19世紀のフランス写実主義の画家、ギュスターヴ・クールベの作品です。
クールベは自然の中の動物を盛んに描いた、動物画家として有名です。
それでは具体的に観て行きましょう。
少しひんやりとして落ち着いた空気の流れる静寂の空間です。小鹿たちも心地よさそうに憩い、ここでは永遠が時を止めています。
可愛らしい小鹿が本当に安心して脚を投げ出している様子には、こちらまでほっと、解放感に満たされてしまいます。そこには、本当に生を営むものの優雅さ、そしてそうなるための無心な美しさがあふれています。
クールベは、人であれ動物であれ、そこに無心で存在するものに自らも無心で近づき、その喜びを力強く、またやさしく表現することのできる、自然に対して繊細で謙虚な画家でした。
オルセー美術館所蔵。
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