”夏休みの努力の成果は、ありませんでした。ありませんですた。” | 中学入試と医学部入試の道の駅

中学入試と医学部入試の道の駅

小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。


私の携帯アプリでは、東海中学の入試日まであと143日と表示されている。今年の場合には関東決戦より若干遅い。
小学校3年の冬休みか春休みくらいから戦いを始めた御家庭も多い。親子共闘の1000日間戦争も、残りのカウントダウンはまもなく3桁を切る。

8月末にはどこの塾でも、まとめテストがあったと思うが、結果はどうだっただろう。
上がった生徒もいたのだろうが、思わしくなかった生徒も多かったはず。というより、努力が成績に反映された生徒は少なかったよね。

この話は"2月の勝者"でも黒木先生が話していた。努力しても夏休み後の模試では成績は伸び悩む。
黒木先生の話は営業要素も含めたポジショントークとしての側面もあったが、私からしてみるとこれは真実。

どうして夏休み後の模試が伸び悩むのかといえば、夏休みの成果は秋以降にしか出てこないから。
このことは、自身で大学受験を経験されている親御様ならばお分かりになるのではないか。秋口の模試になって、春先に勉強したことが使えるようになるもの。それにより、学習成果を噛み締められるようになる。夏の勉強は簡単に数字にはならないよね。
このようにタイムラグが生じるのは"アタマガコナレテクル"時間が必要なため。

しかし、こんな疑問が付き纏う。
「夏休み後の模試でうちの子は成績が下がってしまった。代わりに上がった生徒もいるはず。それはどんな生徒?」

その答えは簡単。春先に調子が良かった生徒が成績を上げている。春先に調子が良かった生徒というのは"お利口ちゃん"達だよね。
春は少々の努力ではお利口ちゃん達には勝てなかった。それが夏模試では数字として出てしまう。

つまり、成績のいい人が更に伸びて、苦戦した人は苦戦したままで、夏模試では乖離は広がる傾向がある。

じゃあ、お利口ちゃんには勝てないのか?といえばそうではないよね。
お利口ちゃん達は、夏模試で気をよくして油断が出ることもある。そのアドバンテージで秋模試も勝ち切れるかもしれない。しかし、慢心は一番肝心なときに魔物になって襲い掛かる。

逆に、夏の努力が数値化するためのリードタイムが終わって、秋以降に反転攻勢を掛けてくる生徒は。上昇の糸口の一端を見出せれば、指数関数的な伸び幅を取ることも少なくない。

残りの時間は決まっている。逃げ馬が逃げ切れるのか、追い込みが決まるのか、今のところそれは決まっていない。



日本競馬では有名なステイゴールドという馬。引退最終戦までG1は勝てなかった。そのまま引退すればたいした種牡馬にもなれなかっただろう。現役の最終戦、香港の地で、絶望的な位置から追い込みを決めたレース。
これにより、ステイゴールドは日本を代表する種牡馬になることができた。





いくた