国公立大学医学部 二次で逆転はあるのか | 中学入試と医学部入試の道の駅

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今日はタイトルをギッてます。(ギる=偽る=私達の業界では試験での不正行為全般を示す言葉)

国公立大学医学部入試は、センターが重要。とても重要。ほんとに重要。
まあそれはみんな分かっていることにするよ。
二次での逆転勝ちなんて、殆どない

これはもう語らなくても当然の真実としておきたい。今日はその逆を考えてみる。

二次で逆転負けすることは、どの程度ありうるのか。

まずはこのデータをご覧頂きたい。

秋田大学医学部後期
志願者419 一次選抜合格371 (センター83%)受験者94 合格者29

山梨大学医学部後期
志願者1294 一次選抜合格901 (センター83.6%) 受験者341 合格者110

ここに挙げた大学は、二段階選抜でその合格ラインと合格人数が明らかになっているところです。

後期試験は当然ですが、志願者と受験者の数は大きく異なります。その理由として考えられることは、インフルエンザで諦めたとか、冷やかしの出願で本当は受験する予定はなかったとか、そういうやつ以外は、前期試験で合格したので後期は受験していないということですよね。

まず秋田大学で検証します。
後期試験は小論文と面接だけです。しかしセンター83%以下の人は足切りに遭っています。
足切りにならなかった人は371人、そのうち受験したのは94人しかいません。残りの277人が全員前期試験で合格していたと仮定します。そしてこの試験で合格した人は29人です。
これをトータルして考えると、371人中306人が国公立大学医学部に合格したことになります。実に82.6%です。さすがにこの仮定は間違っているとは思いますが。つまり、センターが足切り近くの点数だったために諦めた人もいるとは思います。
しかし、秋田大学後期にある程度の期待を持って出願できた人のうち、7割くらいは合格出来ている計算になると思います。

山梨大学後期は、敗者復活戦のメッカではありますが、これも秋田大学と同様に仮定して考えると、74.4%の合格となります。こちらは学力試験がありますから、秋田大学の例よりも更に現実に近い数値であると思われます。

つまり後期で戦えるくらいにセンターが出来ている人は、もはや前期試験で合格する例が多く、二次試験で失敗する方が珍しいということになるでしょうか。

結局は国公立大学医学部の試験は、センター通りに決着すると言って過言ではないレベルです。
もちろん二次で逆転負けを喫することはあるのですが、結局センターでアドバンテージがあれば、その心の余裕が二次の得点にも作用するのかもしれません。

つまり国公立大学医学部を狙うのであれば、後期も出願出来るくらいのハイスコアをセンターで狙うべきだと言えるのではないかと思います。

いくた