Tonkünstler-Orchester Niederösterreich (October 13, 2019) @Musikverein, Großer Saal

Wolfgang Amadeus Mozart Ouvertüre zur Oper "Cosi fan tutte", KV 588

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「蝶々夫人」から一夜明けて、この日の午後は楽友協会・黄金のホールに初潜入!ガイドツアーで見学したことはあったけれど、コンサート鑑賞は初めてです。
楽友協会の立ち見席は5ユーロ。座席に座っても良かったけれど、きちんと舞台が見える席は25ユーロから(舞台が全く見えないパイプオルガン横の席なら19ユーロ)だったので、昨夜は140ユーロの贅沢をしたこともありここは節約。(笑) 立ち見は、真正面の奥なので、中途半端な席に座るよりは音もバランスよく聴こえそう,
ということで立ち見券を前日に窓口で購入しました。ウィーンフィルの定期演奏会でもない限り、立ち見席は当日購入でも大丈夫だと思います。
この日もそこまで人は多くなかったので、最前列で鑑賞できました。
この日は日本が世界に誇るマエストロ佐渡裕さんがタクトを振られるということで、日本人も多かった印象を受けました。ところが!隣に立っていた日本人2人の会話がこちら。
「今日のプログラムってご存知ですか?」
「いや~、私もクラシック詳しくないから…あれ、これって日本人?」
「Yutaka Sado…本当ですね~」
思わず寄りかかっていた手すりからずり落ちそうになりましたよ。(笑) ウィーンの楽友協会にコンサートを聴きに来る日本人が、かの有名な佐渡さんを知らないなんてことあります?必死で聞こえなかった振りをしながら、笑いを堪えていましたが、正直なところ開いた口が塞がりませんでした。ウィーンにお越しの皆様、ウィーンはかなり日本人率が高いので、たとえ日本語であっても自分の無知さをさらけ出すような発言は控えた方が身のためだと思います。(笑) 
 
さて、気を取り直してプログラムの感想を。
前半は「コジ・ファン・トゥッテ」序曲とハイドン。さすが世界最高の音響を誇る楽友協会!音の響きが違います。モーツァルトは「ああ、ウィーンだわ~」という音色だったし、退屈だと勝手にレッテルを貼っていたハイドンでさえも思わずうっとりしてしまう美しさ。ハイドンの曲って、案外(失礼)綺麗なんだというのがこの日の収穫。(笑) 家事や作業中のBGMにしても、心地よく用事がはかどりそう。人のことを無知だと言っておきながら、音楽的知識がゼロなのは重々自覚しております。長年にわたる舞台鑑賞歴で感性は鍛えられたけれど、音楽性は皆無。(笑)
 
休憩を挟んで後半は待ちに待った「ロミオとジュリエット」‼ドイツ語でジュリエットがJuliaになるのってチェコ語と似てる~。チェコ語だと「Romeo a Julie(ローメオ ア ユーリエ)」。せっせと劇場に通っていたら、バレエ作品のチェコ語名はすっかり覚えてしまいました。(笑)
まずは一番有名であろう「キャプレット家とモンタギュー家」。おお!音響がすごい!黄金のホールに響き渡るプロコフィエフの不協和音。(笑) 音響が良すぎて、若干心臓に悪いかも…。ご老人方、何人か飛び上がっていましたし。(笑) 「ティボルトの死」の場面では、明らかに床と柱が揺れた気が…。
果たして会場と選曲が合っていたのかは置いておいて、演奏自体は素晴らしかったです。特に、「ロミオとジュリエットの出会い」、有名な「バルコニーのパ・ド・ドゥ」、「2人の別れ」は、非常にロマンチックで聴き惚れてしまいました。バレエオタクの僕は、ついつい頭の中でバレエの振付が浮かんできてしまい、気持ちは踊りながらの鑑賞。もしかすると無意識に、つま先立ちしていたり、表情がロミジュリ状態だったりしたかも。(笑) 実際の舞台では絶対に不可能だろうというレベルの溜めもあり、感情の盛り上がりが見事に表現されていました。この演奏をバレエの公演でしてしまうと、リフトの滞空時間が長すぎてロミオの腕が故障しそう(笑)ですが、ハイライトシーンは全て演奏してくれたので、全幕を鑑賞したかのような満足感。
 
ちなみに、佐渡さんをご存知なかった日本人2人は、ロミジュリの途中でバテていました。そりゃ、クラシックに多少でも興味がないとプロコフィエフの立ち見はきついわ。(笑)
 
終演後、1階のショップで佐渡さんのサイン会があり、サインとお写真をいただくことが出来ました!ショップにサイン会のお知らせがドイツ語で出ていたのですが、その時は半信半疑で…実際に佐渡さんが登場されてから、慌てて近場にあったCD(ハイドンの曲で20ユーロ 笑)を購入し、サインをお願いするちゃっかりさ。(笑) 世界の佐渡さんに優しく声をかけていただいて幸せ~♪ 神戸出身で、佐渡さんが監督を務めていらっしゃる兵庫県立芸術文化センターには、当時7歳でオープニングガラ公演以来足を運んでいるので、一方的に佐渡さんに親近感を抱いていたのですが、直にお話するのは初めて!感激でした!
2ショット写真、一応顔は塗りつぶしておきます。(笑) 
 
この後、カールスプラッツ駅からウィーンホプトバーンホフまで地下鉄で移動し、電車でブルノに戻りました。帰寮(帰国?)してすぐに現実に引き戻され、課題と格闘しております。たまには「本日休校」とかなってくれないかな~と思ったり。(笑) そういえば、チェコって「気象警報により休講」とかのシステムは存在するでしょうか。そもそも警報レベルになるほど天気が荒れない印象。あれ、もしかして頻繁に警報が出るのは日本だけ?遅ればせながら、この度の台風19号で被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。くれぐれもご自愛くださいね。
忙しいといいつつも、今週末はバレエ「バヤデール」を2回(もしかしたら3回 笑)観に行きます。生では観たことのないバレエなので楽しみ~♪すでにYouTubeでボリショイやマリインスキーの映像を観て予習済み。3000~4000語のエッセイをは3本抱えていながら(ちなみに提出期限は1か月以上先ですが、なぜか今詰んでます)何をしているんだ⁉というツッコミは重々承知。
 
そんなアホな僕に憐みのワンクリックお願いします。(笑)


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