初夏に咲くツツジ科の花「カルミア」(アメリカシャクナゲ)と「ベニサラサドウダン」(赤更紗満天星)が
開花期を終えました、長期間、愉しむことが出来ました。
<「カルミア」>
アメリカに寄贈した「桜」の返礼として入ってきた由
五角形の皿型の様なユニークな形の花です、雄蘂10本、雌蘂1本、雄蘂は、花弁の中に在って
昆虫が、蜜を吸いに来ると飛び出して、花粉を散らすとのこと、面白い仕掛けです。
花弁の模様もユニークで、斑点や折線の様な筋模様が、鮮やかです。
「カルミア」は、何種か有るようですが、一般に、ラティフォリア種を「カルミア」と呼んでるようです。
蕾の形が、金平投の様なのも、興味深を引きます、開花すると花弁が、皿の形になります。
名前の由来は、スェーデンの植物学者の名前 Pehr Kalm からとか
ツツジ科、ハナガサシャクナゲ(カルミア)属、耐寒性常緑低木、北アメリカ、キューバ原産
学名 Kalmia latifolia、英名 Mountain lourel、別名「アメリカシャクナゲ」(亜米利加石楠花)
ツツジ科の二題目は、「サラサドウダン」(更紗満天星、更紗灯台)の花です。
<「サラサドウダン」>
「ドウダンツツジ」(灯台躑躅)に<更紗>の様な筋模様が入った「サラサドウダン」です。
枝の先端に総状花序をだして、数個の花を下垂させます。
釣鐘型の花冠の先端が、浅く五裂します、花冠の先端が、淡い紅色、基部は、淡い黄色で
緑色の縦筋が、入ります、葉が出るのと同時に花を咲かせます、葉が、先に展開する「ツツジ」などと違っています。
ツツジ科、ドウダンツツジ属、落葉低木、日本原産、学名 Enkiathus campanulatus
別名「フウリンツツジ」(風鈴躑躅)、学名 Enkiathus は、ギリシャ語の enkyos(妊娠)と
anthos (花)に因るとか、膨らみを持った花の形からのようです。
下図は、「サラサドウダン」の変種で淡い紅色の「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)です。
花弁に濃い色の縦筋が入って、「サラサドウダン」の変種なのが解ります。
<ドウダン>」に<満天星>の文字を宛てるのも、多数の花が、満天の星をイメージしたものでしょうか
「サラサドウダン 」の赤色系「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)Enkianthus campanulatus var.rubicundus
も初夏に空に映えます、「サラサドウダン」の特徴<筋入り>も微かに現れています。
今日の本題 、”今、「クサギ」の花3種” は、「クサギ」、「ボタンクサギ」、「ゲンペイクサギ」です。
<「クサギ」(臭木)>
”臭い話” で恐縮しますが、臭いのは、葉を傷つけた場合で、花は、其の分、甘い良い香りです。
集散花序に、白く筒部が細く長い花を咲かせます、先端は、5裂して平開します。
花弁は、萼から遠く離れます、4本の雄蘂と、1本の雌蘂が長く突出ます。
緑色の萼が、段々に赤色に変化するのも見物です。
秋に瑠璃色に熟す果実も、赤い萼とのコントラストが美しいものです。
シソ(旧クマツヅラ)科、クサギ属、常緑小高木、日本、朝鮮半島原産、学名 Clerodendrum trichotomum
英名 Harlequin glory bower
秋が、深まると、 萼の色と果実の色合いが素晴らしい実になります。
次は、「ボタンクサギ」(牡丹臭木)です。
集散花序に、小さなピンク色の花を多数着けて、半球状の花穂を作ります。
5裂した花冠から4本の雄蘂と1本の雌蘂を長く伸ばします。
蕾の時は、紅色ですが、花色は、開花するに従ってピンク色です。
葉は、「クサギ」同様、独特の匂いがしますが、花は、甘い香りがします。
<牡丹>の名前は、花穂の姿が、「牡丹」の花に似ているからとか
シソ(クマツヅラ)科、クレロデンドロン属、半耐寒性落葉低木、中国原産、学名 Clerodendrum bungei
別名「ヒマラヤクサギ」、「ベニバナクサギ」、「タマクサギ」
蕾の時の色は、ショッキングピンク、鮮やかな紅色です。
最後に「ゲンペイクサギ」(源平臭木)で終わります。
<「ゲンペイクサギ」>
白い萼と赤い花が、源平の旗印の色からこの名前が付いた由
白い袋状の萼の間から花冠の先端が5裂した濃赤色の花が平開します。
4本の雄蘂と1本の雌蘂が、長く伸び出ます、葉は、卵形で互生します。
シソ(クマツヅラ)科、クサギ属、常緑蔓性低木、西アフリカ原産、学名 Clerodendrum thomsoniae
英名 bleeding heart vine、bag flower、glory bower
別名 「ゲンペイカズラ」(源平葛)
<各画像は、クリックで拡大表示します>
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過去の記事の再掲載です、ゴマノハグサ科の「ブットレア」の花を載せていました。
ゴマノハグサ科の花(4)緑道の休み処を過ぎると ・ ・ ・ 滝が現れます、滝風が爽やかです。今日のゴマノハグサ科の花は「ブットレア」です。<「ブットレア」Buddleja × ......