日傘



近代絵画の創始者の一人として知られるスペインの巨匠、フランシスコ・デ・ゴヤの作品。ゴヤは、ディエゴ・ベラスケスとともにスペイン最大の画家と言われます。
古典主義が理性や合理主義を重視したのに対し、ゴヤは感受性や主観に重きをおいたロマン主義の作品を多く描きました。
それでは具体的に見て行きましょう。
背景として画面左側に背の高い壁、中央には雲がかかった青空、画面右側には青々と茂る木々が配されています。若い男女と男が持つ日傘で三角形の構図を作り、娘は膝の上に子犬を乗せながら土手の上で座っています。そして、日傘によって微妙に変化する娘の顔の陰影、衣服は流行を感じさせる鮮やかな色彩で描かれています。
ゴヤは本作品を生き生きとした光と影と明るく豊かな色彩によって、感受性や主観に重きをおいた、開放的で鮮やかな雰囲気を醸し出す作品に仕上げています。
マドリードのプラド美術館所蔵。
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