10年の軌跡を見ました✨
本当にどの演技にも思い出があり、その時、どんな気持ちで羽生結弦選手が挑んでいたのかとついつい考えてしまいます。
書ききれないので3回に分けて感想を書いていきますね✨
1回目は2014NHK杯
のNHK杯です。練習もできていない。体調も万全ではない。構成を落としてまで出場することは申し訳ないと記者会見で話していました。
せめてイメージだけでも近づけたいと、フリーのイメージトレーニングを入念に行う姿。その瞳は強く、どんな逆境であろうと最後まであきらめない。やれることはすべてする。そういう思いに溢れているように見えました。
ですが、フリー直前練習では、中国杯の衝突事故のイメージが脳内に浮かび、上の空で練習をしていると語っていました。自分の中にいる“なにか”と闘っている、そんな風に感じました。
恐れなのか、傷みなのか、さまざまなプレッシャーなのか。オリンピックチャンピオンとなり、完璧な演技をすると、称号にふさわしいスケーターでありたいと努力し気合も入れたシーズンに、思うような練習も結果も出せない。
だけど、羽生結弦選手のすごいところは、ケガのせいにもしない。練習できないことを言い訳になんかしない。今、できるかぎりのことを出し尽くすと、己を奮い立たせることです。
しかしフリーも思うような演技ができません。演技後、身体を深く屈めます。この時、ファイナル出場はなくなったのだと感じていたのかもしれません。
辛そうな表情を、応援してくれるファンには見せたくないと思ってくれていたのかもしれません。
こみ上げてくる絶望感と闘っているようにさえ見えました。
しかし羽生結弦選手の素晴らしいところは、きもちを切り替えて、観客の声援に応じること。自分の弱さ、足りない部分はなんなのか、話しながら見つめ直しているところだと思うのです。
ソチで金メダルを獲得してから、表彰台に唯一のっていない試合。普通なら棄権していておかしくない試合。そんな逆境だからこそ、自分をコントロール術を見つけなくてはいけないと、さらに高みを目指す姿。
羽生結弦選手の原点。
人間性、スケーターとしての姿勢。
負けたからこそ、より一層、その内面が垣間見えるような気がします。
10年の軌跡を見て②へ→お写真等ありがたくお借りしました