お久しぶりです。今学期39単位も履修したのが運の尽き、ここ最近見事に詰んでいます。夜更かしは身体に応えるので、23時前に寝て、朝5時前に起床という生活スタイルを編み出しました。サマータイムも終わり日がなかなか昇らない中、大音量でアラームを鳴らし(二度寝防止のため、スマホはベッドに持ち込まず、立ち上がって歩かなければ触れない机の上に置いています)、パソコンでカタカタとエッセイを書いています。もうこの生活、さすがに早く終わってほしいです。おそらく帰国後、AIUでの学習がものすごく楽に感じる気がします。ちなみに、履修登録のために単位数を計算したら、留学中の単位が最低30単位認められて、来年の春に就活しながら12単位とれば、秋学期は9単位で卒業出来ることが分かりました。(笑) もしかしたら、来年の冬プログラムは履修せずに、関西に戻っても卒業出来るんじゃない?そうだとすれば、実に嬉しいです。(笑)

最近、関西に帰省するのはまだいいかな~、と思いますが、秋田に戻ることに関しては、全く気が進みません。一応チェコ第2の都市で1年近く暮らしてしまうと、ますます秋田が田舎に感じられます。あ~、またバスが1時間に1本しか来ない生活に逆戻りかよ、と今から憂鬱。就職は、絶対に都会でしようと固く決意しました。(笑) 18年間神戸(最近完全に廃れ気味ですが 笑)で暮らしてきた自分は、やっぱりシティボーイなのだと実感。こんなこと、東京都民には言えませんが…。(笑)

 

さて、今回はチェコ人の友人から聞いたチェコの大学の卒業試験について書いていきます。

え!?大学で卒業試験?一般的な日本人ならこういう反応になりますよね。なんとチェコの高等教育機関では、国による卒業試験に合格しなければ卒業することが出来ません!!! 衝撃的です。

 

チェコの高等教育システムには以下のコースがあります。

バチェラープログラム: 3~4年

マスタープログラム: 1~3年

ドクタープログラム: 3~4年

 

そして、それぞれのプログラムを修了し、学位を取得するためには、必要単位数を満たすだけではなく、国家卒業試験(Státní závěrečná zkouška)に限られた回数の中で合格する必要があります。

 

この卒業試験は、科目試験と、卒業論文の口頭試問の2つのパートから構成されます。

科目試験の試験範囲は、それまでに履修した科目全てです!!! つまり、1年生の最初のセメスターで履修した科目も、きちんと復習しておかなければなりません。試験は主に口頭で行われ、公正を期すため、大学の教授3名が試験官に当たります。この3名全員が合格だと判断しなければ、卒業出来ません。学生の出来は、大学の評価と権威に関わるため、その大学の教授だからと言って、採点が甘いということは決してないそう。採点は、全科目の合計点が最低合格ラインを満たすかどうかで決まるため、仮に不合格の場合、全科目落第になります。逆に言えば、得意科目で得点を稼ぐことで、多少のカバーも可能ということですが、全科目が範囲のため果たしてカバーしきれるのかは疑問です。

 

卒業論文の口頭試問は、指導教官と、別の教授数人によって行われ、まず自分の論文の概要を説明した後に、その論文に関する教授からの質問に答える形式です。要するに、自分の研究結果をディフェンス出来るかということが試されます。

 

気になる合格率ですが、友人に聞いたところ、そこまで悲惨というわけではない模様。というのも、卒業試験を受ける段階まで大学に残っている学生というのは、要するに今まで努力して、単位を取得してきた学生に限られているからです。いわゆる「努力しない」または「出来が悪い」学生は、この段階までに既にフィルターにかけられて、退学しているということです。こういう点が、日本の大学と海外の大学の決定的な違いかと…。

ちなみに、不合格になった場合、もう一度再受験のチャンスがあります。一般的には、6月と9月に受験チャンスがあるとのこと。2回とも落第した場合は、残念ながら「バイバイ」(友人談)になるそうで、退学するか、もう一度全科目履修し直すことになります。また、チェコ語で提供される高等教育は無料なのですが、再履修する場合はもちろん学費がかかります。

 

必要単位数を最低成績であっても取得し、論文をとりあえず書いてしまえば卒業出来る日本からは、考えられないようなシステムです。例えるならば、日本の大学入試が卒業の際にもう一度ある感じでしょうか。

ちなみに、卒業するのは難しいけれど、受験が簡単かと言われるとそうでもないようで、高校を卒業するためにも、国家試験に合格する必要があります。(笑)チェコ語、英語、数学・理科・社会からの選択科目で構成される試験をクリアしなければ、大学入学はおろか、高卒資格すら取れないということです。どんだけ国家試験が大好きなんだ、という印象ですが、ヨーロッパ内でこのシステムが残っているのは、どうもチェコとスロヴァキアだけの様子。もちろん、学生たちには不評。(笑)「何のために、私たちは単位を取ったの?」という意見が多数派です。

 

そりゃあ、チェコ人の正規学生が図書館で必死になって勉強しているのも納得です。AIUでそれなりに真面目に、成績も取ってきた僕ですが、卒業要件124単位分全ての試験をされるとちょっと困るかも。(笑)チェコで学位を取得している人ってすごくない!?尊敬します。

 

以上、チェコ人の学生は、ビールを飲んでばかりではないらしい、という話題でした。

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