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びびた
画像は”ToonMe”でやってみた
秋田県北部出身。
大学進学を機に南東北で10年弱過ごし、地元に帰ってきました。
日々の出来事、地域のグルメ・イベント・スポット情報など書き綴っています。
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食べ物関連のウェイトが大きくなったので、少しカテゴリー構成を見直しています。

”健康寿命”日本一を目指して。まずは食生活から見直そう

唐突ではありますが、以下に都道府県別・男女の健康寿命をまとめた図を示しました。2010年からの3年ごとに統計を取っていき、各県の健康寿命の変化を追って行ったものです。

【厚生労働科学研究 健康寿命のページ(http://toukei.umin.jp/kenkoujyumyou/)】 都道府県別健康寿命(2010~2016年)(エクセルファイル)を加工させていただきました。

健康寿命とは…健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことで、平均寿命との差が、健康上の理由で日常生活が制限される(寝たきり状態など)期間になるとされています。

それを鑑みるに、秋田県は2010年の時点では男女ともに全国平均を少し上回っていましたが、データのある直近の2016年には全国平均より大きく健康寿命が下回り、男性に至っては震災の為データの取れなかった熊本県を除くと、全国最下位という不名誉な称号を手に入れてしまいました。女性も2013年は全国トップクラスになりながら、2016年には世間に逆行するように1歳近く健康寿命が縮まってしまい、下位に転落してしまいました(統計の取り方に問題があったのかもしれませんが…)。

 

目次

秋田県のヤバいところ

確かに秋田県も健康寿命自体は伸びてはいるものの、全国平均の伸びはそれ以上で年を追うごとに差が開いてきているのが、月並みに言って”ヤバい”気がします。要因を探っていくと、生活習慣上で以下の4点が大きな原因になっていそうです。

  1. 塩分摂取量が全国平均より多い
  2. 野菜摂取量が全国平均より少ない
  3. 1日の歩数が全国平均より少ない
  4. 喫煙者の割合が全国平均より高い

よく”しょっぱ口”と言われる秋田県民ではありますが、基本的に味付けは他県に比べると濃い目です。食塩摂取量は年々減ってきているようではありますが、それでも2016年時点の1日当たりの食塩摂取量は男女とも全国トップクラスです。塩分の獲り過ぎは、腎臓病や胃がん、高血圧など血管の病気のリスクを増大させます。

ただ、単純にもっと食塩摂取量が多い県も健康寿命は上だったりするので、実際は他の3つを含む様々な要因が絡み合ってこのような結果が出ているのだと思われます。野菜もたくさん取れる秋田県としては、野菜を食べる量が少ないというのは意外な調査結果でもありますね。

 

県の取り組み

と言った中で、どうにか秋田県の現状を改善したい。そこで、秋田県庁の健康福祉部 健康づくり推進課が中心となって進められてきた取り組みが、高校生おいしく減塩・野菜もとれるレシピコンクールです。2009年から始まった企画は今回で記念すべき10回目を迎えました。

  • 1食当り600~700kcal
  • 食塩相当量は3.0g未満
  • 野菜類を120g以上使うこと

こんな条件下の元に、家族や自分の健康を考えたメニューを先生の助言を受けながら高校生たちが考案していきます。

今年は全87作品が集まったそうです。

折角の力作揃いなので全部食べてみたいところですが、物理的に無理なので、まずは書類審査でこれは!と思われる10作品に絞り込まれます。そして、第二次審査が県や協賛企業の担当者による、調理過程~実食の審査で行われ、最優秀賞・優秀賞・特別賞と決まっていきます。

 

こんなメニューがありました

今年の最優秀賞は、大館鳳鳴高校の生徒さんの作品【うまみたっぷり和風ハンバーグセット】でした。

予算も料理の条件も限られた中で、ご飯・メインディッシュ・副材・デザートと1食が完結できるボリュームを実現しています。減塩とは謳いながらも、しっかり味を感じられて美味しく食べることができました。

また、最後に行われるプレゼンテーションを聴いても、美味しさの科学的根拠がしっかり示されていましたし、何よりも普段の活動で生産者さんたちと知り合ったりとの繋がりを感じられたのが本当に秀逸でした。

他の作品も力作揃いでした。

減塩とか健康食と言うと、兎角、病院食のような発想になり、美味しくない・楽しくないという印象を持ちがちですが、そんなネガティブなイメージを払拭するような見た目にも楽しく、しっかり美味しいメニューが揃っていました。

何回か見させていただいている中でも、年々レベルが高くなっていくなぁと思いました。

 

今後の発展途上

協賛企業による商品化の検討

ここからは高校生さんたちではなく、スーパーマーケットの店頭に並べられるかどうかの戦いが始まります。生野菜が使えないとか、コンクールとはまた違う制限がある中で、各社の担当者が知恵を出したり、米飯工場の力を借りて何とか店頭で販売できるように組み立てを行っていきます。

知事による試食会

商品化が決まると、佐竹知事や各社の担当、開発した高校生や指導にあたった先生方が一堂に会して試食会が行われます。数種類のメニューが並ぶと全て食べきるのは中々に難しいことですが、しっかり食べきってしまう佐竹知事は凄いなと思います。

●店頭販売

知事による試食会が終わり、その当日の夕方にはニュースで放映されますが、翌日には試食された品々が実際に店頭に並ぶことになります。イベント的な限定販売ではありますが、普段から置いてほしいようなメニューも年々出てきています。例年では6月位ですが、今年は何月に販売が始まるでしょうか…?

 

まとめ

秋田県の健康寿命を延ばす取り組みの1つ【高校生おいしく減塩・野菜もとれるレシピコンクール】のさわりを紹介しました。今回の二次審査に進んだ作品は以下のサイトでご覧になれますし、過去の作品も見ることができます。

自殺率なんかもトップクラスで、心身ともに健康面ではあまり良いイメージのない秋田県です。しかし、この取り組みに応募してくれた高校生は、食について本当に真剣に考えられているというのが見て触れて良く分かりました。

将来的にこのコたちが食育の分野で活躍してくれる、また自身が親になった時にしっかりした食事を子供たちにしてくれることで、健康な秋田県を実現していけると良いですね。

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