2019年10月15日

自由恋愛

あるとき柿坂宮司が、何人かの前でぽつりと言いました。


「神様が一番お困りなこと・・何だと思いますか?」


僕はいろいろ考えて、環境問題のことか、それとも核のことか、なんて思っていたら


「一番お困りなのは男と女の関係です」

って。



ほう、そうきましたか。


言われてみればギリシャ神話でも神様同士の男女問題がいろいろ描かれています。



そして

「嫉妬は醜いですな」

と。



ふむふむ確かにそうかも。


自分の過去を振り返ってみれば、そのことは良くわかります。


男女が共に愛し合う時、相手が他の人を好きになったとしたら、心からそのことを祝福できる人はどれくらいいるでしょうか。

たいていは嫉妬心のようなものが湧いてきます。


その嫉妬心の中には

「こんなに愛しているのに許せない」

という気持ちがあったります。


まるで愛とは所有することのようです。

物なら所有できますが人間は所有できません。

もし所有したとしたら、その時は人間を物にしてしまっているということです。



結婚や愛の契りは永遠に結ばれるべきという幻想がありますが、そんなことは起きないのではないでしょうか。

だって、一瞬先は、気持ちがどのように変わるか分からないのだから。


心が変わるのは生きている証であり、もし変わらないとしたらそれは死んでいるということです。


「あなたを一生愛し続けます」

というのは、その時の気持ちを言っているのであり、本気でそのことを約束する人がいるとしたら、その人は人間のことを何もわかっていないということです。

時間の問題でその人は約束を維持するために努力することになるでしょう。

そして努力は、愛ではありません。

ありもしない形を理想とすることで、多くの男女関係が苦悩に変わっていくような気がします。


自由恋愛


本来は、すべての人間が自由であるべきです。

なぜなら一人一人が全体であり、何かに属するようなものではないのだから。


いまのように、結婚した男女が子供を育てるという仕組みの中では、家庭が何より重要視されますが、それが本来の人間の自由と幸せを損ねているようにも見えます。


表に出てこないだけで、実に多くの夫婦が愛ではなく、夫婦という形を維持することが目的になっているのではないでしょうか。


結局は社会レベルでの意識の成長が必要なのだと思います。


互いに愛し合う時には自由に愛し合う。

そしてその人との愛と学びが終われば、また新しい相手と出会っていく。



しかしそううまくはいきません。

いままでにも例えばヒッピーたちのコミューンのような形で、自由恋愛の場が設けられたことがあります。

誰一人、誰の所有物でもなく、自由に恋愛しセックスするようなグループです。


結果としてそれらの試みがことごとく失敗したのは、そのような形を維持していくだけの意識の成長が伴っていなかったからです。


常に相手を祝福しあえるような人間社会が誕生するには、我々一人一人の意識が、所有や嫉妬というレベルから抜け出て、全体としての個人を互いに尊重しあえるくらいに高まっていることが必要なのでしょう。


その時は神様も、困ることがひとつ無くなっているのかもしれませんね(^^)




思いついたままを書きましたが、ちょっと言葉足らずだったかな。

このまま載せますね。












※複数のHNで投稿されたコメントは掲載されませんのでご了承ください。







Posted by Toshiro Abe at 10:42│Comments(19)
この記事へのコメント
こんにちは。

好きな人と結婚出来なくて悲しかったってやつが有ります。もう、何年にもなるし、全然自動操縦とか知らなかったから、なんていうか、すんごく苦しかったです。慣れてきたけども、まだ悲しくなるときもあります。勝手に運命の人って思い込むやつがあって、だんだん慣れてきたから大丈夫ではあるのですが、不思議でこれも何かなのかなーとかとか…思います。いろんな事が今に組み込まれてる感じがします。
Posted by フロー at 2019年10月15日 11:34
模察と申します。

相手を所有していると思えば愛する。
相手を所有できないと思えば嫉妬する。
愛と嫉妬はコインの裏表ですね。
所有という観念が幻想であると見抜けばコインは消えますが、なかなか難しい話しです。
Posted by 模察模察 at 2019年10月15日 11:55
なんですか、こころが裸になったあかつきの世界の話?

