暗記数学についての続きの追加 | 中学入試と医学部入試の道の駅

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"青チャートくらいできれば、偏差値65はかたい"
という話。私もそう思います。青チャートでなくても、黄チャートくらいで65は余裕でいけると思いますよ。じゃあ・・・

"模試で、チャートを持ち込み可にすれば、偏差値65程度の得点はかたい"ということになるかというと、まあそうはならないだろう。

偏差値65以下の人は黄チャートレベルの問題が危険水域になってしまっているのは間違いない。
 


数学の参考書に基礎問題精講というものがある。とても有名な問題集で、おおよそ網羅型なのだが、問題集は少なく、数ⅡBで167題、数Ⅲで125題しかない。数ⅠAが手元にないので分からないが、全部で400題くらい。これくらい出来ていれば、私立医学部の過去問を実践するのに十分な準備だと思っている。国公立医学部でも、この上位版の標準問題精講で十分だと思う。
ただ、これが出来ているという状態が、どのような状態なのかということが大問題。解答を単に暗記している状態なのか、道理を得た状態なのか。


大学受験の問題を暗記数学で賄うとすると何問くらい必要なのかというと、予備校の数学科主任の先生の論だと30000問程度、私の数え方だと15000〜20000問程度だと考えている。これはどの程度の差異を別としてカウントするかの違いではあるが。

ちなみに、大手予備校でも私達のような弱小予備校でも、数学の授業で扱う問題数は、年間500〜800問くらいだろう。頑張っても1000問は超えられない。それだけで受験数学に対処することは可能か?といえば、どうだろう。それはYesに決まっている。

今の時期には予備校では過去問演習を行っているが、合格出来る人もそうでない人も、解法はみんな知っているんだよね。解説して分からない問題は少ないし、分からない問題は捨て問だから。ソースは既に学習した中にあるものばかり。

そこに得点力の違いが生じるのは、道理を得た状態でリソースを持っていたかどうか。

「やったことがなかったので試験の問題が解けなかった」ということならば、受験をクリアすることは難しいだろう。やったことがある問題を解くことは定期試験であって、受験数学ではない。

いくた