遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

留学生活も、残すところあと1か月を切りました。チェコに到着した日が大昔のことのようで、長かったような、あっという間だったような。

年末に受験した期末試験全てにめでたく合格し、最近は帰国前の詰め込み旅行やら、帰国準備やら、就活準備やらで、それなりに忙しくしています。

1年間の留学生活を通して、僕が決めた人生の目標は「時間にゆとりのある生活を送ること」です。こちらで暮らしていると、日本人は、お金はあっても時間がない人が多すぎると痛感することが多々あります。欧米人が働いていない、という意味ではありません。皆さんちゃんと仕事はしていますし(多分 笑笑)、学生に至っては、日本よりもかなり勤勉です。それでも、こちらの人々がゆったりと幸せそうに見えるのは、時間にゆとりをもった生活をしているからなんだろうと思います。日本では、「会社のため」、「お客様のため」に時間を費やすことが美徳とされていますが、「自分のため」、「家族のため」に使う時間も同じように大切なのではないでしょうか。もちろん、責任感をもって仕事に励むことは大切ですが、その結果生産性は低いわ、国民の幸福度は低いわ、ではいいとこ無しです。「仕事=人生」ではなく、「仕事=人生を送るための手段」という生き方をしたいな、と決意した2020年の年頭です。こんなことを表明してしまって、果たして就活は上手くいくのでしょうか。(笑) 

でも、海外に出て、日本の良い点、悪い点両方に気付けたのは良い経験でしたし、日本の現行体制に疑問を抱く若者たちが受け入れられ、活躍出来る場がないと、もう日本は終わりだなと思います。ヨーロッパで生活していると、日本の若者は、社会に対して不満があるにもかかわらず、ネットや口頭で文句を言うばかりで、何も行動を起こさないなとは思いますが、若者が意見を言いづらい環境を作り上げている今の日本社会にも問題があるはずです。僕1人では大きなことは出来ないかもしれませんが、海外に出た日本の若者の一員として、少しでも日本を良い方向に変えられる力になれたらいいなと思います。(目標が大きすぎ 笑笑) 

 

今更ですが、ヨーロッパのクリスマスと年末年始の様子をさらっとご紹介。

 

オロモウツのクリスマスマーケット。ブルノに比べると地味ですが、ポンチの種類は豊富なので、飲み比べたい方におすすめ。

チェコが誇るピルスナー・ウルケル発祥の地プルゼニュ(ドイツ語名はピルゼン)のクリスマスマーケット。小規模なので、そんなに見るものはないけれど(おい)、雰囲気は結構好き。やはり食べ物はブルノが充実していると思うので、食べ歩きしたい方は、ぜひブルノへ!ウィーンからも電車で1時間半です。(笑)

 

クリスマスイヴの真夜中にミサがあるのですが、さすがに深夜に起きるほど信心深くはないので、クリスマスのお昼間にブルノの教会を訪問。ガイドブックには載っていないけれど、個人的には「ブルノで綺麗な教会ナンバーワン」です。

 

 

クリスマス明けは、1泊でブダペストまで。ブルノから電車で4時間弱、と意外に近いんです。

クリスマスマーケットがまだ開催中だったので、すごい人でしたが、覗いてみました。

チェコで超有名なトルデルニーク(屋台で棒でクルクル焼いているバウムクーヘンみたいなお菓子)ですが、実はハンガリー発祥。中欧地域は、元々1つの帝国だったこともあり、似たり寄ったりの料理が沢山ありますが、トルデルニークに関しては宣伝したもの勝ちでしょう。(笑) でも、このマーケットのトルデルニーク(ハンガリー語分かりません)、チェコのよりも美味しそうに見えました。

 

年越しはプラハにて。ルドルフィヌムにて、チェコフィルのジルベスターコンサート(15時からの部だったので、夜の部よりお手頃。)