まだそういう段階でないから思うのか、私は自由恋愛というのに興味はなくて、ただ一人の人と深く愛し合うということが体験したいです。

ただ一人の人を知ることも、そう簡単ではないと思うから。

でも、全部起きることなんでしょうね。。
Posted by おいも(^_^) at 2019年10月15日 12:17
若かりし頃、友達が「結婚したい」と言おうものなら、「結婚は現実で結婚式とは違う」とか、「婚姻届なんてものは、気持ちなんて変わるのだから、約束させないと親権とか財産とか後でもめるからあるんだ」とか、目がハートになってる女子に言ってたのを思い出しました^^;
自由に恋愛する…その時々でパートナーを変えてセックスする…そのことについて考えたり、疑問を持ったりしたことはなかったです。
けれど、今日のブログを読んで疑問が。
梅毒が完治可能になればHIV、HIVも感染症の段階なら非感染者と同じくらいの余命まで研究が進むと、また次のみたいな…。
何か意味があるのでしょうか?…
Posted by hero at 2019年10月15日 12:18
>「神様が一番お困りなこと・・何だと思いますか?」

>「一番お困りなのは男と女の関係です」

>「嫉妬は醜いですな」

何が『醜い』のでしょうか?

>まるで愛とは所有することのようです。
>物なら所有できますが人間は所有できません。

ということでしょうか?

>いままでにも例えばヒッピーたちのコミューンのような形で、自由恋愛の場が設けられたことがあります。
>誰一人、誰の所有物でもなく、自由に恋愛しセックスするようなグループです。
>結果としてそれらの試みがことごとく失敗したのは、そのような形を維持していくだけの意識の成長が伴っていなかったからです。

このように『自由恋愛』がうまくいかないのも、結局は、
好きな人が自分以外の誰かと楽しんでいる時、自分は(いろんな意味で)
『同じ楽しみ』を味わえない、というような『物理的な制限』を感じるからとか、
好きな人が自分と話している時、相手が『相手の自由』で、別の誰かのことを
『自分以上に行為的に』話していたり、話さなくともそういう意思が伝わってきたと『感じる』と、
『相手の気持ちが自分に向いていない』と思い込んで嫌になるという、
『相手の自由な気持ち』を認めない、『相手の気持ちの所有欲、制限欲』
・・・あー、こういうことですかね。

自分は『嫉妬』という感情がよくわかっていないので、参考になりました。
ありがとうございます。
Posted by ただの「自分」 at 2019年10月15日 12:23
えーっと・・・・・

ふと思ったのですが、実は一番の『困りごと』とは、
例えば『嫉妬』という感情の『醜さ』とかを『わかってしまっている』ということではないのでしょうか?

だって自分は、そういうのよくわからないので、そういう意味では困らないですもの(笑)
『誰』が『作った』のか、なんで『作られた』のかなんて知りませんけど、
『神様』が困る原因でしたら、『わからない』方がいいんですよね?
それとも、そうとも限りませんか?
Posted by ただの「自分」 at 2019年10月15日 12:37
共産主義も同じだと思いますが、人間の意識が成長しないと、最善であることも上手くいかないですよね。

自由恋愛が完全に受け入れられるようになる日が、早く来るといいなぁ。
Posted by リトルミィ at 2019年10月15日 12:38
愛は尊重であり尊敬であると強く思っています。

夫婦も親子も誰一人誰のものでもないし、誰のこともコントロールできませんものね。

それに気づいた時、本当の自由を知るのでしょう。
Posted by まぁるいこころまぁるいこころ at 2019年10月15日 13:38
今日の記事を読んで、男社会の呪縛から自分自身を解放してあげたい、呪縛された男よりも自由自在な漢(ちょっと恥ずかしい)でありたい。そういう想いが湧いてまいりました。
Posted by たんちゃん at 2019年10月15日 13:58
このことがクリアーになったら本当の意味でのユートピアなのだと思います。
Posted by ☆風子 at 2019年10月15日 15:20
阿部さん
いつも有難うございます。
ちょっと恥ずかしいのですが・・
今は亡き「やしきたかじんさん」の
「やっぱすきやねん♪」という歌が大好きです(^^♪
Posted by けいこ at 2019年10月15日 15:35
阿部さん、お久しぶりです。嫉妬難しいですね。男女の話になれば 難しい。お互い駆け引きばかりして それはそれで楽しいドキドキもあるかな?今日の記事楽しいかったです。おやすみなさい。☆☆
Posted by シシリー☆ at 2019年10月15日 20:06
今日の記事に救われました。
お昼時に職場の同僚と家庭の話云々をしていて、正直言って気乗りのしないテーマだったので、昼以降の時間は釈然としない気持ちを抱えていたのですが、ここに答えがありました。
いつも昼休憩時に阿部さんのブログをチェックするのに、今日はそのタイミングがずれて、然るべき時間にチェックできたのが驚きです!
感謝です。
Posted by トッシィ at 2019年10月15日 21:48
自由って??
Posted by あるとない at 2019年10月15日 21:58
そうですね。
芸能人や政治家などの不倫が発覚すると謝れだの騙されただのと裁きがはじまり
強く批判する人。正しいのは分かるけど
そんなに熱く正論言われても正直うんざり(^_^;)
Posted by saeri at 2019年10月15日 22:17
二十歳のとき、とても好きだった女の子が自殺をしました。

