今日の一冊「マチルダは小さな大天才」
今日、ご紹介するのは児童書です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
今日の一冊
マチルダは天才少女。三歳になる前に字が読めるようになり、四歳で、有名な文学作品も読みこなす。ところが両親ときたら、そんな娘を「かさぶた」あつかい。「物知らず」だの「ばか」だのと、どなりちらしてばかり。学校にあがると、そこには巨大な女校長がいて、生徒をぎゅうぎゅう痛めつけている。横暴で高圧的な大人たちに頭脳で立ち向かうマチルダの、痛快仕返し物語。
子どもがガッと食い付く本です。
面白い面白いと、次々に先を読んでしまいます。
そして、「読書」にたいするたくさんの導きが入っています。
「本というものをまったく読まないし、読もうとしない子んだけど、マチルダだけはすごい勢いで読んでしまった」というお子さんがいます。
あんな分厚い本を読んだのよ!とお母さん誇らしげで、私も嬉しくなりました😊
「チャーリーとチョコレート工場」はあまりハマらなかった子も、マチルダにははまってくれます。
マチルダの中に、ロアルド・ダールが名前を出しているたくさんの名作たちがあります。
ディケンズ、ブロンテ、スタインベック、老人と海なども入っています。
その名前を覚えて、いつかその名前を本棚の中に見つけたとき、手に取ってぱらぱらめくってくれたり、読書の世界に入って行ってくれればいいなあ…と思います。
チャーリーとチョコレート工場もそうですが、ロアルド・ダールはこの本に限らず、悪い人が悪いです。
どぎつく、ぎらぎらしいほど悪いです。
そしてそのようなものすごい非常識な大人に対して、マチルダは実にかしこく、用心して事(仕返し)にあたりますので、これがまた実に痛快です。
おとな目線からすると、あまりにも悪すぎてちょっとデフォルメしすぎじゃない!?と思ったりするのですが、子どもはたいそう喜んで読んでくれます。
ひどいこと→仕返し
ひどいこと→仕返し
の繰り返しなので、私がおとなとして読む分にはちょっと飽きて食傷してしまいましたが…。
ふと、思いました。
「子どもたちの目からすると、悪い大人は本当にこのぐらい悪いのじゃないだろうか?」
もしかすると、そこまではないのでは?と思っているのは、こちらの目が曇っているのであって、こういうおとなは現実にちゃんと存在するのではないか、というような気がしています。
そして子どもたちは、そのひどさ、理解のなさにすごいフラストレーションを貯めている。
本の中でなら何でも出来る!
スカッとしてもらいたい。
これは本当に、子供たちのための本なのだと思います。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
チャーリーが住んでいる町には、世界一のチョコレート工場がある。だれもそこで働く人を見たことがないナゾの工場だ。そこへ五人の子どもたちが招待されるというので大騒動! さあ、何が起こるのか?!奇抜な発想が楽しい大人気の物語が、新装版で登場。
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