ホールも素晴らしかったし、チェコの作曲家の曲を、チェコフィルの演奏で聴けて楽しかったです。

 

ちなみに、プラハの年越しは、街中で花火が上がってそれはそれは美しいのですが、この花火、実は市公式のものではなく、一般人が勝手に打ち上げているので、街中は花火と爆竹でまるで戦争状態。特にヴァ―ツラフ広場、共和国広場は、かなり危険地帯なので、近づかない方が無難です。僕たちはカウントダウン前に、危険を察知してホステルに戻っていたのですが、それで大正解!カウントダウンの瞬間、街全体が爆発したかと思うくらいの爆音でした。「プラハのニューイヤー、花火も上がるし、ロマンティック~」くらいの軽いノリで参加することはおすすめしません。

 

気を取り直して、年明けはウィーン音楽の旅。オペラ「ヘンゼルとグレーテル」、バレエ「海賊」(立ち見)、オペレッタ「こうもり」を鑑賞してきました。特に、ウィーンの年末年始風物詩である「こうもり」は、以前テレビで放送されたものを観たことがあり、その際に「いつか現地で観たい!」と言い続けていた演目だったので、念願叶ってとても嬉しかった!しかも、一番のお気に入りキャラである小間使いのアデーレ役、おそらくテレビで観た人と同じ気がする!演奏はウィーンフィルの本領発揮だし、演者さんは全員上手すぎて、「こういう人いるよね」というキャラが続出。1年間中欧地域で暮らしてから観ると、余計にリアルで面白い。ちなみに、第3幕で看守が吞んでべろんべろんになっているお酒は、チェコやスロバキア名産のスリポヴィツェという超強いプラムの蒸留酒。僕はあまり好きではありません。(笑) 

このウィーン国立歌劇場の「こうもり」、チケット代はお高めですし、かなりの争奪戦ですが、やはり本場で観るものは違いますし、ドイツ語圏のお客さんと爆笑しながら楽しむのもかなり粋なので、年末年始にウィーンに行かれる方はぜひ。ちなみに、大晦日と元日よりも、それ以降の公演の方が、キャストは基本同じながら若干お安いです。立ち見も、開演3時間前ぐらいに並べば、多分正面から鑑賞できる席がとれます。バルコンは一部視界が悪いので、同じ立ち見なら、パルテッレ(1階後方)、またはガレリー(天井桟敷)の正面を狙いましょう。

こちらは、前日にガレリーの立ち見から鑑賞したバレエ「海賊」。正面をしっかり確保すれば、全体がきちんと見えます。立ち見する際は、スカーフやマフラー等、手すりに巻き付けて場所をとれるものを持って行くのがマスト。係員が入場の案内をしたら、素早くガレリー正面のドア(階段上がってすぐのドアではなく、少し右に曲がって、クロークの真正面にあるドアから入り、立ち見エリア(座席の後ろの手すりのみがあるスペース。2列分あるのでベストは1列目)に場所を確保し、手すりにスカーフを巻き付けて場所取りをします。スカーフはただ結ぶのではなく、手すりにグルグルと巻きつける感じで、ある程度の幅を確保しておくのが常連さんのコツらしいです。彼らは、手すり1ブロック分の端から端まで結んで、場所取りをしていることが多いですが、この方が自分の真横に人が立たないので、ゆったり鑑賞出来ます。階段に陣取るのはNGで、係の人に追い出されるので止めましょう。

 

そんなこんなで、山のような課題やテストからも解放され、留学生活最後のお楽しみが盛り沢山の年末年始でした~。

と言いつつ、明日からはまたクラクフとワルシャワに行ってきます。アウシュヴィッツの訪問がメインイベント。これまで、様々な国でホロコーストや冷戦等、負の歴史に関する場所を訪れてきましたが、やはりアウシュヴィッツにはヨーロッパ滞在中に行っておきたかったので、思い切って行ってきます。

では今日はこの辺で!


留学ランキング