こころの元気+ 2020年11月号

今月号で気になったのは、やはり特集になっている「働くことってどうなってるの?」という問題。今月号では他のコーナーでも働くことについて取り上げているので、色々考えさせられた。

私にとって「働く」ということは、「社会の一員でありたい」という単純な社会的欲求の1つだ。
最初の大学を中退して完全フリーの無職状態になった時、あまりの孤独感に耐えられず、中退したはずの大学へ週1~2日通っていた。在学中の同期や後輩、知人と数時間話して、孤独感を埋めていた。
その時に初めて私は「私って何かに所属していないと不安になるんだ」と気が付いた。

大学中退後、療養を数年して寛解し、バイトくらいなら出来るようになった。その頃はとても充実していたと思う。やっぱり「無職」というのは、精神的なダメージが大きいのだ。
なんと言おうと自分の自由になるお金があるって本当に素晴らしい。私は父親から「誰のカネで飯が食えてると思ってるんだ」「お前を育てるのにいくらかかったと思ってるんだ」みたいな、いわばお金に関するモラハラを受け続けて育ったから、お金が無い、稼げない、ということに物凄く引け目と劣等感を感じていた。

この劣等感から救ってくれて、なおかつ孤独感まで解消するのが、「働く」ということだった。
今、生活訓練で「働く」にはまだ至らないような段階だけど、それでも「データ入力の仕事をしている」と他人様に言えることをし、わずかでも工賃をいただく今の状態は、かなり気に入っている。もちろん、ランクアップしてB型作業所に行ければ、もっと良いのだけど。

今月号では、新型コロナ禍で健常者の働き方も変わり、リモートワークや在宅勤務も増えてきたということも書かれていた。かくいう私も、前の作業所では数か月、在宅勤務をしていた。
でも、在宅勤務をして思ったのは、30分~1時間くらいの通勤なら、あったほうがいい、ということだった。在宅勤務で少し太ったからね……。
出かけるとついお金を使ってしまうから、あまり良くないなとは思っているんだけど、事業所で職員や利用者さんと少し話したりすると、いい気晴らしになるし、仕事で社会貢献しているんだと思うと、やっぱり充実感がある。

とか言いつつ、私はもうアラフィフなので、ちんたらしていると年齢制限でどこにも雇ってもらえなくなりそうだから、実はちょっと焦っている。