました。そのレ
ポートを記事に今回しました。(定価34000円を楽天にて23000円で
購入)_このコストダウンでノイズカットのあるのは他機種では確認で
きません。漏電及びI0/I0rについてはこちらで説明したので初めて
私のBlogに来られた方は下のページを最初に参照されてください。
すでに漏電とは何か?について理解されてるとして話を進行します。
⇒絶縁抵抗測定でも不明な?漏電事故発生

まずこういう状態にできたら測定準備完了です。漏電調査で使用する
のは20mAレンジ。
200Aレンジは単線で負荷電流を測定する場合のみ
に使用します。_必ず50/60Hzボタンを押してから使用されてください。
これで40~100HZ間に限定してI0を測定できるのでかなりI0r値に近く
漏れ測定ができます。_これが40~200Hzとかの機種ですと精度が落ち
るわけで、もし会社でノイズカット付リーククランプメーターを購入
されるならこの辺の性能も確認された方がいいです。

まずはコンセントの配線とか測定してみます。通常無負荷なら0mAで
負荷がかっても0.1~0.3mA程度(基準1mA未満の事)_電気を止
めないでどこでも絶縁状態を確認できるという点でI0測定は日常
業務では欠かせないないです。_それには適切な物がないのでは
話になりません。
_テナントから使用中に何かビリビリしたので
調べてほしいと依頼を受けたら!機器を止めないと調べられない
(つまりメガ測定)ではダメとか無理
と言われるケースがあります。
バケツに穴が開いてるかを調べるのが絶縁抵抗測定としたらバケツ
から水が漏れてるか調べるのがI0測定
と初心者の方に私は説明
します。下の2線で漏電がないなら磁力は打ち消すので0ですが回路
外に電流が流れてると差電流により磁界が発生るので漏電として観
測されるのです。ただその差電流は1mA未満でないといけません。
★1mAとは人が電気を感じ始める値として定義されています★

幹線ケーブルの太い場所で費用するリーククランプメーターでは口径
が大きすぎるの、こうした分電盤ではこの程度の径がJUSTサイズ
後測定部分が丸型よりこういう尖ったタイプの方が挿入が容易です。
逆に幹線ケーブルI0測定では丸型の方が有効に太いケーブルを3本
挟めます。地絡が時々発生し、測定が必要な現場では会社で径が80
mm程度のリーククランプメーターはあるはずです。_年次メガ測定で回
路によってはメガ測定が適さないケースでは絶縁抵抗測定の変わりに
I0測定で1mA未満を確認して、値を記録として残してください。_保安
規定に絶縁抵抗測定とあるので、何でもお構いなくそれを実施しテナ
ント機器を故障させたら、たぶん電気主任を雇用する会社が弁償です。

各回路1mA未満でないといけませんが絶縁正常(100Vメガで20MΩ以上)
ならばほぼ0mAのはずです。_主幹30mAのELBは最低15mAを超えたら
トリップしますが、逆にI0が10mAの絶縁不良な子回路があっても切れ
ません。_ELBが動作しないから100%絶縁が異状なしとは言えないので
月に1回はI0測定をすれば理想的です。_その場合各テナントですべて
の子回路を測定していては大変なので主幹でI0測定すればいいです。
家と違いテナントは回路数、使用機器も多いので主幹で10mA未満
(通常は1~5mA程度)を確認します。_主幹で怪しい場合すべての子
回路で1mA未満か確認します。_ELBはたとえば法定基準値未満の
0.05MΩ程度ではトリップ動作しない
点も意識しておきましょう。

1mAを超えていたら絶縁抵抗測定をここで行います。家ならば最初
からそれで確認できるでしょうが営業中のテナントで停電させてメガ
はできません、確実にI0で異状値を示してる状態をテナント責任者
に見せて許可を得て
その回路だけ停電させてメガ測定を行います。
私の経験上、漏電が発生すればELB回路ではトリップしMCB回路で
は10mAを軽く超えてるケースがほとんどでそういう状態でメガ測定
をすれば完全に法定基準値の0.1MΩ未満です。

回路に電源装置や高周波点灯照明があると漏電してなくてもI0が
1mAを超える場合があり確実にテナントに示すためにも高周波をカ
ットできる性能のリーククランプメーターがベストです、0.1mAの低
い電流を測定できれば漏れ電流は知れますがその性能だけでは
完璧ではないです。定価2万円台のリーククランプメーターはほと
んどそう。_定価が2万円のリーククランプメーターと定価3万円の
リーククランプメーターの違いは下の通りなります。(動力変圧器
は一般的にB種接地電流が高め)B種接地電流は50mA未満確認
50mAを超えてると漏電ではない事の確認が必要。ただ200mAも
流れてるならばほぼ間違いなく低圧回路のどこかに絶縁不良あり
正常なら電灯変圧器で5~30mA、動力で20~40mA程度が私の
知る限り、通常の変圧器B種接地電流値です。

電灯変圧器ではI0ベース値が低いので高調波ありでも50mA未満
をほとんどで確認できるでしょう、稀に動力変圧器では両方の成分
が高いとノイズカットなしでは50mAを確認できない
という意味、I0r
クランプについての説明は今回は省略します。

今回使用の測定器ならば毎月の変圧器B種接地電流測定も正確に
測定可能です。_頭でわかっていても自分で測定する事で現場でも
迅速に作業ができるわけで自宅でも事前に十分に練習されてね。
どうです?今現場勤務されてない方も現場作業の雰囲気を感じれ
たはずです。実務を覚えるとはそういう感覚が大切なのです。

イザで条件反射の様に対応できるには手と目の五感で覚える事が重要!
余裕があるならメガもホームセンターにて15000円程度で購入し自宅
で取得されたら将来、電気主任技術者を目指す大きな自信となります。