知っているようで知らないマナー〜無礼講〜

無礼講は韓国にはない日本特有の文化です。
日本からの出張してきたVIPや日本に出張するスタッフに上長が無礼講と話すことが多々あります。

日本には古くから神に供えたお神酒などを身分が高い順に戴く「礼講(講)」という祭事がありました。
平安時代、貴族の間で饗応の膳が広がり、室町時代に本膳料理が確立しました。
本膳、二の膳、三の膳、与の膳、五の膳など複数の膳で構成し、一汁三菜、一汁五菜、二汁五菜、三汁七菜から三汁十五菜まで、奇数の料理をルールに則って配置します。
江戸時代になると本膳料理を簡素化し、安土桃山時代に確立した懐石を取り入れた会席料理が誕生します。

本膳や会席は供される順番や箸使い、料理に合わせた酒や酌などさまざまな作法があります。

<会席の例>
料理
1. 先付(さきづけ)・・・前菜
2. 椀物(わんもの)・・・吸い物、煮物
3. 向付(むこうづけ)・・・刺身、膾
4, 鉢肴(はちざかな) ・・・焼き物、焼魚
5. 強肴(しいざかな) ・・・炊き合せ等
6. 止め肴 ・・・ 酢肴(酢の物)または和え物
7. 食事 ・・・ ご飯・止め椀(味噌汁)・香の物(漬物)
8. 水菓子 ・・・果物

酌のマナー
・上位者から順に注ぐ
・目下から目上へ
・自分の酒は持たず、相手の席にある酒を注ぐ
・酌を受ける時、杯に酒が入っている酒は注がれる前に飲み干す
・手酌はNG
・女性からは注がない(コンパニオンに任せる)

上位者は自席に着座し、下位者は相手の正面に正座します。

作法に則った宴席に続いて、料理の順序や序列にとらわれない二次会が行われました。
この順序や作法にとらわれず、酌や会話をする宴席が無礼講です。

<無礼講>

料理の種類・順序は問わない

酌のマナー
・上位者からでなくても可
・自席の酒を持って行って良い
・注ぎ足しも可。ただし杯に酒が入っているときは注がれる前に口をつける
・手酌OK
・女性が注いでも可
・プライベートな話も可

正式な宴席は高位者は自席に留まり、酌の序列も定まっています。
無礼講は序列に関係なく酌をし、また高位者は自席を離れて社員等の間に入っていきます。
料理の順序や酒といった飲食に関わる「礼」を無くすのが無礼講。
席次や言葉使いなど、長幼の序はしきたり通りです。
飲食以外は正式な宴会と変わない心得、間違ってもハメを外すことがないようにしましょう。

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