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カテゴリ:風流の商品紹介
皆さんはこの砲台をご存じでしょうか。 色々な呼び方がありますが 私はこう呼びます。 「二十八サンチ榴弾砲」 2013年。 私は司馬遼太郎の 「坂の上の雲」に酷く ハマっていた。 坂の上の雲 一 (文春文庫) [ 司馬 遼太郎 ] 友人たちと栃木旅行に行った際 どうしてもとお願いして 寄ったのが「那須戦争博物館」 そこで私が一番見たかったのがこの砲台 「二十八サンチ榴弾砲」だ。 私の好きなNHKスペシャルドラマ 坂の上の雲のオープニングはこう始まる。 スペシャルドラマ 坂の上の雲 第1部 [ 本木雅弘 ] まことに小さな国が開化期を迎えようとしている。 少年の国日本が大国ロシアとどう戦ったか。 少年の国は 初めて体験する 国民というものに痛々しいばかりに 昂揚し希望を持っていた。 家柄など関係なく 誰しもがなんにでもなりえた。 そして誰しもが貪欲にあらゆるものを吸収し 私腹を肥やそうと言う現代まかり通る 私心などなく 誰しもが貧しさに耐えながら底抜けにも明るく この少年の国を成長させ 戦おうとした。 それが当時の日本という国だ。 巨砲である。 この二十八サンチ榴弾砲は 「海岸砲」と当時呼ばれいた。 海防の観点から東京湾の湾口などにどっしりと据えられていて 敵国の艦隊の侵入に備えており その威力は絶大である。 私も現地で見てその威容に圧倒されたものだ。 この二十八サンチ榴弾砲は 旅順要塞で火を噴いた。 旅順港にはロシア艦隊が引きこもっている。 その艦隊を野放しにしておけば 日本本国からの 補給もままらない。 そのために旅順におけるロシア艦隊の撃滅が 必須であった。 旅順要塞を巡っては 日本軍に数万もの死者を出し 敗戦が続き 絶望に苛まれていた。 正に鉄壁の要塞である。 当時の日本でそれを打破するために 破天荒なアイデアが出された。 海岸に備え付けられたこの巨砲を 攻城で使うというものだ。 解体し設置するまでに恐ろしいほどの労力が 必要なものをまたたくまにそれを 魔法のように成し遂げてしまった。 二〇三高地と言う旅順港を見下ろせる戦略的最重要ポイントを巡る 攻防戦に於いてこの巨砲は 天を貫く程の威力でもって周辺 砲台を沈黙させ、 日本軍の突撃を後押しし あっという間に制圧してしまった。 まことに、 救世主とも言うべき巨砲である。 幾多もの 犠牲の末に辿り着いた。 二〇三高地の制圧。 「そこから旅順港は見えるか。」 との児玉参謀長の問いに 観測将校はこう答えた。 「見えます。まる見えであります。」 日露戦争の勝敗に関わる大事な攻防戦。 そこで命を落とした数多の人々の想い。 その無念、願いが唯一報われた瞬間である。 NHKスペシャルドラマのこのシーンに 私は涙が止まらなくなってしまった。 この後 高地から 旅順港に停泊するロシア艦隊を 瞬く間に撃沈した。 旅順港からロシア艦隊が出てこないように 番人をしていた 日本海軍はようやくその番人の役目が終わり バルチック艦隊との戦いに備えることが出来るように なったのである。 スペシャルドラマ 坂の上の雲 第3部 [ 本木雅弘 ] ワンピースの話に戻ろう。 悪の心によって 蹂躙される善なる心。 ワノ国の誰もが 貧しく、苦しい、そして報われない。 それでも全力を尽くして生き 底抜けに明るい希望を持った人々。 彼らは無念に散りながらも 次代へと想いを託して死んでいく。 その願いが 遂に長年の時を越えて花開こうとしている。 漫画を読んで涙したのは久しぶりだ。 その涙は 二〇三高地を制圧した時に 覚えた心の震えからくるものと同様だと感じた。 私にはルフィ達が 【二十八サンチ榴弾砲】 に見えた。 現在、 いくら苦しくても 希望を忘れず進んで行こう。 先人達が必死の思いで少しずつ 築き上げてきたこの国。 そして国民性はどのようなものか。 私たちに備わっている魂とはどのようなものか。 私たちならきっと乗り越えられるはずだ。 どんな壁にもどんな困難にも どんな時も、どんな苦しみにも。 そして、次代へと繋いでいくのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.03 20:07:16
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