亡くなってから、生前の思い出により、よりその人のことを思ってしまい、

10年間くらいは心にポッカリ穴が空いた感じでした。

部屋で手首を切ったり、ガスを吸ったり、浮浪者になり、飛び降りをしようとしたり、

何度、後を追おうとしたでしょう。

しかし、後を追おうとしたのは、この世では何もかも色あせてしまったからだけではなく、

その人が死んだ先で、苦しんだり、悲しんだりしていないか、とても気になったからです。

だから自分も死んで、その人の支えになったり、励ましてあげたりしたかったのです。

また同時に、たとえ私が死んだとしても、果たして死後の世界はあるのか、

あるとしても、その人のところに行けるのか、真面目に考えるようになりました。

その後、その人のことを心配をする毎日は二十数年ほど続いていましたが・・

その頃はまだ、創価学会に入籍していましたので、

1ヶ月の間に100万回の題目を唱えることを挑戦していました。

願うことはもちろん、その人が幸せになることです。

死んだ先でもいいし、俗に言う成仏でもいいし、生まれ変わって人生をやり直すのもいいし、

とにかく彼女が苦しまぬよう、悲しまぬよう、寂しがらぬよう、あるいは、望むことがあれば、

私の命と引き換えでいいので、必ず叶えられますようにと、ひたすら思って、祈りました。

題目を唱えるのも100万遍近くに差し掛かりました頃、

何か?私の後ろに気配を感じ、題目を唱えながら、チラッと後方に視線をやりますと・・

なんと!彼女が私の後ろに座って、一緒に題目を唱えているではないですか・・。

それが・・幻にしてましても、

その事象への私の解釈と勝手な想像からいったんは・・彼女のことを毎日思わなくなって行きましたが・・

実際に、本当に気にならなくなりましたのは、つい3年前くらいのことです。

ある類い希なる霊観と達観を持ち続ける導師に、

彼女は死後も存在しているのか?

もし、存在しているのなら、現在の状態はどうなのかと、訊いたのです。

そうしましたら、

「あなたのことなど気にしないで、向こうで、好みの男性と一緒に居る」と言われました。

普通は、ここで大嫉妬心が発動してもいいですよね。

しかし、私は心から晴れ晴れした気持ちになり、

「ええ、本当ですか、とても良かったです。」と泣けて来てしまいました。

他の人たちが、信じられないような目で私を視ていましたが・・

彼女は生前、望む恋愛が叶わなかったようですので、

私は、ことさら、喜びました。


しかし、もし、生きていていた場合は・・

阿部さんの言われる通り、気持ちに何が起こるか分かりませんので、

嫉妬 (`Д´) ノ していたかも知れませんね。

Posted by y-be at 2019年10月16日 03:12
自らが、すべてを、全体の生命のあらわれとして尊重する、になったときに、
努力する愛から、所有から、形を維持することから、自ずと解放されるのでしょうか。

今日の阿部さんの言の葉に、救われる心が、ここにあります。

あたたかいゆくもりを、ありがとうございます。
Posted by ふく at 2019年10月16日 14:01
この世は諸行無常だから、一人の人だけを永遠に愛すると誓う結婚なんて、この世の真理に矛盾してるって思ってました。
私が10代・20代のとき、両親を見ていてもう別れたほうがいいって思っていました。

阿部さんが書いてくださったことに深く共感し安堵しました。ありがとうございます。
Posted by まほ at 2019年10月17日 01:20
記事を読んでずっと自分の中で考えてみて。
そういえば16年前、長女が生まれて妻は専業主婦になり
僕は威張っていました。
家事や育児もせずに、地元の青年部で交流をつづけ
夜も遅く、飲み屋さんの女の子から電話がかかる始末。。。

その時、妻が浮気していたら僕は許せます。
というか心から謝りたいです。
今まで傍にいてくれて有難いです。

最近謝ってばかりいます笑

妻が僕よりも素敵な人を見つけたら心から応援できる男になりたいです。

有難くて泣けてきました(^^)失礼します。
Posted by あらかちです。 at 2019年10月17日 10:07
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