「八丁堀 鈴木米店」(再開準備中)の日々雑感

営業再開を目指すお店の事、地域の事、江戸の歴史、猫日記、日々あれこれなど。

ぬきあし・さしあし・しのびあし

2019-08-24 17:16:30 | 店舗再開
予想はしていたものの、いや、予想していた通りと言うべきか。



2階はそろりそろりと忍者のように歩かないといけないので、スリル満点。


土間のでこぼこを直します。

階段下に不思議な穴蔵も出現しました。

でもすごくいい感じです。簡素ながら味わいのある建物。しっかり耐震補強をして、きっとかっこいい建物になるはず!楽しみです。

解体作業が始まりました

2019-08-01 16:36:53 | 店舗再開
梅雨明けと同時に、鈴木米店の新規店舗となる長屋の解体作業が始まりました。


スケルトンになるにつれ、思いの他の量の土塀が出てきたり、隣家との境を初めて垣間見たり、豊かではなかった時代の木造建築物に使われていた古紙の年代がなかなかリアルだったり、戦中に焼夷弾が落ちたであろう部分の焼け焦げた木材がそのまま見つかったりと、これまで知らなかった歴史を感じる発見の多い建物です。




東京都中央区八丁堀。
新しくなるだけがよいことではない。
古きを守りつつ、人を思いやる心やそっと誰かの拠りどころになるようなまちを維持していくことを、私たちが身を持って証明したいです。

「猛暑35℃越えです!!」とテレビのスタジオから叫んでいる人達が感じるこの暑さとは全く別物。屋外で仕事している方には本当に頭が下がります。解体業者さん、あとりえさん、連日ありがとうございます。




古材探し

2019-06-14 09:25:15 | 店舗再開
久しぶりの投稿です。鈴木米店の再開準備の大まかなスケジュールがようやく決まり始めました。

昨日は建築家のあきこさんと一緒に古材屋さんへ行ってきました。
倉庫にいっぱいに並べられたレトロな蔵戸、格子戸、ガラス戸、障子戸、欄間やステンドグラス。時代家具や電笠、照明機器、数ある骨董品…その中から、お店のイメージに合いそうなものを選ぶの時間は、とても楽しかったです。
気に入った蔵戸、格子度、ガラス戸、障子戸があったので取り置きしてもらうこととなりました。こういったものは、まさに「御縁」だなと感じました。

そして私たちが「こんな感じがいい!」を希望すると、それを理解して形にしてくれる建築家さんはとても心強い存在です。
これからいろいろな場面でプロフェッショナルな方との「御縁」があると思います。そういった出会いを大切に、みなさんの力を借りて、お店の再開を進めていきます。


長屋の中を探索 その2

2019-03-15 16:49:34 | 店舗再開
こんにちは。暖かい日差しとともに沈丁花や梅の花がいい優しい香りをただよわせていて、春だな~っと感じる今日この頃。

さて、先日の続き、営業再開の建物探訪その②です。


築90年越えの長屋の2階に上がりますと、前所有者の方が置いていった古道具があります。

まずはキャンディ中村屋を彷彿とさせる厨房機器。



これは何のためのガス機器かといいますと…



オープン!


鯛焼き器でした~。現役で香ばしい鯛焼きが焼けそうな感じですが、かなり重さがあるので使いこなすにはテクニックが要りそう。

続きまして、こちら。


埃だらけですが、あまり使っていない様子。右側は「たばこ盆」ではないかな、と思うのですが、今では普段は見かけないもの。



そして、おばあさんの嫁入り道具だったのでしょうか、「長持」がいくつもありました。昔のタンス代わりですよね。


他にも屋根裏に樽や桶、木箱などがまだあるのですが、未踏の地となっているのでリノベーションの時に見られるのが今から楽しみです

長屋の中を探索

2019-02-15 08:48:58 | 店舗再開
こんにちは。今日は新店舗になる建物のお話です。

建物がある場所は、旧店舗の向かいの三軒長屋の真ん中。
こちらの建物、昭和5年に建てられたそうで、というのも今からおよそ90年前なので、図面なんてものはなく、登記簿からおそらく昭和5年と推測しているにすぎません。
こちらの建物ではかつて、「キャンディ中村屋」という、おでん、鯛焼き、かき氷などを売る庶民的な食べ物屋さんをご夫婦が営んでおりました。ダンナも子どもの頃、よく買いに行ったり、2階に上がらせてもらったりしたそうです。


↑現在とは場所が少し違いますが、代々続いていた中村屋さんであることが古地図から分かります。
 また、鈴木米店一代目の祖父は、上の八丁堀食糧所の一部を買い取ったようです。

ご主人が亡くなった後はお店を閉めてしまい、長らく経っているので外からはお店の面影はないのですが、このたび、この長屋を私達がリノベーションして再生させるために中に入ってみると、当時をしのばせる面白いものがたくさん出てきました。



ご近所さんから贈られたであろう、古時計。お店で使っていた羽釜。


急な階段を上がると、2階に二間の空間。その間に古い戸が立てかけてあったので外してみると、なんと!隠し階段!?


この先に何があるのか…それはまたのブログでご報告します!