2019/02/21

【財務省】「本当の意味が分かってるかどうか知らないけど、中国も質の高いインフラという言葉を使うようになった」 麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(平成30年5月5日(土曜日))

【質疑応答】

問)
  質の高いインフラについて御説明されて反応もあったということですが、各国からはどんな反応があったのかというのと、あと来年G20の議長国になるに当たって、この新しい考え方をどのようにブラッシュアップしてというか、拡大して広めていきたいというふうに思われますか。

答)
  質の高いインフラという言葉が、最初に言ったのは3年前でしょうか、クオリティインフラストラクチャーという言葉を使ったのが。そのときはインフラをみんなやってくれるのだけど、3年したら壊れてしまう、といった話があった。

  例えば、カンボジアのお札の裏というのはつばさ橋という橋がお札の裏に印刷してあります。これは日本のODAで出来上がった橋なのですけども、少なくともその橋はメコン川の上に架かっているのですが、この橋は出来てこの方洪水で流れたことが1回もない。他の国はいろいろ架けられた橋やらみんな流れるけど、この橋は流れないのです。そういった意味で、簡単に言えば1回出来たら少々イニシャルコストは高いものであっても、結果としては日本が架けた橋はきちんと長持ちして長く続く、従ってその間のいろいろな別の意味で壊れたらまた直す手間もかからない。質が高いインフラを整備すると同時にそれは経済を、いろいろな意味でつなげていくという意味で、一つの話としてきずな橋というのをよく例に引きます。

  クオリティーが高いものをやると、結果としてそれがメンテナンスさえきちんとしておけば、ずっとそれが続くので、5年したらまた壊れてまたやり直すなんていうほうが、よほど最初は安く見えても結果として、それのほうが高くつくという話が一番わかりやすいのかもしれません。そういった意味で質が高いというのは、極めて意味があると思っていますのでそういった話をして、意外と理解はされつつあるなという感じで、この3年間で質の高いインフラという言葉は、中国も使うようになりましたから、よく分かっているのかどうか、本当の意味が分かっているのかどうか知らないけど、最近使い始めていますから、それなりのいろいろな意味で言葉が定着しつつあるのかなとは思ってはいます。

問)
  まず、質の高いインフラに関しまして、一方で債務の持続性ということを重視されているかと思いますが、これはやっぱり具体的に中国の辺りを念頭に置いているのかということを1つ。

答)
  債務はよく例に引かれて、この間8カ国か9カ国か債務の問題点が指摘された国があったと思います。

  スリランカの港なのだけど、スリランカの港というのは極めて優秀な港、何で優秀かというと水深が深い。対岸のインドの方は水深が7、8メートルぐらいしかないと思うけど、このスリランカの方は15メートルかから20メートルぐらいあるのでしょうか。そのまま掘らないで。従ってここには大きな船がつけられるというので、ここにいろいろな船がつけられるのだけど、そこにクレーンを付けたいと言うので、付けた。ローンをした訳で、その金利が6%だったでしょうか。今時6%です。借りる方も借りる方なら貸す方も貸す方なのだけど、結果的にその金が払えなくなった。意図的にやったかどうかわかりません。結果として99年間土地を租借したという意味においては、その土地が相手の手に移った。施設が出来たのはいいけど公開されない。オープンではない。そうなってくると如何なものかという、これは1つの例です。スリランカ、他にも挙げていけば、外務省にでも聞いたら幾らでも例が出ます。これが、そういったようなことも一つは念頭に置いておく必要があります。



※詳細は下記ソースよりご確認ください。



【ソース】財務省:麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(平成30年5月5日(土曜日))

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