【あるブログから気が付いたこと ~ この新聞記事には違和感がありすぎる の巻】
■「マスコミの方々へ 本来あなた達がすべき事よく考えて」
という記事タイトルのブログがあり、本文を読んでいくと
「安部首相
コロナ感染抑止
失敗でも辞任せず」
という見出しの新聞記事を取り上げ、
ブロ友さんが報道姿勢を批判をしています。
しかも新聞などのマスコミ全般を。
■え、そんな新聞記事があったかな、と思い
調べてみると、通信社電でした。
おそらく
配信を受けた地方新聞が疑問を持たず掲載したのでしょう。
■そこで、
官邸のホームページと、通信社のホームページを
読み比べてみました。
■政権に批判的なわたしでさえ、
この記事はどうかな、と思いました。
わたしも大演説風官僚作文朗読会(=記者会見)
を全部見ていましたが、
会見者(安倍総理)の答弁と、
この記事との間には
ものすごい距離感があり、
記事に突飛な拡大解釈がある
と思います。
会見者は
「辞任しない」とは言っていません。
イタリアの記者の質問だったとはいえ
そこまで書くのなら、
通信社記者は自身で詰めて聞き直さないと
「辞任」云々まで書けないはずですが……。
いずれにしても、報道は真摯に精緻に
の姿勢でなくてはなりません。
まるで政府広報であるかのように
会見者と同じ文言を繰り返す
国有放送もあれば、
ちょっとした言葉尻をとらえ
勝手に解釈して原稿にする
新聞社・通信社もある。
メディアにも
記者にも
玉石混交あり、
と、改めて思った次第。
************************************************************
<首相官邸公式サイトより 令和2年4月7日 安倍内閣総理大臣記者会見>
(記者)
ありがとうございます。総理、ごめんなさい。イタリアの方です。帰っていないです。ずっと日本に住んでいます。
今まで世界はほとんどロックダウンにしているのですけれども、日本だけ今まで天国が見えると思いますよね。今まで御自分で対策を投じた中で、一か八かの賭けが見られますね。成功だったら、もちろん国民だけではなくて世界から絶賛だと思いますけれども、失敗だったらどういうふうに責任を取りますか。
もう一点、みんなここでマスクをかけているのですけれども、2人だけ持っていない。特別な意味があるのですか。主張はあるのですか。メッセージはあるのですか。ありがとうございます。
(安倍総理)
今、私と尾身先生がマスクを外したのは、最初に司会者から御説明があったのですが、今日は距離を取っておりますので、私の飛沫が届かない距離にあるからマスクを取らせていただいているということであります。それが一点とですね、これは、例えば最悪の事態になった場合、私たちが責任を取ればいいというものではありません。まず、私たちが採っている対策は他の国と違うではないかということでありますが、それは他の国々と、例えば、御国と比べても感染者の方の数も死者の数も桁が違う状況であります。様々な対策を採れば、経済に大きなインパクトがあり、そのことによってダメージを受ける方々もいます。その見合いで判断もしなければなりません。もちろん専門家の皆さんが必要とあれば、我々は判断をするわけであります。(後略)
↓
<2020/04/07 22:13更新 時事通信ホームページより>
安倍首相、抑止失敗でも辞任せず
安倍晋三首相は7日の記者会見で、緊急事態宣言を発令しても新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられなかった際の自身の責任について、「最悪の事態になった場合、私が責任を取ればいいというものではない」と述べ、辞任を否定した。
これまでの政府対応に関しては、「他の国々と比べて、感染者も死者の数も桁が違う」と述べ、一定の成果を挙げていると強調した。
注:赤字はブログ主が施した
たぶん発言主のイメージがかぶさっているからだと思いますが(笑)、この人の発言は、いつも自分が助かる抜け道をバラまいているように感じて、不愉快です。
あの記者会見は、間違いですね。
記者会見の主催者は、「記者」あるいは「国民」であって、
官邸ではないはずです。場所も間違っています。そして一人一人氏名することも間違っています。だから江川紹子あたりが、すかさず「その言葉の意味はなんぞや」と突っ込めば、国民が納得する答えが出るやもしれません。記者側が甘い。あるいは取り込まれている。とはいっても、時事通信は書くなら、突っ込まねばなりません。突っ込まずに書くので、誤報もどきの記事になるのです。