西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【伊丹⇒福島】IBEXエアラインズ79便(ANA3179便)搭乗記と福島空港リムジンバス

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伊丹空港ANAラウンジ。

今回は11:00発のIBEXエアラインズ79便(ANA3179便)で福島へ向かいます。

航空券はANA便名で確保した特典航空券です。

 

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前回の大分行のフライトと同じく他の搭乗口があるフロアから階段を降りたところにある9番搭乗口からバスを介しての搭乗となります。

 

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伊丹福島線は平成5年の福島空港開港以来の路線です。

 

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福島行の全搭乗客が1台のバスにおさまりました。

 

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機体に到着。

 

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IBEXエアラインズの本拠地仙台周辺の観光キャラクター「むすび丸」ラッピング機材での運航です。

 

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指定の席に着席するとシートポケットには福島県の特産品のカタログが入っていました。

先週利用した大分行では見た記憶がなく、行き先によって機体を使い分けたりシートポケットの読み物を差し替えたりしているのでしょうか。

 

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伊丹空港離陸後左へ左へと旋回をつづけ東へ進路をとります。

 

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大阪と京都の府境がある山崎周辺。左が大阪府高槻市方面、右奥が京都市方面です。まだ上昇中で高度はそれほど高くありませんが、遠方に目をやると若狭湾つまり日本海が見えており、その距離の近さに驚かされます。

 

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70人乗り機内ですが、搭乗率は6割程度だったようです。

後部座席に座って機内を見渡すと、枕カバー背面のIBEXエアラインズの親会社「株式会社日本デジタル研究所」の広告が非常に目立ちます。

 

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今回は小刻みな揺れがつづきドリンクサービスは「りんごジュース」のみとなりました。

機長の放送があり「ただいま愛知県の上空を飛行中。あと8分程で福島空港に向け降下を開始します。」とのこと。水平飛行の時間は伊丹羽田路線などと同程度です。

 

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山梨県付近で雲の間に冠雪した山並みを見ることができました。

 

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福島空港に向け降下をつづけ雲を抜けたタイミングで進行方向左手に見えた山は磐梯山でしょうか。

西日本ほど土地勘がないため間違っているかもしれません。

 

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伊丹空港から約1時間で福島空港に到着しました。

 

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沖止めでターミナルビルへは徒歩で向かいます。

 

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関西空港からピーチを頻繁に利用しているため、徒歩でターミナルへ向かうことに抵抗はありませんが、ここは歩く距離が長く200mくらいはあったと思います。

雨・雪の日などは傘を貸してもらえたとしても少々面倒かも知れません。

 

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ターミナルビル内にあった伊丹からのフライトマップ。仙台行に比べるとかなり南を飛行するようです。

 

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手荷物受取を終え1階制限エリア外へ。

 

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奥には国際線エリアがありましたが、閉鎖されていました。

福島空港のHP によれば台湾の遠東航空が不定期で台北へのチャーター便を運航しているようです。

 

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福島空港が立地する福島県須賀川市はウルトラマンの生みの親「円谷英二」氏の出身地でもあります。

 

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現在福島空港を発着するフライトはチャーター便を除くと、伊丹線が1日3往復、新千歳線が1日1往復の計4往復のみとなっています。

 

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ターミナル見学は早々に切り上げバス乗り場へ。

空港からのバスを運行するのは地元の福島交通です。

福島空港からのバスは飛行機の到着にあわせ9:35、12:20、17:05、17:40、20:45発の計5便が郡山駅へ向かうのみです。

このような空港では到着後速やかにバス乗り場に向かう必要があります。

接続のバスが出てしまうと空港は陸の孤島と化し、最寄りの街や駅まで高額のタクシー料金を支払わざるを得ないことになってしまいます。

バスの郡山駅までの所要時間は40分。運賃は1120円です。

 

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前乗り前降り高速バスタイプの4列シート車両ですが、シートの枕カバーにはIBARAKI  KOTSU の文字があります。

 

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シートポケットにあった車内誌「みちのり」。

運行会社の福島交通は枕カバーに名前があった茨城交通などとともに「みちのりホールディングス」 の傘下に入っています。

 

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みちのりホールディングスは経営難に陥った公共交通事業者などを傘下に収める持株会社で、傘下の事業者間の連携や調整を行うことで収益性を向上させ、公共交通ネットワークの最適化を図ることなどをビジョンに掲げています。

乗車している福島空港のリムジンバスに使われている車両は、元は茨城交通の高速バス車両だったのではないでしょうか。

空港と市街地を直結するリムジンバスは途中の乗降が少ないという点で高速バス路線と共通する一方、高速道路を長時間走行するような路線は稀であることから走行負荷が小さく、高速バス路線で長年使用した車両の「再就職先」としては好適と言えます。

しかし一つのバス会社内で都合よく、高速バス路線への新車導入⇒従来車両の空港路線への配置換え⇒空港路線に使っていた車両の使用停止というようなサイクルを回せるケースはそう多くないと思われ、

そこに「みちのりホールディングス」がビジョンに掲げる「事業者間の連携・調整による収益向上」という考えが活かされる余地があるのでしょう。

 

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12:20定刻に発車。

 

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ターミナル出口の交差点に表示されている各都市への距離は非常に興味深いものです。

福島県南部に位置し県都福島市以上の人口を有する郡山へは24km ですが、福島までは76kmあり空港から直通するバス路線もありません。福島を名乗る空港でありながら福島までの距離では仙台空港と大差ないという点も見逃せません。

また北関東の水戸へ126km、宇都宮へ109km というのは、両都市から東京都心や羽田空港までの距離と同レベルです。

茨城空港が開港するまでは、水戸や宇都宮から大阪や札幌へ行く場合に、「鉄道で羽田空港まで行くより車で福島空港へ向かうほうが便利」ということもあったはずです。

 

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郡山駅までは全区間一般道走行です。

JR東北本線には空港所在地の須賀川を名乗る駅がありますが、バスの車窓からは水戸と郡山を結ぶ水郡線の線路が見えていました。

 

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30分程で大きな市街地が見え

 

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郡山駅の北側でJR東北本線をオーバークロスして、

 

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13:00。ほぼ時刻表通りに郡山駅に到着しました。

乗客は5人程と伊丹からIBEXの小型機で到着した人数を考慮しても少なく、やはり福島空港のアクセス・イグレスのメインは車のようです。

 

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到着したバスターミナルの隣の乗場には会津若松行きのバスが発車待ちをしていました。

福島空港のHPにもバスを乗り継いで会津若松方面への向かうダイヤが紹介されています。

空港から直行便を運行するほどの需要は見込めないので、「需要が見込める郡山駅までのみバス路線を運行しています。福島市や会津若松方面へお越しの方は、終点の郡山駅で接続のバスや鉄道に乗り換えて下さい。」ということのようです。

郡山駅からは東北新幹線なすの号と京成スカイライナーを乗り継いで成田空港へ向かいました。つづきは近日中にアップします。