2019/04/26

【外務省】海外安全情報 中南米地域及びメキシコと国境を接する米国の都市における誘拐手口の巧妙化:注意喚起 2019年04月25日

【本文】

1 中南米地域及びメキシコと国境を接する米国の都市においては,誘拐手口の巧妙化により,邦人を含む外国人が誘拐被害にあう危険性が拡大しています。同地域・都市においては,身代金誘拐,短時間誘拐,偽装誘拐といった誘拐事件が発生しています。実際に日本人が被害となっている事例もありますので,同地域・都市に渡航・滞在する方は十分な注意が必要です。

(1)身代金誘拐(kidnapping-for-ransom)

国によって脅威は異なりますが,最近では,資産家や企業主などの富裕層のみならず,中流階級も狙われるなど標的が拡大傾向にあります。また,邦人を含め外国人も被害の対象となり得ます。犯行主体は,個人や犯罪組織から武装組織など多岐にわたります。

(2)短時間誘拐(express kidnapping)

短時間誘拐(国によっては「電撃誘拐」,「特急誘拐」,「稲妻誘拐」とも呼ばれます)では,路上・車上で一般市民や観光客を拘束し,凶器等で脅迫してATMへ連れて行き,クレジットカード等で現金を引き出させた上で所持金等を奪った後,短時間のうちに解放するといった手口が多く見られます。中には偽警察官による偽装検問やタクシー運転手等を装い犯行に及ぶなど,事前に周到な準備をして実行されるものもあります。

(3)偽装誘拐(virtual kidnapping)

偽装誘拐は,実際には誘拐していないのに誘拐を装って短時間のうちに現実的に支払い可能な金額を振り込ませるものです。例えば,子供を誘拐したとするニセの電話が親の携帯電話に入り,子供を解放する条件として,隣国の銀行口座に身代金を振り込むことを要求するケースや,警官を装い宿泊先ホテルの部屋の固定電話に連絡し,捜査への協力を求めた上で,携帯電話番号,WhatsApp等のSNSのアカウントやパスワード等の個人情報を聞き出した後に,被害者のSNSのアカウントを乗っ取ることで誘拐犯の監視下におき,家族や所属企業等に身代金を要求するケースがみられます。

このように,偽装誘拐は,スマートフォンを所持していれば誰でも被害者となる可能性があります。特に,誘拐犯側とのコミュニケーションが成立する程度に外国語(スペイン語,英語,ポルトガル語等)を理解する者が偽装誘拐の被害者となりやすく,スペイン語等の外国語に堪能な日本人が被害にあう可能性もあります。



2 誘拐被害にあわないよう,以下の対策を講じてください。

(1)誘拐予防のためには,以下の3原則を守り,日頃から安全確保に十分注意することが重要です。
「目立たない」(華美な服装は避け,SNS上で予定を書き込まない等)
「行動を予知されない」(外出ルートや時間をパターン化しない等)
ウ「用心を怠らない」(定期的に気持ちを引き締める機会を持つ等)

(2)偽装誘拐については,以下の対応を講じることにより,被害を水際で阻止することも可能です。
登録されていない電話番号など不審な電話には出ない。
警察官や誘拐犯と名乗る者からの電話は直ぐに切って,掛かってきた電話番号をメモして警察に相談する。
SNSのアカウントが乗っ取られないように,電話番号やSNS上でアカウントやパスワード等の個人情報をむやみに提供しない。
家族や所属企業が誘拐犯より脅迫電話を受けた場合には,誘拐犯より示された被害者が実際に誘拐されているかどうか,事実の確認(生存確認。家族などでキーワードを決めておき,誘拐犯側にキーワードを照会する)を行う。

(3)誘拐・脅迫の事情や脅威の度合いは国ごとに異なるため,現地の事情をよく理解し,それに応じた対策を講じることも重要です。海外安全ホームページや報道等により最新の治安関連情報の入手に努めてください。

(4)万が一,誘拐事件を認知した場合は,勤務先や家族に知らせると同時に,現地の日本大使館及び総領事館と連絡を取ってください。



※詳細は下記ソースよりご確認ください。



【ソース】外務省:中南米地域及びメキシコと国境を接する米国の都市における誘拐手口の巧妙化:注意喚起

Wikipedia

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